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銀行勘定調整表
月末や決算日などの一定の時期に、銀行から当座預金の残高証明書を発行してもらい、帳簿残高と一致するかどうか確認をします。もし一致していない場合、その原因を特定して正しい残高に調整する時に作成する表を銀行勘定調整表といいます。それらの原因には、待っていれば解決されるので帳簿の修正が必要ないものと修正が必要なものがあります。
〇帳簿修正なし
①時間外預入
銀行の営業時間後に入金すると、翌日の日付で処理されてしまうことがあります。すでに企業では仕訳済みであり、翌日になれば差異が解消するため、時間外預入として銀行残高に加算します。
※仕訳済み
(当座預金)100 (現金)100
②未取立小切手
他人振出小切手を銀行に預け入れても、銀行側がまだ取り立てをしていないために生じる差額です。すでに企業では仕訳済みであり、時間がたって銀行が取り立てれば差異が解消するため、未取立小切手として銀行残高に加算します。
※仕訳済み
(当座預金)200 (現金)200
③未取付小切手
小切手を振り出していても、振出先がこの小切手の取り立てをしていないために生じる差額です。すでに企業では仕訳済みであり、振出先が取り立てれば差異が解消するため、未取付小切手として銀行残高に減算します。
※仕訳済み
(仕入)300 (当座預金)300
〇帳簿修正あり
④銀行連絡未通知
振り込みや引き落としがあったにも関わらず、その連絡がないことを連絡未通知といいます。仕訳もまだ行っていないので、仕訳します。
・入金の場合
入金連絡未通知として企業残高に加算します。
(当座預金)400 (売掛金)400
・出金の場合
出金連絡未通知として企業残高に減算します。
(通信費)500 (当座預金)500
⑤未渡小切手
支払い等で小切手を振り出し、
(仕入)600 (当座預金)600
と仕訳していましたが、仕入先にまだ小切手を渡していない等で生じる差額です。当座預金が減っていないので修正仕訳をする必要があり、未渡小切手として企業残高に加算します。
(当座預金)600 (仕入)600 ※修正仕訳
⑥誤記入
当座預金関連の仕訳をする際に、誤った金額で記帳したために生じる差額です。該当の仕訳を修正し、誤記入として企業残高に加減算します。
例)買掛金を小切手振出で支払う際に200円のところを1000円と誤って仕訳していたことが判明した。
誤記入として企業残高に加算
(当座預金)800 (買掛金)800 ※修正仕訳
例)現金で当座預金入金の際に100円のところを1000円と誤って仕訳していたことが判明した。
誤記入として企業残高に減算
(現金)900 (当座預金)900 ※修正仕訳
〇銀行勘定調整表
つぎの3つ方法があります。
①両者区分調整法
両者区分調整法は「企業」と「銀行」、2つの残高を基準として、これらに原因となる差額を調整することで、金額を一致させる方法です。上記全てを記入すると次のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1673333483365-8iQOQc9tte.png)
②企業残高基準法
企業の残高を調整して、銀行の残高に一致させる方法です。
![](https://assets.st-note.com/img/1673333811376-5dnrNqzm8B.png)
③銀行残高基準法
銀行の残高を調整して、企業の残高に一致させる方法です。
![](https://assets.st-note.com/img/1673333999628-XEgA7ck3u8.png)
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