第一志望に落ちた、そんなときに。- モロッコからの手紙 -
あなたへ
その後の経過のご連絡ありがとうございます。
今は就職活動もとても厳しいでしょうから、夢よりも「とにかく稼がなくてはいけない現実」を生き延びられる人が欲しいのかもしれませんね。
もしも大切にしてもらいたい夢であればあるほど、「今この仕事を始めたら、その希望は壊れてしまうかもしれない」と、担当の方も思ったりもしたかもしれません。
残念でしたね。
そんな経験を経て、今、あなたは何がしたいですか?
実は私は「今は就職しない」と決めた時、そんな大決断をしたつもりもありませんでした。
元々美術大学で成績もよく、いざとなったらどこかのデザイン事務所に就職できる程度の力がある事は分かっていたという余裕もあったからかもしれません。
その時すぐに実家を出ていかなくてはならない事情もありませんでした。
そういう恵まれた状態だったからできた決断、というのもあると思いますが、「その時やりたかった事をやっただけ」なのですよね。
大学4年時から、週に3〜4日主にデザイン事務所でバイト。
ホテルの代表電話を受け付けのアルバイトもしながらフランス語の勉強をし。
1年に2度はモロッコに通う、、、という生活を3年くらい続け。
25歳で結婚&出産、という、当時からしても「テンポの早い」人生でした。
今から思えば、そんな人生を許してくれていた親のおかげで、30を過ぎてから羽ばたけたのかもしれません。
ですが、私の人生が本当に動き出したのは実は出産した後からです。
「私はこのままただの主婦で終わるのだろうか…」と思っていた時に得られた仕事が、ホームページ制作ソフトの解説ポスターを作る、という仕事でした。
ポスターを作るには、ソフトを知らなくてはならない。
そこで作ったホームページが、「モロッコ旅のまよいかた」というホームページで。
最終的にこのホームページは割と大きなコンテストで2度ほど賞を取る等までになりました。
この入り口ができた事で、私に新しい可能性がひらけ。
私は30歳で離婚して、モロッコに移住する事ができる事になったのです。
私はそもそもデザイナーになりたかった美大生でしたが、自分の思うような生き方を仕事を通して実現できるようになったのは30になってからでした。
こんな風に、「本当に自分の道を歩ませてくれる仕事」には、最初から出会えるとは限らないのですよねきっと。
そしてそれは、必ずしも自分が最初に「こうしよう」と思った事ではなくて、止めずに続けていた事の延長線上にぽっと出てきたりする事もある。
なので、道を「こうでなくてはならない」と思うのではなくて。
どの道の上にあっても止めずに続けられる、自分にとって楽しいと思える事を大切にしながら、「とりあえず生きるための仕事」を得るためにお芝居してみる、というのもアリなのではないかと思いますよ!
入れてしまえば、きっとその場所の中に自分の居場所を見つける事はきっとできると思いますから。
しばらくはどの業界もとても大変な状況にあると思います。
コロナもまだどうなるかわかりません。
ですので、そんな風にフレキシブルに動いてみるというのも一つかもしれません。
とにかくそんな、諦めずに明るい気持ちでいられるだけで、この時代には大きな才能かもしれませんよ?☼
答えは前にあるものではなくて、過ぎた時間を自分で答えにするために生きるものだと思っています。
だからまずは今日の笑顔を自分の答えにしながら、その笑顔を自分の会社の力にしたいと思ってくれる会社、あるいは仕事に出会えるといいですね ☺︎
これは私が第一志望としていた会社の選考に落ちてしまったとき、相談に乗って下さった方からいただいた言葉です。
貴重なお時間を割いてご返信いただいたこと、心から感謝しています。
美術大学からのご自身の経験についても、お話いただき、私の心がぐっと明るい方へ動いた気がします。
本当にありがとうございます。
「その時やりたかった事をやっただけ」と仰いましたが、自分の心躍る方に従うのは、とても勇気のいることだと思います。
私は、自分の尻で座って自分の足で立って生きていくために、私にとって楽しいと思える事や、人生の大義を大切にしながら、「生きるための仕事、且つ夢に近づける仕事」を得るためにお芝居してみる、選択をします。
メッセージの中に書いてくださった、
「本当に自分の道を歩ませてくれる仕事」には、最初から出会えるとは限らない。
そしてそれは、必ずしも「こうしよう」と思った事ではなくて、止めずに続けていた事の延長線上にぽっと出てきたりする。
私がはこの言葉を、今後胸に刻み、
いつかは家族やご先祖さまに胸を張って言えるような、後世に残るようなそんな、人生を体現していきたいです。
「今日の笑顔を自分の答えにする」
「意思あるところに道は拓ける」に加えて、私の座右の銘にさせていただきます😭。
ご自身のやりたいことを追ってきたように、私もそんな背中で語るカッコイイ女性になれるよう、今を精一杯生きたい。
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