創造・再現・共感の3ステップで世界は変化する:「天才を殺す凡人」を読んで

例えば今日、あなたが通勤時バスに乗っていると、とてつもなく素晴らしいアイデアが生まれました。それは他の人には絶対に思いつかないようなアイデアで、かなりたくさんの人を幸せにできるのです。

といった、思いつきを私たちはかなりの頻度で頭の中に思い浮かべているのではないでしょうか。豪雪婦人です。

さて、突然不思議な話から始めましたが、今日の話はそういう内容です。すなわち、私たちの天才的な思いつきはなぜ世の中に出ていかないのか、ということです。

ちなみにここでいう「天才的な」思いつきというのは、本当に価値があるかはどうでもいいのです。要は、他の人とは違った思いつきをした、ということが大事なのです。

この思いつきのうち、実際に行動に移されるのはおよそ2割だと言われています。つまり、思いつきのうちの8割はアイデアの種のまま誰にも使われずに死んでしまうのです。

ところで、なぜ思いつきのうちの8割もが実行されずに消えていってしまうのでしょう。それは、自分の中の「こんなこと何のためになるんだろう?」や「どうやってやるんだろう?」といった疑問によって、思いつきの価値がかき消されてしまうからです。

このような観点を「再現性」と言います。これは実際に実行する時に本当にできるのかどうかを判断するのに使います。そして何かを思いつくことを「創造性」と呼びます。例えば、お風呂に入っている時に何か面白いことを思い浮かべるなんてことは「創造性がある」と呼ぶことにします。

ここで創造性というのはどれだけ優れていても再現性がなければ実行することが難しい、ということになります。つまり思いつきを実現する方法や大義名分がなければその思いつきは実現しないのです。

では、思いついたことに対して、「ためになる」し「やり方もわかった」としましょう。そうすると、思いつきは実現するかというと、残念ながらそうはいきません。もう一つ問題が発生します。

それは「周りからどうみられるか」という観点での判断です。これは「共感性」と呼ばれます。例え思いつきがいいもので、実際にそれを実現する方法を思いついたとしても、「こんなことしては恥ずかしい」と思ってしまうと実現できないものです。


つまり、思いついたことを実行に移すためには乗り越えるべき壁が二つあるのです。

一つは「再現性」があるかどうかに左右されないこと。例えば、再現性が仮にないように見えたとき、そこで諦めてしまえば思いつきが現実になることはありません。しかしそこで諦めずにどうにかやる方法を探し続ければ、実は実現できるということも少なくありません。

二つ目は「周りからの目を過度に気にしない」ということ。周りの人がどう思うか、それは確かに気になるところです。こんな取り組みをやって、しかも失敗したら馬鹿にされるんじゃないか、と物怖じする気持ちは本当にわかります。しかし、残念ながら世の中の99%の人はあなたに興味がありません。安心して泥まみれになりましょう。

かくいう私も、自分の思いつきのうちのほとんどをこの二つの要因によって実現できずにいます。今年はそんな思いつきを一つでも多く実現するチャレンジの年にしたいと思います。

そんな感じです。

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