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ベテラン設計者に話を聞いてみたら「歴史」そのものでした(社員インタビュー#3)

みなさん、こんにちは!
SEGの広報担当です。

今回は設計課長の杉浦さんにお話を聞きました。勤続37年目の大ベテランである杉浦さんのお話は、もはや設計の「歴史」そのものでもあり、大変勉強になるお話でした。(感動……!)

杉浦さんのインタビューは前編・後編の2記事にわたってお届けします!まずは【前編】をどうぞお楽しみください!


キャリアのスタートは80年代

━━━━ 杉浦さんは、勤続何年目になるのでしょうか?

杉浦「工業大学を卒業後、新卒で入社しました。今年60歳だから……えっと、、、37年目になりますね」

━━━━ それは長い……!入社時から設計を希望されていたんですか?

杉浦「そうです、大学時代の卒業研究で設計を希望していまして。選択したゼミでは自動車の設計を経験しました。学校から当社を紹介してもらって入社を決めましたが、正直、入社前は自動車の製造ラインを設計する仕事だって分かっていませんでした(笑)ざっくり自動車関係の設計をやれるってことで、挑戦してみようと思ったんですよね」

━━━━ 学生の時から自動車を設計していたんですか!?すごいなぁ……。入社時に経験があるなんて、スタートダッシュできそうで羨ましいです!

杉浦「いやいや、知識も経験も大学のものとは全く違うので、実務から学ぶことばっかりでした。当時は先輩について、イチから業務を学んでいきましたね。未経験者とほぼ変わらない感覚だったと思います」

━━━━ そういうものなんですね。(やはり学生の学びと実務は違うのだなぁ……)最初はどんなことから始めたんですか?

杉浦「図面の引き方を学びました。当時はCADなんてなかったのでドラフターで手書きだったのですが、ドラフターってわかります?」

━━━━ あー、えーっと絵描きさんが使うみたいな斜めになったホワイトボードみたいなやつですよね?

ドラフター イメージ写真
名前を聞いて想像ついた方は同志です!(笑)

杉浦「そうそう、そういうやつ(笑)当時は紙に手書きで図面を完成させていたんです。30年くらい前からCADが流通し始めて、2ヶ月かけて紙に描いていた図面が、たったの3週間で完成させられるようになりました」


90年代にはアナログからデジタルへ

━━━━ インターネット以前の話ですよね? メールとか会計ソフトが導入されるよりも先にコンピュータが業務に取り入れられたって考えるとすごいなぁ。

杉浦「実際のところ最初はかなり抵抗感がありました。そもそもパソコンに慣れていないし、操作もわからなかったので……」

━━━━ アナログとデジタル、両方の設計を経験しているんですね。

杉浦「そこからCADも2Dから3Dに変わりましたしね」

━━━━ 大きな変化が2回も! 苦労されたんじゃないですか?

杉浦「最初はスピードが出なくて困ったなぁ。デジタル化の序盤って、どうしても”手でやった方が早い!”みたいな事が発生するんですよね。ただ最初は戸惑いましたが、パソコンが得意ではなかった私でも自然と慣れていきましたね」


成長のために必要なこと

━━━━成長に繋がった体験ってありますか?

杉浦「僕らの仕事って、設計した生産設備を納品先の工場に据え付けに行くこともあるんです。そこで現場のエンジニアと話す機会も多いんですよね」

━━━━ ”図面を作って終わり”じゃないんですね。

杉浦「完成後に、納品先で対応しなくてはいけないことが発生することもあるんですよね。現場の担当者から”設備を一部、修正してもいいですか?”って、その場で質問されるんですよ」

━━━━ ヒリヒリするシチュエーションですね……

杉浦「そこで”ちょっとわかんないです”とは言えません。責任を持って答える必要があるんです

━━━━ 設計技術だけではなく、設備の仕組みもきちんと理解する必要があるんですね。

杉浦「そうですね。ただ、そういう場面での経験があったからこそ、設計者としてのスキルが向上したと思うんです。実際に生産設備を使う人現場の声を聞いて、生きた設計図面を描けるようになったと思うんです」

━━━━ フィードバックが成長に繋がったんですね! ある意味、モノづくりの醍醐味というか、コレがあるのとないのとでは全然違いますよね。


というわけで、杉浦さんが体験した二度の大きな変化やスキルアップに繋がった現場での経験を聞かせていただきました。
次回は、設計者が陥りやすい落とし穴や、長くキャリアを築く秘訣をゴッソリ深掘りしていきます。

次回もよろしくお願いします。
広報担当でした!