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ズボンが下がる。

ズボンが下がる。

それは、ヤッケの下の衣類は、全て、オットさんが生前、使っていた、古着だからさ。

正直いえば、紙オムツパンツの常用者。

それを更にカバーするため、オットさんの短パンをはく。もちろん、ゴムなどあっても、男性仕様なので、ゆるくて、紐で結んでかろうじてだ。

その上に、オットさんのルームウエアの乾きやすい布地で、すそにゴムを通し、自在にしてある軽いぶかぶかズボン。腰は、やっぱり、ゆるいので、これも、紐が通してあるので、紐で、結んで。

一番外側は、オヤジの捨てられそうになった、カッパのズボン。

遺品オンパレード。

夕方5時過ぎても、最近は明るいし、徐々に涼しくなっていくので、6時少し前まで、野良、野良、野良仕事。

「もう、やめんか!!」と声がかかる。

すると、カッパズボンの下の蝶結びズボンが、ズルズルと、カッパの下で、下がっていく感覚で、ああ~やめるか・・

と、お勝手場にあがって、仕事を切り上げる。

ズボンが下がる。

それは、遺品ばかり着こんでいるから・・。


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