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4年半の駐在同行生活が終了!

久々の投稿となりますが、自分の心の整理のための近況報告です。
さまざまことが慌ただしく起こり過ぎ去っていく一方、その時感じたこと、考えたことを残しておきたいなと思い、つらつら書きます。
ちなみに写真はオスロのオペラハウス。懐かしい場所です。

2年半のノルウェー生活が終了!

実は2023年の3月末をもって、3年弱のノルウェー生活が終わりを告げました!!!
夫の駐在動向に伴って、渋々ついていったノルウェー。コロナ禍もろ被りで出産をむかえ、友達がいなさ過ぎ&仕事のない自分が嫌い過ぎて鬱々と過ごした数ヶ月間。
そこから自分なりに試行錯誤し、最終的には、「この人に出会えただけでノルウェーで暮らした価値がある!」と思うような友人たちにも恵まれ、リモート環境で働ける居心地の良い職場をゲットし、趣味から一歩踏み出しヴィンテージショップもオープンしました。
引越し当初は1ミリも好きではなかったノルウェーも、だんだんとその魅力に気づき、最後には「日本に帰りたくない」と思うほどになりました。

既に日本に帰国してから半年以上が過ぎていますが、駐在生活での変化や、日本へ帰国してから感じたことを書きたいと思います。

ノルウェー生活での変化 

ノルウェーで生活における、一番大きな変化は、「何のために生きるのか」という人生の本質的な部分に向き合う機会が多くなった、ということでしょうか。

北欧含む欧州で暮らした経験のある方は口を揃えて言いますが、あちらの方々は、仕事は生活するためのもの、一番大切なのは自分の人生を楽しむこと、というマインドが非常に強いです。
ノルウェーはその中でも最先端をいくようなお国で、仕事は毎日16時に切り上げ、週末には雄大な自然の中でハイキングやスキーに勤しみ、毎年3週間は夏休みをとって、心身のリフレッシュを欠かしません。
そのような働き方もあり、子供のある家庭では、母親がワンオペになるケースは日本よりはるかに低く(共働きが前提ではありますが)、父親もきちんと育児に参画しています。

また、日常生活のどこに重点を置くかが非常にハッキリしているので、毎日ランチは同じサンドイッチ、夜は冷凍食品を活用など、家庭でも過剰に働くことは少ない印象でした。
やっぱり、日本のママたちは働き過ぎ、頑張り過ぎですね。

そういった環境に身を置かれたことで、「自分が人生で大切にしたものは何か、何のために生きるのか」といったようなことを改めて意識させられることが、おのずと増えていきました。
大切でない瑣末なことは、本当にどうでも良くなっていくのです。

私の場合、一番大切にしたいのは家族との時間、友人と美味しいものを食べながら楽しく過ごす時間、見知らぬ土地でいろいろなものを味わう時間、たいていがこの3つに集約されます。
もちろん、素敵な洋服やアクセサリーを買い求めたり、刺激的な仕事をしたり、面白い本や映画に浸るのも好きですが、そういったことは二の次であることが明確になりました。

忙しさ中毒の自分との向き合い方

ノルウェー生活を経て「常に何かしていたい自分」とも少し向き合えた気がします。
昔から何故か、自分は常に何か頑張っていなければならない、という考えというか、もはや強迫観念のようなものがあり、5年前日本に住んでいた頃は、それはそれは忙しい日々を送っていました。
それなりにハードな仕事を終えてから、友人との飲み会、長年の趣味であるフラダンスに華道、着付けも習って、パーソナルトレーニングにホットヨガ、FEELCYCLEなどなど。
忙しさ中毒とでも言いますか。

けれど、ノルウェーで強制的に何もすることがなくなりました。(何もすることがないなんて、日本にお住まいの方には想像もつかないと思いますが、本当に何もないです)
のんびりと過ごす環境に囲まれて、何もしなくても良いことに段々と慣れてきました。
森で湖を眺めつつぼーっと過ごす時間も、居心地よければ十分に価値のあるものだと理解した、というか。

日本に戻り、魅力的なものやことが多い中で忙しい日々に戻りつつあるものの、時間の使い方に少し寛容になることができたきがします(とは言え、そんな私は自分を甘やかしているだけなのでは?という考えも時々頭をもたげます)。

日本の良さを再認識

さまざまな場面で(主に働き方と子育て)日本って最低!と思うことはあるものの、とはいえ日本の良さを再認識しています。

まずは安くて美味しい食べ物!!!
スーパーレベルのお店でも、それなりに鮮度がよく美味しいお刺身が手に入る幸せ。今日は疲れたな、、、と思ったら、お惣菜を買って手抜きができる幸せ(もちろんノルウェーでも冷食は売っているけど、美味しさ的にコスパが悪かった)。

ノルウェーでの食体験が壮絶すぎて、しばらくは日本のなんてことないスーパーに行くたび、感動していました。

ちょっとしたモールや百貨店に行けば、世界各国のレストランが軒を連ね、オーダーした品はすぐに運ばれ、ノルウェーと比較すれば価格は良心的で、そして美味しい。

街には美味しいパン屋さんやケーキ屋さんがあり、少し珍しいもの・凝ったものも、ネットで注文すればその週のうちに頂ける。なんと贅沢な。

駐在中に各国を旅行しましたが、食文化だけは日本が最高ですね。あとはフランス。

あとは、これは日本が、という話ではないですが、家族の近くに住めるのはやはり嬉しい。気軽に一緒にご飯を食べたり遊べたり、今まで年1-2回しか会えなかったことを考えると、それも贅沢なことです。
今は絶賛子育て中なので、サポートしてもらえることも本当に助かっています。


次に駐在生活があるとしたら・・・

現地でできた友人は最大の喜び

今回ノルウェーでできた友人たちは、今後一生つながっていたい、と思えるくらい素晴らしい人たちでした。

海外の生活で何よりも重要なのは、良質な人間関係である、という教訓を込めて、現地での友人を大切にしたいなと思います。

現地ならではの体験を大切に、できる機会を逃さない

ノルウェーでは、ヴィンテージハントにキノコ狩り、釣り、ちょっとした森や山で過ごしたりと、東京にいては中々できない体験を日常的にたくさんしました。
どれもこれも、最初は手探りでしたが、やってみてよかったなと思います。

唯一の心残りは、クロスカントリースキーができなかったこと。
ノルウェーといえば、くらいに現地でも嗜む人の多いスポーツですが、これだけは滞在中に一度もできず、悔いが残ります。

心身、環境ともにいろんなことがあるので、できる環境にあるときに、やりたいことはすかさずやっておかねばならないと思いました。

周囲と違うコミュニティをひとつ

ノルウェーで過ごした中で、周りの人とあまり被らない自分だけのコミュニティをひとつ持てたことで、精神的に楽になれました。私の場合、それは仕事でした。

かなり限られた世界に生きていたと思いますが、ひとつ違ったコミュニティに所属していることで、息抜きになる部分がありました。

それは趣味でも仕事でもなんでもいいと思うのですが、そういった自分の居場所を見つけることも重要だと思います。


またいつか海外で生活することもあるかもしれませんので、その時の自分のための備忘録として、この記事は残しておきたいと思います。

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