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キラキラを纏いたいのに毒が回るけど、愛。

羅門が買ってきてくれた代官山Candy appleのりんご飴。顎が外れそうになりながら齧り付いていたら、忘れていたはずの記憶の扉が開いた。

昔、というか前世、毒りんご配り歩きBBAだった頃の朧げな記憶。

「ねー鏡、聞こえる?」
「聞こえていますよ」
「ぶっちゃけさ、世界中で一番美しいなあって思うの誰?」
「エビルクイーン様、貴方です」
「マジ?」
「マジです」
「ガチ?」
「ガチです」
「嘘コケ」
「嘘です……あ、」
「本当のこと言ってみな。誰が1番なの?」
「白雪姫、です」
「ふうん。白雪姫ねえ」
「どうかお気を悪くなさらずに」
「うっせえ。あんたなんかだいっきらい!つーか、誰のことも好きじゃねーわ!全員しね!!!」
「落ち着いてくださいませ」
「ころす!ころす!ころす!ぜーーーったいころす!ぜったいぜったいぜーーーったい、ころす!!!」
気がついたら毒りんごを山盛りこさえ、回覧板を装って近所を練り歩いていた。

なんちゅー顔しとんのぶっちゃいくやなあ、羅門に言われて現実に戻った。

「1日1回必ず私を褒めて」「可愛いと言って」これまでの恋人には必ず取り付けた約束も、羅門の前では成り立たない。

めいっぱいの愛がそこにあるから、言葉はただの飾りで、安心して傍にいられる。

羅門に、羅門は相変わらずかっこいーね、って言うと、分かるわかっこよすぎて鏡見られへんねんって返された。らぶ。

ハマショーの『MONEY』がすきです。