スクリーンショット_2019-11-14_16

【妄想】僕たちは、どう名乗るか。

プロデューサー。ディレクター。プランナー。プロダクトマネージャー。プロジェクトマネージャー。グロースハッカー。サービスデザイナー。インタラクションデザイナー。デザインシンカー。and so on。

名刺の肩書きにしっくり来ない。
果たして僕は、僕たちは何者なのだろう?
何と表現すれば理解してもらいやすいのだろう?

デザインやプロジェクト、プロダクトの文脈の用語で語るから、しっくりこないのかもしれない。
一つの考察として、違う世界のメタファーを使い、構造を整理してみようと思った。

音楽の文脈で。

音楽といっても表現形式はたくさんある。
一人で歌を歌う。合唱する。一人で楽器を奏でる。合奏する。バンドで演奏する。ミュージカルで壇上で歌う。オーケストラを指揮する。作曲する。

それぞれを図示してみて、僕らの仕事との関連性がありそうなものを当てはめてみた。

①作曲

画像1

作者は、楽譜(コード)を作成する。
オーディエンスに提供されるのは、出力されたコードのみ。それがインターフェイスとなる。作者の作る世界(=サービス)はオーディエンスひとりひとりの中で完結する。オーディエンスの感じた感情がUXである。
作者もしくはプレイヤーは、オーディエンスに対して直接フィードバックすることができない。作者vs受け手の対立の構図である。
これは、クライアントの要求どおりに、コードを作成するプログラマー個人や、ビジュアルを制作するデザイナー個人のメタファーになるかもしれない。

②バンド

画像2

バンドメンバーで楽譜(コード)を作成する。
そのコードを、メンバーそれぞれが受け持つ専門領域のパートで音を奏でて、世界としてのパッケージを生成する。メンバーひとりひとりが互いに協調しあい、その世界を制御する。バンドとオーディエンスの境界線、ステージの端がインターフェイスである。
作られる世界に対し、オーディエンスの感じた感情がUXである。
メンバーは、オーディエンスの反応をみてコントロールするが、そこには受け手としての視点はない。作者演者vs受け手の対立の構図である。
これは、スタートアップ期のベンチャーに近いかもしれない。そもそもスタートアップのWebサイト、バンドのアー写っぽいし。

③ミュージカル

画像3

楽譜(コード)と台本(スクリプト)を用意し、監督や演出家が世界観を形作る。
そのコードとスクリプトを、演出家の指揮のもと、メンバーそれぞれが受け持つ専門領域のパートで音や声を奏でて、世界としてのパッケージを生成する。舞台の端がインターフェイスである。
ただし、いざ本番がはじまってしまうと、一定のルールとしての台本・演出はあれど、監督や演出家のコントロールは効かない。それぞれの演者の動くに任せるしかない。
作られる世界に対し、オーディエンスの感じた感情がUXである。
演者は、オーディエンスの反応をみてコントロールするが、そこには受け手側としての視点はない。ここも、作者演者vs受け手の対立の構図である。
ここでいう監督や演出家は、コンサルタントに近いかもしれない。お膳立てはするが、演者であるクライアントがどう実行するかまでは口出しできないし、演者の自主性にまかせるという名目で、トチっても手助けしないのである。

④オーケストラ

画像4

作曲パート・編曲パートが楽譜(コード)を作成する。そのコードを、指揮者によるコントロールを元に、プレイヤーそれぞれが受け持つ専門領域のパートで音を奏でて、世界としてを生成する。オーケストラとオーディエンスの境界線、ステージの端がインターフェイスである。
世界観を形作るのは、指揮者である。そして、指揮者はオーディエンスではなく、プレイヤーのほうを向き、ときには激しく、ときには小さく、状況をコントロールする。状況が静まるまで待ち、だめなときは途中で止める。
作られる世界に対し、オーディエンスの感じた感情がUXである。
指揮者は、提供側に位置しつつ、オーディエンス側からの視点で見つめ、状況をコントロールする。
ここには、作者・演者vs受け手の対立にもう一つ、受け手側視点を持つ制御者がいる構図がある。
この指揮者の役割をとりもつのが、プロジェクトマネージャーでありファシリテーターである。
そして、このオーケストラが演奏できるホールの選定・契約から物流、観客のチケッティング等までふくめて、あらゆるすべて全体視点で俯瞰する、指揮者&オーガナイザーの役割がサービスデザイナーかもしれない。

結論

コンダクターかなと思ったけど、やっぱりサービスデザイナーがいいや。

P.S.同僚デザイナーのIくん、イラストありがとう

よろしければサポートお願いします!