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高校時代の先生の話(その1 政経のT先生)

noteのお題企画を見て、咄嗟に思い浮かんだ先生について書こうと思う。

今回は一人め。

政経のT先生

私が通っていた高校では、2年で政経が必修となっており、その際に教わったのは、T先生。

私のクラスの副担任であり、主担任に「天敵」と言われていた。でも私は主担任とソリが合わなかったので、T先生自身も主担任に対する対立姿勢は見せていなかったので、あまり気にしていなかった。

テーマ的には難しい単元が多かったけど、T先生の授業を受けるのは楽しかったことを覚えている。

印象に残った授業

印象に残っているのが、株式会社の仕組みの説明。

当時、この単元を学んでいたのは、文化祭から約1〜2ヶ月前くらいだった。文化祭でクラスTシャツを作るということになり、有志がデザイン案をいくつか出していた。

T先生は、文化祭Tシャツのデザイン案へのコンペを、株式会社の仕組みに置き換えて解説してくれた。

いいと思ったTシャツのデザイン案に投票することは、すなわち応援する株式会社に投資するということと何ら変わらない。

実際にこのコンペは盛り上がったと記憶している。力作ぞろいのTシャツ(会社)に対して、生徒が投票(投資)をする。

それは、まだ社会の仕組みをあまりわかっていない高校生たちにも、とてもイメージが湧きやすくする、T先生の工夫に他ならない。

この授業を機に、法学や経済学を学ぶのもありかな?と思うようになった。その後私は、法学部に進学することになる。

T先生は進路関係の主任でもあった

T先生は進路主任という役割も担っていた。平たくいうと進路のアドバイスをする役割だ。

先に述べた通り、私は主担任と折り合いが悪かった。また、3年の夏まで部活をしていたため、当時志望していた大学には絶対受からないと断言されていた。

細かい時期は忘れたけど、進路指導室に行った時のこと。進路指導室には、赤本や電話帳と呼ばれるさまざまな大学の過去問が収録されている冊子があり、たまに借りにいくことがあった。

ちょうどその時に、T先生とばったり会った。当時の私は、実際に成績は思った通り伸びず、精神的に参っていた。

そのことを話すと、T先生は「志望校はどこ?」と質問してきた。

正直に当時の第1希望と第2希望を打ち明けると

「第2希望の大学は、きちんと勉強すれば間違いなく受かるよ。第1希望は頑張り次第。」という趣旨の励ましをしてくれた。

その言葉は自分の心の中に残り、受験シーズンを乗り切る際の励みにもなった。結果的に、1校をのぞいて受験した大学には合格し、当時の第1志望に進学を決めることができた。

(なお、主担任には受験の結果を電話で報告したが、当時の第1、第2志望に受かったことを話すと絶句していた。)

卒業式の日に、T先生に報告しに行った。受験がうまくいったこと、政経の授業でお世話になったことのお礼を込めて。

先生は満足そうに私の話を聞いてくれた。

その後、先生は異動され、卒業式以来お会いできていない。元気でいらっしゃるのかもわからないけど、言いたいことはただ一つ。

「T先生、お世話になりました。そしてありがとうございました。」

#忘れられない先生

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