給料が半分？どんとこい！#ドSでスマート節約術（980円）コロナ時代をしなやかに生き抜く方法

■■ 給料が半分でもどんとこい！

■ ドSでスマートな節約術とは？

　これは、コロナ禍で給料が激減した人のために書きました。

　どんなに収入が減っても、明るく楽しく生きるための「ドSでスマートな」節約術です。

　まず、この本は「ドS」です。

　節約のやり方は大胆であり、各所に極論があります。極論の反意語は一般論ですが、あまりにも極論だと感じる場合は、一般論との中間地点に落としどころを探ってください。

　一方で、この本は「スマート」です。

　なるほどそれならできそうだ、というメソッドを揃えています。大胆ではあるが、やる気さえあればインパクトの少ない節約術です。

　目次をタップすれば、すぐにその項目が読めるようにしてあります。

■ 需要が減ったのではなく消滅した

　コロナ禍によって、さまざまな仕事が「消滅」しました。需要が減ったのではなく、消滅したのです。

　航空業界はその典型です。

　JALは、国際線の売上が前年比で97.9％も減少しました（2020年4月〜6月）。これは、売上が前年比2.1%ということであり、まさに壊滅的です。

　ANAは、2020年度の決算が5,100億円の赤字見通し（過去最大）であり、社員をグループ外の企業へ出向させています。

参考：ＡＮＡ ５１００億円超の赤字見通し、家電量販店やスーパーに出向も｜TBS NEWS
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4112235.html

　グループ外企業への出向とは、もはや退職の勧告と転職の斡旋と言えます。ANAは、航空需要が消滅したと見ているのです。

　もちろん、航空需要が復活したときに社内に戻すための「出向」なのですが、私の考えは悲観的です。航空需要が元に戻ることはないでしょう。

■ Go to キャンペーンは業界の危機なの？

　Go to キャンペーンとは、裏を返せば「その業界が危機的である」ということです。

　Go to トラベルも、Go to イートも、業界自体が消滅しかかっているのです。グループ外企業への出向制度があるなら、まだ良いほうです。

参考：【Go To キャンペーンとは】国内旅行が実質半額・飲食も割引に！いつからスタート？どのくらいお得？最新情報を更新中 - 特選街web
https://tokusengai.com/_ct/17367533

■ 個人が経済を回さなくて良い

　私は「経済を回さなくてはならない」という同調圧力に、疑問を感じています。

　ウイルスの感染を抑えながら、経済を回していくのは正論です。しかし、それは個人が負う責務ではない。

　ワクチンや治療薬がなく、再感染も後遺症もはっきりしていないのに、そのリスクを抱えて個人が経済を回す必要はありません。

　コロナ禍でも、収益を伸ばしている企業はあります。ビジネスの方向性を変える必要があるのです。

参考：コロナ禍で業績を上方修正した上場企業は186社、ス―パーのライフ、佐川急便など200億円超の企業も：MONEYzine：資産運用とお金のこと、もっと身近に
https://moneyzine.jp/article/detail/217458

　個人は、まず新型コロナウイルスに感染しないことです。

　その上で、需要が消滅した業界から去り、給料がもらえるところへ移動するのが賢明です。

■ 給料の激減に備えるには？

　しかし、その過程では必ず給料の激減が起こります。出向したら給料が上がった、という話は聞いたことがありません。

　JALでも、外部企業へ出向しているという報道がありました。

参考：日航、500人が外部出向　ヤマトや官公庁に最長2年（共同通信） - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/707f0cc6dff5e0aa76f313130702c809694cacfb

　賃金は受け入れ先が負担し、所属元の賃金水準に達しない場合はJALが穴埋めしているそうです。しかし、いよいよ経営状態が悪化すれば、その穴埋めもなくなるでしょう。

　これは、給料が減るということです。

■ 見栄や格好や世間体のための支出

　給料が減れば、収入が減ります。

　収入が減ったときの対策は、とても簡単です。その分の支出を減らせば良い。毎月の家計が、赤字にならなければ良いのです。

　実は、見栄や格好、世間体のための支出というものはたくさんあります。となりの家よりも良い車、となりの家よりも良いクリスマスツリーなどは、見栄以外の何物でもありません。

　新型コロナウイルスで社会は一変しましたが、悪いことばかりではありません。

　コロナ禍では、人々の接触が制限されます。そのため、見栄や格好、世間体を気にしなくてもよくなったのです。

■ 好きなものだけを揃えていますか？

　例えば、コロナ禍では高価な香水を身につける必要がありません。披露する機会がないからです。あったとしても、マスク越しではほとんど意味がありません。

　これは、節約には好都合です。見栄えのための支出が節約できるということです。

　コロナ禍では、自宅への来客も減るでしょう。見栄えのためだけに、バカラのグラスを揃える必要はないのです。

　これは「自慢する機会」が消滅したということです。

　自慢するためだけのものは、すべて処分できる。これは、自分の好きなものだけを揃える良い機会だと考えてください。

　接待を伴うお店に行かないなら、自慢の高級時計など要りません。処分すれば生活の足しになります。

■ ガジェット好きなのか自慢したいのか

　ガジェット好きは、本当にそれが好きなのか、それとも自慢したいだけなのか、よく考えたほうが良いです。

　「それいいですね」と言わせたいだけなら、最新のiPhone は要りません。披露する機会がないからです。機能的には、iPhone 8 で十分です。

　ガジェットが好きなのか、自慢したいのかを見極めると、節約のポイントになります。

■ 企業は福利厚生をカットしたいの？

　ANAやJALが外部企業への出向を促すくらいですから、いよいよ正社員の副業も本格化するでしょう。

　企業は、社員を個人事業主にして、請負契約にしたいというのが本音です。あらゆる福利厚生をカットしたいのです。自分の食い扶持（ぶち）は自分で稼いでくれ、ということです。

　そこで、本文では本当に稼げる副業もご紹介します。

■ 給料激減でも明るく楽しく暮らす

　給料激減でも、明るく楽しく暮らす方法はあります。これは、個人事業主がいちばん詳しい分野です。

　私は、40歳のときに会社員をやめ、デザインの学校で学び、デザイナーとして独立しました。

　40歳の新人デザイナーを雇う企業はありません。そのため「独立せざるを得なかった」というのが正確でしょう。

　アルバイトをしながら食いつないだが、年収は半分に減りました。しかし、それでも明るく楽しく暮らしてきました。

　この本は、そんな経験と知識をまとめた、極めてリアルな節約術です。お役に立てれば幸いです！

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■■ 第1章：固定費をドSに見直す

　以下は、家計における固定費です。固定費とは、毎月必ず発生する一定額の費用のことです。

　これらをドSに見直して、節約につなげていきます。

- 住居費（住宅ローン、家賃）
- 通信費（スマホ、インターネット回線など）
- 保険（生命保険、損害保険の保険料）
- 水道光熱費（基本料金部分）
- 教育費（給食費、習い事の月謝など）
- 車のローン、契約駐車場代
- 定期購入品（食料品、コンタクトレンズなど）
- サブスクリプションサービス（ジム、ゲーム、アプリなど）

参考：家計の見直しは「固定費」の削減から！節約アドバイザーの家計見直し術 - インターネット・格安SIMのソルディ
https://www.soldi.jp/articles/household_review

■ 真っ先に捨てるのは車なの？

　家計の節約で、真っ先に目を向けるべきは車です。

　車は「金食い虫」です。車を捨てるだけで、月に3万円も節約できます。公共交通機関が利用できるなら、車がなくても生きていけます。

　車は、駐車場や自動車税、保険や車検などの維持費だけで年間36万円もかかります。月割りすれば3万円、日割りすれば千円です。

　週末ドライバーは、平日に千円を捨てているのです。それなら、毎日タクシーに乗っても良いくらいです。