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SNSで振り返る、日本と海外の国際女性デーのメッセージと反応の違い

このnoteのポイント
・3/8の国際女性デーに、日本と海外で発信された代表的な企業の投稿やコピーを振り返る
・企業のメッセージに対するユーザーからの反応と内容を分析
・日本と海外のメッセージの文脈の違いを考察

皆さま、こんにちは。
Good Tideチームメンバーのショウです。

今回のテーマは、3月8日に世界中で祝われた国際女性デー(International Women's Day)です。
国内と海外で発信されたSNSの投稿やコピーをもとに、各企業が発信したメッセージやユーザーの反応を振り返ってみたいと思います。


1. 国際女性デーとは

海外では International Women's Day として知られる国際女性デーですが、起源は1904年にニューヨークで婦人参政権を求めたデモで、その後1975年に国連によって、3月8日が国際女性デーとして制定されたました。

例年、国際女性デーに世界中のフェミニストや女性たちがプロテストやデモなどの運動を行っています。
今年は新型コロナウイルスの影響はありましたが、参加者らはマスクを着用し、女性が健やかに過ごせる社会の実現へ声をあげるデモへ参加しました。


このように国際女性デーは今や世界中で祝われる男女平等推進に関して大切な日ですが、男女平等は世界中でどれほど進んでいるのでしょうか?

世界経済フォーラムの調査では、2020年のジェンダーギャップ指数(100%に近いほど平等)、及び100%平等を迎えるまでの推定年数が地域によって発表されています。完全な平等に至るには早い地域でも50年以上かかる推定です。それだけ、男女間の差が各国であることがよくわかります。

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グローバルジェンダーギャップの2020年の報告では、日本は153か国の中で、121位という結果になっております。これは、同じアジア圏で108位の韓国や、106位の中国より下回っている結果となっております。

このような現状の中、各国ともに男女平等の推進に力を入れています。さっそく、今年の国際女性デーに日本と海外で発信されたメッセージを振り返ってみましょう。

2. 日本国内向けの国際女性デーの投稿事例

まず、日本で発信された投稿やコピーを見ていきたいと思います。

▼GU(ジーユー)
GUは国際女性デーに合わせて、「ファッションは自由だ」のコンセプトムービーを投稿。各方面で活躍する女性が、GUの服を着こなしながら自分らしさをつらぬき、自由に輝く様子を映し出しています。彼女たちの言葉から「強い女性になろう」「他人に批評されることを恐れない、自分らしい女性になろう」というメッセージ性を感じました。

投稿には「勇気づけられた」などのコメントが寄せられ、視聴者が頑張ろうと思える共感と勇気を与えた動画になっていると見受けられます。

▼朝日新聞、Google
次にアウェアネス(気づきを与えること)を目的に作られた、朝日新聞とGoogle、それぞれのコピーを見ていきたいと思います。

朝日新聞にはこれまでにニュースになってきた男女平等や女性の権利に関するタイトルを、Googleは女性への差別や権利獲得を目指すために行ったアクションなどをキーワード化して掲載しています。

これまでの男女平等に向けての時代の流れや、その過程で顕在化された問題を表した言葉を見て、ユーザーからはいまの世の中がジェンダーロールを「わきまえない女たち」がいたからこそできたものであることを感じた、という内容のコメントがありました。

また世の中が目まぐるしく変わっていく中で、実は知らない新しいコンセプトや言葉がたくさん創出されていることを知り、勉強しなくては、という意識付けをしてくれたと痛感する声も見られます。

▼POLA(ポーラ)
POLAのコピーでは、関西エリアでPOLAサロンApex-you(POLA THE BEAUTY 心斎橋店)のオーナーを務める小田原香衣さんが、POLAの女性が生きやすい社会へ貢献し始めた理由や行動、さらに現在は児童養護施設への働きかけも行っていることについてインタビューした内容を掲載しました。

宣伝ではなく、POLAというブランドが女性が生きやすい社会にしていくために声を上げていること、女性が女性に対して行った支援を称賛する反応が多く見られました。

▼ツムラ
ツムラのコピーは、女性が日常的に抱えている痛みや我慢について統計を用いて表し、それらを緩和するために支えてきたツムラの漢方はこれからも女性の健やかさを応援するという内容を発信しました。

このコピーに対して、女性からは共感が得られる内容になっているものの、一方で男性に対する逆性差別になるのではという批判も見られました。

具体的には女性のみならず、男性も体調に関する我慢をしており、女性だけが我慢している社会ではない、というものです。その批判に対して、女性が抱える痛みや我慢は女性特有のものであり、男性に理解してもらえないこともあると反論するコメントも見られ、まだまだ議論の予知のある課題だと感じられました。

男性への逆差別に関してはこちらの記事でも考察しているので、ぜひご覧ください。

3. 海外向けの国際女性デーの投稿事例

次に、海外で発信された国際女性デーの投稿を見ていきたいと思います。

▼L’Oreal(ロレアル)
化粧品会社のロレアルは、世界中にある自社のオフィスから女性社員を5人選び、インタビュー動画を投稿しました。彼女らはパッションを持つことや継続性、チャレンジ精神の大切さ、自分の努力を認めてあげることやお互いを助け合うことを伝えています。

様々な困難やライフステージの変化で苦戦する女性へ、ロレアルの社員がエールを送る姿勢に対して称賛するコメントが寄せられています。

▼ハーゲンダッツ
ハーゲンダッツアラブ首長国連邦は、チャレンジするアラブの女性を紹介。サウジアラビア人女性として初めて七大陸最高峰とエベレストの登頂に成功したラハ・ムハラクさん、アラブ首長国連邦初の女性映画監督ネイラ・アル=カジャさんなど、4人について投稿しました。

コメントでは、ユーザーから肯定的な反応や、4人の女性たちの活躍を称賛する声が見られました。

投稿で印象的だったのが、取り上げられている女性たちの写真を使う代わりに、ハーゲンダッツの異なる味のパッケージをモチーフとしたビジュアルを採用したことです。偶像崇拝を禁止するイスラム教は自身の姿かたちが写真として残ることを避けており、女性の活躍を紹介しつつ、宗教や文化的配慮を講じた投稿だと感じました。

一方で、アメリカの大手食品会社であるハーシーズやネスレの国際女性デーに対するキャンペーンや社内でのアクションを伝える投稿に対しては、ユーザーから多くの批判的な反応がありました。

▼HERSHEY's(ハーシーズ)、Nestle(ネスレ)
ハーシーズはパッケージの「SHE」の部分を強調したデザインの特別パッケージのチョコレートを用意。1,000個用意し世界のハーシーズの店舗で配布しました。

またSNSではその他にも女性テニス界の偉人のビリー・ジーン・キングさん、数学者でアメリカの有人宇宙飛行の成功へ尽力したキャサリン・ジョンソンさんといった世界で活躍した女性や、現在活躍している女性たちの動画も投稿しました。

同じく食品事業を展開しているネスレは会社内で男女平等を目指していること、女性社員が今取り組んでいるチャレンジに関してインタビューを行った内容をビデオにし、SNSへ投稿しました。

両社ともに男女平等に対する姿勢を発信することは出来ましたが、ユーザーからは批判も多く寄せられています。批判内容は男女平等に関してではなく、先月チョコレート事業を行う大手食品企業らであるネスレやハーシーズを含む複数社が、8人の16歳未満の子どもたちに対して違法な児童労働をさせたと裁判を起こされたことです。

カカオ農園での児童労働や劣悪な環境は以前から伝えられていますが、カカオ業界に対してこのような集団訴訟が取られるのは始めてということが特に批判を生んでいるかもしれません。

非人道的な行動をしていた企業という印象が一般大衆の記憶ではまだ新しい中、国際女性デーを祝い、行動を起こす姿勢を見せる両社に対して、批判的な声がそれぞれのSNSへ集まったと思われます。

4. 事例から見る国内と海外向けのメッセージの違い

日本向けに行われたSNS投稿のメッセージは、自分を大切にすること、女性に対するリスペクトを持つこと、身の回りや世の中で起こってきた、そして今起こっている男女差別についてを知ることの大切さや行動を起こす重要性について伝えたいという姿勢が読み取れます。

海外の投稿からは世の中を動かし、影響を与える女性はこれまでも、そして今もたくさんいて、彼女たちの姿勢やつくってきた成果をリスペクトすることの大切さについて伝えたいという姿勢が伺えます。また、女性も公私でパッションやチャレンジ精神を大切にし、男女平等に評価すること、そのムーブメントを身内から始め、そして大きな社会やコミュニティでも行えるように行動やメッセージを発信していると感じました。

特定の人を取り上げずにメッセージを配信する日本と、特定の人々を通してメッセージを配信する海外と、メッセージの出し方については違いが見られるものの、女性に対するリスペクトや平等性を保つというメッセージの内容に関しては似ています。ただ日本の投稿に見られる「自分を大切に」「わきまえない女」という観点は、「女性だから」というジェンダーロールの押しつけがまだまだ見られる社会であるからこそ、あえて海外よりも強調されていると感じました。

日本の投稿文脈からは、あらゆる場面で女性の生きやすさを底上げする、基礎や地盤をしっかりさせるという印象がありました。対して海外のメッセージからは、女性のエンパワーメントや、女性もリーダーシップを発揮すること、チャレンジすることという、「ガラスの天井を破る」強さのある文脈が見られると感じました。

日本と海外でのメッセージ性の違いの理由を考えてみた時に、各国の女性の社会や政治への参加、仕事での地位や家庭内においての男女平等、学びとして男女平等を教育することなど、様々な側面から異なる文脈でメッセージが発信された1日となったと思います。

5. あとがき

国際女性デーに国内外で発信された様々な投稿をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。私は日本と海外投稿のトーンやメッセージ性の違いが特に印象に残っています。

日本のファクトを伝える内容や、少し心が痛む感覚を覚える実話の投稿は、日本人の真面目さや女性が感じる日本のジェンダーギャップの現状が見え隠れしていると思いました。一方で、海外の投稿は女性を勇気づける、まさに「エンパワーメント」を感じる力強い応援のように見える投稿が多いと感じました。

いつか、海外に劣らない力強さが感じられる投稿が日本でも見られたらいいなと思いました。

次回の投稿もお楽しみに。

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