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御所坊 公式noteについて

2022年4月に御所坊公式ホームページを刷新しました。

https://goshoboh.com/
必要な情報を的確に素早く見て頂くように、そしてスマホでも見やすく表示されるようにしました。
そしてより詳しい情報は、この御所坊公式noteで読んで頂くようにしました。

有馬温泉と御所坊の魅力

御所坊の魅力は、そのまま有馬温泉の魅力と密接に繋がっていると思います。なぜならば有馬温泉の歴史は同時に御所坊の歴史だと言っても過言でないと考えています。

【 有馬の歴史 】

有馬温泉は日本の正史“日本書紀”に最初に登場する温泉地です。
631年に舒明天皇が有馬に来られた事が記載されています。
鎌倉時代の公家、藤原定家の“明月記”ではじめて有馬の町の様子がよくわかる記述がされています。その当時有馬で一番くらいの高い人が泊まる施設“湯口屋”が登場します。その後足利義満が泊まった事で“御所”と言われるようになったのです。

有馬温泉もそうですが「世界一古い」「日本一古い」という事と、歴史があるという事は違います。よく歴史は「勝者の歴史」と言われるように後世になって書かれたことは事実でない場合もあります。

歴史があるという事は、いつ、だれが、どのようにして来たかという事が、当時に書かれた日記や資料があることです。

それでいうと、有馬温泉は圧倒的に日本一の歴史があります。その有馬温泉の歴史に最初に登場し、現在に至っているのが御所坊です。

【 有馬の温泉 】

有馬温泉は世界唯一と言っても過言でない稀有な温泉です。

泉源に行くと200mほど掘削し、98℃の温泉が湧いていると表示されています。

有馬温泉は六甲山の北側、標高400mの位置にあります。
つまり海抜200mの所から100℃近い湯が湧いていることがわかって頂けると思います。

しかし六甲山は火山ではありません。そして近畿地方に活火山がないのです。さらに有馬の温泉は非常に塩辛い。浴用に使用されている温泉としては塩分濃度が世界一濃いと言われています。

神戸港より200m高い所から、神戸港の塩分濃度の1.5倍から2倍の塩辛い温泉が湧いているのです。

その塩分と鉄分の濃い温泉は湧出後、空気に触れて赤茶色になります。それを昔から「金泉」(きんせん)と呼んでいます。

御所坊は、その特殊な有馬の温泉を加温、加水することなく源泉をそのままかけ流しで提供しています。おそらく有馬で唯一だと思います。

余談ですが、御所坊の主人の苗字は“金井”です。徳川幕府でいうと同じ15代。つまり約300年かなと思います。時々「御所坊800年の歴史と計算が合わない」と指摘されます。

有馬温泉誌(下巻)に1755年の入初式の記述があります。そこには“御所坊四郎兵衛”と記載されています。つまりその時は苗字がなかったのです。江戸中期以降、庶民に苗字が許されたと言います。その時に“金井”という苗字を付けたと思います。

金井は音読みすると“きんせん”温泉の湧き出る井戸を持っていたから、そう名付けたのかもしれません。金井と金泉どちらの方が古いいのかはわかりません。

教えを受けている田辺眞人先生は「歴史学者は歴史に書かれている事しか言えない。」と言われます。

そのように歴史学者では言えないことも含めた有馬の歴史を、この御所坊公式noteで紹介させていただきたいと思います。

無方庵の空間展開

無方庵の号を持つ美術作家の綿貫広介先生(故人)に1985年からかかわってもらいました。ロゴやデザインだけでなく接遇や食についても先生の考えを十分ではありませんが反映するようにしてきました。

【 無用の用 】

御所坊のマークは老子の無用の用から引用しています。

御所坊の館内には綿貫先生の漢詩や文字であふれています。他所にない独特の空間です。

先生のデザインについては好みが分かれると思います。普通デザインをする場合、使用する人の事を考えて、より多くの人に喜んでもらえるようにするのですが、先生は自分が良いと思うようにします。どちらかというとアーティストに近いと思うのですが、自己主張だけではないのです。

そして言語、歴史、文字等、見識が驚くほど深く、それらを組み合わせるので誰もできない作品が出来上がります。

一見無駄に見えるものが、一番重要。

御所坊はビジネスホテルとは違います。無用が溢れています。それを御所坊公式noteで紹介していきたいと思います。

【 食の魅力 】

「料理の〆は、最後のご飯だ!」と先生が言われたので、米を契約栽培するところから始めました。農業法人を立ちあげ、有機栽培を始め農家とのつながりをつくりました。その中で神戸ビーフの最高穂とも言える“但馬玄”(たじまぐろ)を生産している上田伸也さん等、つながりも広がりました。

ちなみに但馬玄は綿貫先生の命名です。

山だけでなく海へも食材探求を行いました。明石浦漁港に直接買い付けに行ける宿泊施設は御所坊だけです。

最近は最新の厨房設備を備えて、もう一味違う美味しい食を提供しようとしています。

そして“美食地質学”を提唱されているマグマ学者の巽好幸先生に、なぜ日本列島に美味しいものが溢れているかという事を教えてもらっています。もちろん有馬の温泉がどうやって湧き出でるかという事もです。

観往知来(かんおうちらい)

温故知新の類語ですが、あちこち訪ねたり、人とのつながりで知った事や学んだことまとめるマガジンに“観往知来”というタイトルを付けました。

そして御所坊の公式noteで書くにはもう一つ相応しくないことや私的な思い出などは金井啓修のnoteで記載しています。

もし興味があればそちらのnoteもご覧下さい。

陶泉 御所坊 公式サイト

https://goshoboh.com/




マガジンによる分類

公式noteでは語れない事は

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