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性被害を告発してオカルトヒーラーに引導を渡したはなし③

わたしは怒りと恐怖に震えていた。

怖かった。

いったい自分が何をしているのか、なぜこんなことをしなければならないのか、果たしてこれで本当にいいのか、なにも分からなかった。

犯罪者を糾弾するのはこんなに怖いことなんだと初めて知った。

逆恨みが怖い。報復が怖い。運よくそんなことされないとしても、ずっと恨まれ続けるのかと思うと、とてつもなく気が重かった。

こんなことなら泣き寝入りした方がよっぽど楽だと思った。自分が泣き寝入りすれば、自分の身をこれ以上危険に晒すことはない。

わたしには子供がいるし、独身で守ってくれる他の家族もいない。社会的に見てとても弱い立場だということを感じずにはいられなかった。

わたしは性的被害を受けて、それを告発しただけなのにこんなに怖い思いをするなんて、どう考えても割に合わない。

でもこの「怖さ」もわたしがこれから向き合っていかなくてはならないものだ。


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うれしくて涙がでるよ