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リモート映像制作とピノの広告

人と会えない、人と集まれない昨今。映像制作現場も仕事の仕方に頭を悩ませている業界の一つです。打ち合わせや編集などリモートで出来る項目もたくさんあるのですが、頭を悩ませているのが「撮影」です。

なんとかリモート撮影できないだろうかと考えている時に見つけたが「リモートだけで広告を制作してきてわかったこと」というnote。
リモートで制作された映像がyoutubeにもアップされています。

森永乳業さんの ピノの公式noteでリモート制作の内容は現在(5/17時点)全3回にわたり紹介されています。もともと5月中旬に公開予定だった広告のようですが、昨今の情勢により企画の練り直しを余儀なくされたようです。つまりリモート制作ありきの案件ではなかったみたいです。映像制作にかかわっておられない方も撮影の裏側がまとめられていて面白いので是非読んでみてください。

私たちの場合4月上旬以降の撮影は現在、延期状態。

4月上旬までに撮影していた制作はリモートで制作を行っていますが、4月上旬以降に撮影を予定していた制作は、現在のところ延期状態。
またその間も「映像制作できますか。」との問い合わせは数件ありました。
私たちも、クライアント様も撮影をどうしようか・・・という話になり、お互い案を練っているところです。

映像制作の流れをざっくりとまとめると下記のような流れです。

<制作の流れ(制作企画立ち上がり後より)>
各種打ち合わせ(企画構成などの立案決定)

撮影

音声系収録(撮影・編集と同時進行)

編集

手直し

完成納品

「撮影」以外の「各種打ち合わせ」、「音声系収録」、「編集」、「手直し」はリモートでも全く問題はありません。つまり「撮影」さえクリアー出来れば完全リモートで映像制作が出来るってわけです。

そんな中であったピノの広告に関するnote

そんな中、森永乳業さんはリモートで撮影し、広告を完成させたとのことでとても参考になりました。(わかりやすく楽しい現場の雰囲気が伝わってきます。)特にVol.2、Vol.3に実際の撮影現場の様子が表現されていたので面白かったです。

Vol.2ではメイキング映像から収録方法、リモート撮影のメリット・デメリットまでまとめられています。

Vol.3ではリモート撮影のコツを中心にまとめられています。

私たちの制作に置き換えた場合はどうする?

森永乳業さんが制作したピノの動画制作はあくまでも広告で、リモートで制作した広告であることも、広告としてプラスアルファーとなりPR効果が期待できる成果物です。いわゆる企画自身が面白い部分もあります。

私たちの制作している映像制作は広告的な動画制作ではなく、企業紹介や商品紹介など説明的な要素が強い動画も多くあります。その場合どうしようか。ピノの広告制作の記事にも色々とヒントがありました。

撮影機材一式を用意し送る

撮影機材に関してはこちらが用意しクライアント様によって撮影を行ってもらいます。このとき出来るだけ撮影に不慣れなクライアント様でも扱いに困らないような機材チョイスしあらかじめ送っておきます。
ピノの広告制作の場合との相違点は、PCカメラを使うのではなく、ビデオカメラをクライアント様に操作してもらうとこになります。

撮影機材の使い方・セッティングをレクチャーする

ピノの広告制作の場合、その場でつのだ☆ひろさんは開封されているようでしたが、出来れば前日までに機材の使い方を予行演習の時間を取ります。
また撮影時に必要な項目だけをまとめた機材使い方マニュアルを発送時に同封しておきます。

撮影中は和気あいあいと万全にビデオ通話でフォローする

これもピノの広告制作時に描かれていましたが、撮影中は常にビデオ通話状態にして置き、まるで隣にいるかのようにフォローします。
また撮影までに何度も打ち合わせや雑談をし、お互いの信頼関係を深めます。(やっぱりざっくばらんに冗談を言い合えるくらいのほうが仕事をしていても楽しいですし、自然とお互いの力が発揮できると思います。)

ビデオ通話でロケハンを行う

企画段階でビデオ通話を使ってロケハンを行います。クライアント様には携帯電話のビデオ通話を使って、撮影を行う予定の現場を見せてもらいます。
この場である程度撮影角度なども決めておければ最高ですね。

何点か課題も

解決できていない課題も何点かあります。

1つ目はクライアント様が撮影を行っているカメラのモニタリングです。
クライアント様が撮影を行っているカメラをモニタリング出来れば、色々と的確な指示が出せると思うのですが、まだもっともよい方法が浮かびません。携帯とビデオカメラをつないでビデオカメラをwebカメラ化しモニタリングするなども考えています。ただ接続が乱雑になり撮影現場が戸惑いそうなので、出来るだけシンプルにすることが重要だと思います。

2つ目はあまり多くのロケーションが撮影できないのではないか。
クライアント様に撮影をお願いしているので出来るだけ一度セッティングした機材を動かしたくありません。不慣れだと思いますし、不安もあると思います。出来るだけセッティングしなおしの回数は少なくする必要があります。企画でカバーするか、機材構成でカバーするかの二者択一となりそうです。

新しい生活様式のために

これまでのような通常の撮影もできる状態になっていくのがベストですが、新しい生活様式のためにリモート映像制作といった選択肢も持っておく必要があると思います。
またこのような制作スタイルを早く持つことで新しい映像制作の文化も生まれると思います。
課題もまだありますが、ただ今まで通りの生活様式に戻ることを待つのではなく新しい制作スタイルを考え、希望する案件よりクライアント様の意見も交えて実践もしていきたいと思います。

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