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効率の悪すぎる職場

世の中にはいろいろな職場がある。その特徴も職場によって様々だろう。中には、無駄が多く何をするにも手間がかかり、それに応じて時間もかかりすぎる職場というのも存在すると思う。

言い換えると効率の悪い職場ということになるが、いろいろなことに手間と時間がかかりすぎる職場は、何か動きがあると確実にストレスを与えてくるとても疲れる職場になり果てる。




効率の悪い職場は、会社(社長や役員など)から発信される連絡が下手という特徴があるように思う。

会社からの連絡事項の発信は、事務員が行うところが一定数あると思う。複数人いる事務員の中で発信担当が決まっておらず、上司やリーダーなどから依頼を受けた事務員がその都度 対応する。また、依頼する側も決まった事務員に頼むわけではなく、どの事務員に頼むのか決まっていない。その時に依頼を受けた事務員対応になるので、発信者が統一されておらずいつもバラバラな状態だ。

そして、連絡の手段も統一されていないという特徴もある。例えば、支店が点在している会社の場合、A支店には手書きした紙をボードに貼り出す。事務員と同じオフィスで働く人には口頭もしくはお手紙の配布もしくはメール。B支店や出張に出ている人にはメールもしくはLINE。C支店にはメールもしくは電話もしくはFAX。事務員によってはグループLINEで一斉送信というパターンもある。

そういった感じで連絡手段がバラバラなのだ。どの連絡手段を取るかは、発信する事務員が選択する。前述したが、発信する事務員はこの人と決まっていないので、事務員によってどの連絡手段を選択するのかは異なってくる。Aさんはメール中心、Bさんはメールと電話が混在、Cさんは電話が多いといった具合だ。

さらに、情報を発信するタイミング(日時)も違う場合がある。例えば、A支店には6月1日に手書き貼り紙で通知。B支店には6月3日にメールで通知。C支店には6月5日にLINEで通知。といった具合になる。

そして発信する事務員は、A支店にはCさんが通知、B支店にはBさんが、C支店にはAさんがといった感じで、発信する事務員もバラバラなのだ。

情報の連絡手段も、発信者も、発信するタイミング(日時)も、何もかもがバラバラで統一されていないので、当然ながら「抜け」「漏れ」「遅延」が発生することが多い。そのため、確認するために他者から連絡しなければならなかったり、問い合わせ先が散らかっているので連絡に二度手間が出てきたりと、とにかく無駄が多い。

連絡手段や発信者が統一されていれば、この手のミスや無駄は発生しにくいのではないかと思うのが、効率の悪すぎる職場は何もかもバラバラが好きという特徴もあるだろう。

情報発信のやり方は、やる側がバラバラにやりたいならやればいいと思う。ただし、それをするなら誰に連絡をして誰に連絡をしていないのか把握しておく必要があると思うのだが、非効率な職場はこの手の管理や把握が緩いという場合が多いかもしれない。

発信者のスタンスに「聞けばいい」「教えてもらえばいい」という意識が強い人が多いように見受けられ、人の手を煩わせるのが非常に上手だ。人の時間を奪っている意識がない様子なので、「連絡しましたっけ?」と電話やメールが飛んできて、人の手を止めるのが当たり前だったりする。

この手の質問で手を止めらるのは時間の無駄ではないだろうか。
聞かないと分からないなら、とりあえず再発信すればいいのでは?
聞く必要があるのか甚だ疑問だ。




効率の悪い職場は、社員の業務範囲がはっきり決まっていないという特徴があるように思う。

社内で、各々の業務範囲や責任範囲がはっきり決まっておらず、驚くほど不明瞭で聞きたいことがあっても「誰に聞けばいいのか分からない」、トラブルが起こった時に「誰に相談すればいいのか分からない」といったことが常なのだ。

なので、聞く相手を探るために、とりあえず適当な人間を窓口にして本命を探し出さないといけない無駄と手間。また、その窓口が何も知らなかった場合「別の人に聞いてください!」と返却される場合が多いので、別の窓口を探す手間とかなりの時間の無駄が発生する。

縦の繋がりだけではなく横の繋がりもないので、連携が取れないシステムになっているのだ。なので、誰に聞いても「分からない」「知らない」で突き返される事件が多発するといったカラクリ。


また、業務範囲がはっきり決まっていないということは、誰が何をやっているのか分からないということであり、全員が色んな事をやらされるということにも繋がる。

なので、専門的な知識が必要な仕事を、その知識を全く持っていない人が「やって」と投げられる場合がある。専門性のない人間が、専門的な仕事を担当すると余計な時間を使うことになるのは考えるまでもない。時間だけではなく、工数も無駄にかかるだろう。

しかし、効率の悪い職場の上司は、それを当然のようにやるのだ。「やって」この一言で、様々な仕事を丸投げなんてのも当たり前だったりする。


そもそも「担当は〇〇さん」という概念が会社のシステムにないので、「とりあえず誰かに聞けばいい」「とりあえず誰かにやらせればいい」という意識の社員が多いのも特徴だろう。

なので、全く関係ない人に的外れな質問を飛ばしたり問い合わせをしたりするのも常だし、それはここの部署ではありませんという仕事を投げようとすることもある。それらに対応する時間も無駄なため、はっきりと業務範囲が決まっていない職場は、あちこちで無駄が発生し非効率が生まれていることと思われる。




効率の悪い職場は、様々な情報が整理できておらず、散らかっている特徴があると思う。

全てにおいて統一感がなく、連絡も下手だからか情報もまとまっていないことが多い。それに加えて把握できていない人も多く、何がどこにあるのか知っている人と知らない人の差が激しかったりするため、知っている人を探さないといけないという手間と無駄が発生するだろう。

また、特定の人間がいないと話や仕事が前に進まないということもたびたび起こる。縦も横も繋がっていないので、その人しか把握していないことも多いのだ。そうなると、その人に連絡がつくまで「待ち」になって仕事は前に進まない。

他に、書類管理や設備などの把握もきちんとできている雰囲気がない。契約書類等をどこで保管しているのか?設備の点検はやったのか?この社用車は誰が使っているのか?などの把握や管理がかなり杜撰だったりする。


もうこうなっては、効率 云々の前に会社としてどうなの?レベルだ。ちなみにこの手の会社は、タスク管理やスケジュール管理ということもやっていない場合が多い。(各々でやっている可能性はある)

そのくせ、良いソフトやシステムを導入していることがあるから不思議だ。ある職場ではドキュワークスを導入していたが、社内共有はしていなかった。使いたい人が個々でインストールしているだけで、意味がないと思ったものだ。もちろん、その職場も酷く効率が悪かった。


様々な情報などが管理・把握・整理されていない職場は、何もかも取っ散らかっていて無駄と手間が多く非効率と言っていいだろう。




効率の悪い職場は管理などができないので、当然と言えば当然かもしれないが、「まとめる」ことも苦手な様子。仕事の依頼にしても連絡にしても質疑応答にしても、一つずつしか処理できない特徴があるように思う。キャパが小さい人が多いとも言えるかもしれない。

例えば、仕事の依頼事に関して、午前中に1回 午後に1回 同じ担当者から同じ日の会議で使用する資料を再度 作れと指示が来たりする。午前中に作ったものと全く同じ書類を再印刷して資料を作るといった具合だ。なぜか小出し指示をしてくる謎

これは、急遽 会議の参加者が増えときに、即 資料作成指示を出すといった具合。指示をした後、他の人に連絡したところその人も会議に参加したいと言ったので、また資料作成指示を出した。といった流れだ。

急な参加者が出たのなら、「他にも出るかもしれない?」や「あの人にも連絡してみよう」と考え、調べ、確認し、とりまとめて指示は出せないものなのだろうか?と思う。

前述したが、効率の悪い職場にはキャパが小さく物事の処理能力が低かったり、応用が効かなかったりする人が多いように見受けられるため、目の前のことのみに対応するのかもしれない。


また、まとめることが苦手な職場は、一度に複数の質問をしても回答は1つということがままある。

1通のメールに複数の質問事項を入れても、回答は最初の質問1つに対してのみ。他の質問は完全にスルーされる。なので、再度2つ目の質問メールを作成し、送信。2つ目の回答を得てから、3つ目の質問メールを作成し送信するといった「いい加減にしてくれません?」という事件が発生する。

この数回にわたるメールのやり取りは、面倒なのに加えて仕事がスムーズに進まず時間がかかる。1回で終わらせたいと考え、メールの作り方を工夫しても案外 無駄だったりする。

資料を添付しようが質問に番号を打とうが、複数の質問に対して回答は1つだけ。どうせ回答は1つずつなのだから、添付資料やデータを準備している時間の方が無駄だ。仕事をスムーズに進める時間を捨てて、己の手間を少しでも減らす方が精神的健康に良いかもしれない。


「まとめ」が苦手で、物事を一つずつでないと処理できない職場は、ストレスが大きい。




効率の悪い職場は、協力体制が整っていない傾向にあると思う。

基本的に、自分の仕事以外には無関心という人が圧倒的に多いように思うからだ。自分が要求したことがきっかけで、他人がバタバタしていても決して手伝わず終わるまで姿を隠す無礼者もいる。

そして、情報開示や提供もなかったりする。相手に協力する意識や相手のことを考えられる人ならば、ある程度の情報開示や提供はするものではないか?と思うが、この手の会社の人々にはそれがない。

例えば、何かを人に頼むとき、最低限の情報というのは依頼する側が要求を出すときに提示するのが普通。と思ってきた。社会に出てからそういう経験しかしてなかったので、それが一般社会の常識なのだろうと思っていた。しかし、ある職場でその常識は完全に覆されることになった。その会社は手間と時間が無駄にかかる、非効率且つストレスが多い職場だったのだ。

その職場は、最低限の情報すら提供・開示してくれない人ばかりで、仕事の指示はメールや電話など様々な形でくるが100%情報が足りない。

例えば、営業から納期と納入場所の情報がない注文指示メールが飛んでくるといったイメージだ。記載されているのは商品名だけ。いつまでにどこに入れるのか?会社でいいのか?現場に入れるのか?それ以外の場所なのか?入荷後はどうするのか?事務所保管か現場に持って行けなのか?誰かに連絡するのか?など、そういった私の中では「最低限の情報」と思うことが何一つ提示されない職場だったのだ。

必ず人に「質問させる」という手法を取る。

質問する→返事を待つ→仕事が止まる→返事がくる→情報不足→質問する→返事を待つ→仕事が止まる→返事が来る→仕事開始といった具合で、指示を受けて すんなり仕事を始めることは1度もできたことがないし、何度も何度も「注文連絡と同時に、納期と納入先をご連絡ください。お願いいたします。」と頼んできたが、1度も要望が通ったことはない。

こういう会社では、必ず質問しなければならない状態がずっと続き、毎回半端なく手間だ。「知りたければ聞いてこい。教えてやる。」という人しかいないと言ってもいい。その証拠に、聞いたらすぐレスが返ってきて、かなりイラつく。最初から言え!と言いたくなったものだ。性格が悪い。

このように、上から目線で自分のことしか考えておらず、協力するという意識が欠如しているのでは?と思う人が多いのも、効率の悪い職場の特徴といえるかもしれない。


「親しき中にも礼儀あり」この言葉、知っていますか?




職場の効率に関して、ビジネス系の記事を読んでいると出てくる「マニュアル化されていない」という言葉。

当然ながら、今までに見てきた効率の悪い職場にはなかった。各部署全てマニュアルなしで、仕事の教え方は ほとんどが口頭。人によっては、見て覚えろ戦法。時代は進んでいるが、会社のシステムや運営方法などはド昭和のままストップして進む気配すらない。

ほとんどの事柄に対して、「統一感がない」「担当が決まっていない」「バラバラ」なのはマニュアルがないからだという見方もできるだろう。また、人それぞれの見解や解釈を「正解」として発信する人が圧倒的多数なので、人によって言うこともやることもバラバラで振り回されることもとても多い。


迷惑極まりない


仕事がマニュアル化されていないうえに、統一感がなく誰が何をやっているのかはっきりしない職場は、1人が休んだら仕事が止まるなんてザラ。協力体制もないので、「〇〇さんがお休みなので分かりません!」というのがだ。なので、〇〇さんが来るまで待ちになることも多々発生するし、何もできないという日も出てくる。

効率が悪いという以前に、お話にならない。

また、マニュアルがない場合は、分からないことや不明点が出てきた時に参考にできる資料がないことに繋がるため、あちこちに問い合わせしたり過去資料をめくりまくったり、分かる人が来るまで待ったりと、とにかく無駄な時間が生まれ効率とはかけ離れていくと思う。

あちこち調べたり、あちこち問い合わせたりするのが「面倒」とか「手間」と感じればマニュアルを作る人も出てくるかもしれないが、残念ながらこういった職場にそんな人は出てこない可能性が高い。そう感じさせるくらい、皆さま手間が好きな様子だった。




効率い職場の根本的な原因は、上司という場合もある。

ある職場では、1人の上司が全ての決定権を持っているところがあった。役員的な立ち位置の人はいた。しかし、それはあくまで「看板」であって、役員として機能しているようには見えなかったのだ。

全ての判断を一度上司に持って行き、許可取りをし指示を貰って動いていたのだ。課長が判断を下せるような内容でも、課長が部長に話を持って行き許可取りしたあと、部下に「オッケーだよ~やって~」と言っているようなもの。(とういうか、そこは実際そうだった。)

普通の会社であれば「課長がダメな人では?」となるかもしれないが、その職場はそこがダメなわけではないと思っていた。いや、そこもダメなんだろうが、さらに上の人が大問題だと感じていたのだ。

その上司は「全部知りたい」というタイプの人であり、何もかも自分の思い通りにしたい人。さらに、自分が一番正しいと思って疑っていない発言も目立ち、必ず人を否定し認めない人。(100%、まず相手を否定する。これ絶対。)そして極めつけが

自分しか信用していない人。他人は誰も信じていない人で、「この世の中心は自分」「この世のルールブックは自分」を絵に描いたような人だった。

上司を見ていると「部下含む会社の人間を誰も信用していないんだな」と誰でも感じ取ることができるだろう。自分ひとりで会社を運営していると勘違いしているタイプとも言える。何でもかんでも丸投げするくせに、よくそんな勘違いができるものだと感心していたが、そういうタイプの人だと思っていた。

そんな人なので、部下が(たとえ役員であっても)自分に話を通さずに仕事を進めたり、何かを判断したりすると怒る。

自分の虫の居所が悪い時は「それくらい自分で考えろ!」と怒鳴ることもあるくせに、自分で判断したらしたで「勝手にやるな!」と理不尽に怒ることも多かった。

またその職場には、上司に怒られるような「勝手な判断」をして、後輩に命令をする勘違い社員もいて、そういう人は怒られて当然だと思うがちゃんと確認しているのに上司の虫の居所が悪いというだけで、怒られたり小言を言われるのは酷いと思う。パワハラと言われてもおかしくないだろう。私もやられたことがあり、もの凄く胸糞悪くなったのを覚えている。

理不尽に怒ることも多いが、上司を通さず確認しない方が後々厄介すぎることになるため、リーダーで判断できるような内容でもまず上司へ。課長で判断できることでもまず上司へ。役員で判断できることでもまず上司へ。

ちくいち上司に確認して話を通し、最終決定を仰ぐ必要がある。それらは、もの凄く手間で時間の無駄だ。

何もかもが遅い。時間がかかる。

上司が部下を信用しある程度の決定権を許可しているなら、ゴタついたり無駄が発生することは少なくなりそうに感じていたが、この会社にそれを求めるのは無駄だなと思っていたものだ。


こういう独裁的で自分勝手なワンマン上司が上司であり続ける限り、この非効率は続いていくのではないかと思われる。




効率の悪い職場は、総括して考えると「自分勝手」「自己中」「ワンマン」という特徴が共通してあるように思う。

相手の立場になって物事を考えられる人が少ないため、このような効率の悪い職場が生まれるのかもしれないなと書いていて思った。

長々と失礼しました。

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