InstagramのUI変更を読み解いてみる(個人的雑感
みなさん、InstagramのUIが変更されてからしばらく経ちましたね。
みなさんのInstagram上のアクティビティはどう変化しましたか?
(もしよければ教えてください。)
私は、今回の変更が「ユーザビリティの改善」ではない、Instagramのビジネスの変化の兆しだと考えています。今回のUI変更について思ったこと、感じたこと、社内で議論したことがあるので、それをnoteします。
※ちなみに、私はInstagramのリリース当時(2010年)から使っています。
何がかわった?
フェイスブックが運営するInstagramは世界で最も人気のあるソーシャルネットワークの一つですが、直近ではTikTokに対抗するショートムービー機能「Reels」を追加するなど積極的なアップデートが行われています。
それらを搭載するなかで、
・ユーザーが「画像とメッセージ」(以下ポストと表記)を投稿するUIと、
・それを閲覧するUI
・さらにその投稿をビジネスと紐付けるUI
の3つの位置付けを変えてきました。
おそらくまだテスト中かもしれず、
何パターンかバリエーションがあるようです。
大昔
下部ナビの真ん中で写真から撮影開始していました。
最近まで
DMや検索などがつきつつも、下部ナビの真ん中で投稿開始していました。
写真から撮影開始するのと、ポストから作成開始することも可能になっていました。
最新のアップデート
重要な変更だと感じるのは、投稿ボタンの格下げともとれる位置移動です。
投稿するUIが一瞬視界から消えてしまいました。
それらは右上に再配置されています。
まるで民放キー局ゴールデンタイムのバラエティが、地方の深夜枠に移動したみたいです(謎
こんなバリエーションもある(あった?)ようです。
OO分析による事実の確認
社内のOOUIに詳しいメンバーが早速分析してくれました。
まずInstagram上でできるポストには大きく4つあります
そのうち「4.IGTV」以外の投稿が主要タブになっています。
そこにプラスして、ショップのタブがあります。ショップのタブは、ショップアカウント側が作成した商品ページが閲覧できるようです。
1.普通の投稿(写真や動画)
2.ストーリーズ(24時間で消える投稿)
3.リール(15秒動画)
4.IGTV(1~60分動画)
+
5.ショップ
ショップのポストは、アップデート前までだと
「1.普通の投稿」に紐づいた形でしか見れなかったのですが、
それが主要タブに前面に出てきたました。
(自分がフォローしている人が何かしら商品ページを作成していたら、このショップのタブにコンテンツが出てくる模様)
OO分析からの解釈
社内で考察した内容は以下のとおりです。
(1)滞在時間を伸ばしたいという提供側の意図?
右上に投稿ボタンを配置して、投稿しにくくすることにより、自分の画像を投稿するだけの行動から、他人の投稿も見るという行動への促しではないか?
(2)ユーザーのコンテキストが変わった?
ユーザーベースの増加と、それによるインフルエンサーの増加によってメディア化した。
初期には、
オブジェクトを投稿共有する
ことに楽しみを見出していたユーザーが多かったが、
オブジェクトを見て消費する
ユーザーが増えてきた。
そのため、投稿することの重要度が下がり、さらに一方で、Tiktokなどのライバルも増え、普通の写真投稿だけでない、リールやストーリーズを見る時間が増えたのではないか?
(3)成長の指標が変わった?
上記のとおり、CGCの初期にはコンテンツを増やすことに重きが置かれていたが、投稿者がだんだんプロになってきて、投稿のしやすさ が成長の指標にならなくなってきた?
感想と判断
上記を議論するなかで、仲間たちと共通認識をもったのは、
新しいオブジェクトやアクションが増えたわけではないのですが、主要(に見せたい)なオブジェクトを変えたことで新しいツールに感じる
ニュースアプリになったように感じる
ということでした。
僕たちとしては、このUIの変更は、ユーザビリティの向上ではなく、CGMから、もう少し従来型のマスなメディア、広告モデルのニュースサイトのような位置づけにビジネスを変えようという目的を持ってされたのではないかと考えました。
結論はわかりませんが、しばらく様子を見てみたいです。
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