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大家のおばちゃんの思い出

ネパールで暮らした思い出の中でいつも強烈に思い出すのが

私の下の階に住んでいた大家のおばちゃん。

食いしん坊で、わがままで、寂しがりやの大家のおばちゃん。

ベランダの手すりに干してた洗濯物は

帰ってきたらおばちゃんの洗濯物に占領されて

日陰に押しやられてた。

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おばちゃんしょっちゅう私の部屋に上がってきては

一時間は喋って帰る。

これはいくらで買ってきたの?たかっ!もっと安してもらわな!

これは日本でいくらすんの?何に使うもん?

玄関にちょっとのれんみたいなカーテンかけてみた。

ちょっと目線が隠れるし。

おばちゃんが来た!「これちょっと!中見えへんやんか」

ぺらぺらのカーテンでも鉄のカーテンでも多分効き目なし。

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みんなでご飯作ろう!てなったら、

あなたの物は私の物。ぜーんぶ遠慮なく使う。

そして私の物は私の物。

でも、辛いものと油の味しかわからないネパール人の中で

彼女は日本食が好きやった。

おばちゃんがくれる料理はお世辞にもあんまり美味しいとは言えなかったけど。

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いっつもちょっと干からびた大根と豆が入った

シャバシャバのカレーやった。

大量に油と野菜を入れたら鍋にそこらへんのお皿で蓋をするだけやからなあ。

いっつも歯に衣着せず言いたいこと言うのに

可愛い可愛い息子に一言言われたら、青菜に塩やったな。

やっぱりあの強烈なおばちゃんが好き。


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