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ドサクサ日記 5/27-6/2 2024

27日。
メキシコシティ散策。光嶋さんに教えてもらったヴァスコンセロス図書館へ。メキシコ人ではないけれど、何だか誇らしいと感じるような、とても素晴らしい図書館だった。青山みたいな場所もあるけれど、心斎橋や黄金町の裏路地の道路を凸凹にしてグラフィティで埋め尽くしたみたいな場所ばかりで、面白くもやや不安になる。ひとりで出歩るかないでと注意されもする。けれども美しい聖堂があったり、こうした素敵な図書館があったり、樹木が立派だったり、素敵だという一言で片付けたりできないような魅力がある街だと思った。こうした凹凸(貧富が理由の)はある意味では世界的に解消されるべきことだと思うし、別の凹凸はそれこそが各地の魅力そのものではないかと思う。日本にももちろんそうした凹凸があるのだと思う。日本食のアミノ酸が恋しい。天然であれケミカルであれ、旨味だな、日本は。

ヴァスコンセロス図書館の地下駐車場の入り口。入るとこないやん!と思いきや、左手のほうにグルっと回ると正面入口がある。
空中図書館と言われるのがわかる設計。静かで広大。こういう施設に趣向を凝らすのは、文化に対する愛なのではと思う。高所恐怖症の俺にとっては時折恐ろしい。

28日。
失われた1日。0時半の飛行機に乗り、飯を食って映画を観て、そして寝ているうちに終わった。中南米ツアーに持っていってよかったもの、持っていけばよかったものをメモする。割り箸、マグカップ(小)、挽いたコーヒー豆とドリッパー、胃薬、整腸剤、解熱鎮痛剤、ビタミンのサプリ、スウェット上下、簡易的なスリッパ、リップクリーム、頭髪用のオイル、携帯用ティッシュ、こんな感じだろうか。

29日。
朝の6時半に成田着。帰宅の途中で無性に米が食べたくなったので、海苔弁当を買って食べる。美味しい。しっとりというかもっちりとした米を食べると安心する。しかし、日本は湿度が高い。メキシコシティと大して気温は変わらないように感じるが、日本の空気は肌にまとわりつくような感じがして、体感では少し暑いように思う。夜は久々に湯船。開栓して出かけたhaccobaのホップサケを飲んだ。

30日。
かなり疲れが溜まっているので、休日認定してダラダラと過ごした。マネージメントと契約しているとはいえ、自営業なので休みの日は自分で決める以外にない。創作に休みがあるのかと言われると難しくて、いつでも音楽のことを考えてしまうけれども、この日ばかりは何も考えずにゴロゴロしたり、散歩に出かけたりした。そして、寿司の出前を取って食べた。ツアーですっかり飲食のペースが乱れてしまったので、胃や腸が痛む。重い。メキシコのホテルで調子に乗って、山盛りの朝食を食べていたのが原因だと思う。俺は胃腸がそんなに強くないので、ある程度休ませる時間を作らないと動きが鈍くなってしまう。空腹感は時間に構わずやってくるけれど、朝ご飯を食べないくらいのほうが調子がいい。1日1食にしていたときが、胃腸的にはストレスフリーだった。ただ、脳に糖分が足りなくなるので難しい。

31日。
取材。そして、スタジオの片付け。階段の脇に長らく放置してあった3Uのケースを開けたところ、中からAPI1608の様々な部品が出てきた。そう言えば、仕舞うところがなくてここにいれたかも知れない、そう思ったところで不意を突くような妙な匂いがケースから立ち込めたのだった。ウンコではないけれど、ウンコだったら嫌だな、みたいな匂いで大変不快だったので、香を焚いて相殺した。なんこれ。

6月1日。
時差ボケなのか老化なのか、妙な生活サイクルになって困っている。夜は21時くらいに眠ってしまい、はっと起きると2時か3時。本で読んだ村上春樹のライフサイクルに似てると思えば気が楽だけれど、これを続けてはいけない予感だけが夜中の寝室に漂う。そこからは簡単に寝付けないので、メキシコ滞在時に観はじめた『マンダロリアン』を小一時間マンダロってから再び床に入って、そこからは悪夢。

2日。
呼吸法の本を読む。つまらないことや、突然投げつけられた呪詛のような言葉に付き合って沼の底まで沈むのは、短い人生を考えると勿体無い。しかし、分かっていながらくよくよしてしまうのが人間で、そういう性質からはなるべく逃れたい。強さと言うのは誰がをぶん殴る力ではなくて、自分を律する=定める信念だと思う。そういう力をコントロールするためには、上手に息を吸って吐くしかないと思う。