悲観的なだけでは誰の助けにもならない。イギリスの選挙

イギリスの選挙は残念ながら保守党の勝利に終わり、暗い時代が約束されてしまったかのようだが、そんな中、投票する権利のない自分が体験したイギリスの政治の一端をシェアしておきたい。
一ヶ月ほど前、イギリスの入国管理局からオーバーステイをしているという嫌疑をかけられた。入国管理局の手違いであることは明らかだったが、何はともあれ、その嫌疑を払わなければならない。
ある弁護士から、住んでいるエリアの議員に入国管理局宛てに手紙を書いてもらうように頼むといいというアドバイスを受けた私は、半信半疑ながら、地元の議員である労働党のPeter Kyleの事務所を訪れることにした。事務所のケースワーカーはとても親身になって相談に乗ってくれ、驚いたことに入国管理局への手紙を4日間で送ってくれた。議員からのプレッシャーがあったせいか、間違えてすまないという謝罪を含んだ手紙が、発送後から10日ほどで入国管理局から私に届いた。
その手紙が届いたのは投票日。私には投票する権利はないが、もし、投票できていたら労働党のPeter Kyleに投票していたのに残念だというお礼のメールを事務所に送った。彼は勝利し、再当選した。
良心的な議員はいる。疑心暗鬼に陥ることが、反動勢力の思うつぼなのだ。

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