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海外移住計画から一変!彦根でローチョコレートの魅力を発信し続ける 「ハレトケト」オーナー吉田りえさん

「いずれは海外で暮らすんだろうなと思って、日本の生活をおろそかにしていたんですよ」

当時のことを包み隠さず語る彼女は、芹橋2丁目旧足軽屋敷にあるローチョコレート専門店「ハレトケト」のオーナー、吉田りえさん。

りえさんは彦根で生まれ育ち、県内の病院に看護師として就職。
プライベートでは世界各国を訪れ、バリ島への移住を考えるも思うようにいかず、海外移住の道を諦めることに。

その時彼女が考えたのは、日本で生きなきゃいけない、それなら日本でしかできないことをする、そして「日本で生きた証を残したい」と。

そのために自身の店を構えることを考え、日本に馴染みのないローチョコレート※専門店を始めることを決意します。

※ローチョコレートとは
1970年代にアメリカ西海岸で作り始めたといわれる低温で処理されたカカオを使用したチョコレートのこと。「ロー」は「RAW」のことで「生」を意味します。

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(写真提供:ハレトケト)

りえさんとローチョコレートの出会いは2013年6月。友人が働いていた京都のローチョコレート専門店で興味を持ち、ワークショップに参加。
その後独学でローチョコレートを作り続けながら、ヴィーガン(動物系の製品を取りのぞいた生活様式)や酵素栄養学を習得します。

当初は調理場と少しのスペースで工房を構えることを考えましたが、現在の物件に出会い彦根にUターン。2018年10月にローチョコレート専門店「ハレトケト」をオープンします。

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店名のハレトケトはりえさんが生み出した造語で、バリ島移住計画時からあたためてきたことば。元となる言葉は、民俗学者である柳田國男氏が提唱した「ハレとケ」という日本古来の考え方からヒントを得ます。

ハレ(晴れ)は儀礼や祭などの「非日常」をあらわし、ケは普段の生活である「日常」を意味します。ハレだけでも、ケだけでも人間の生活は上手くいかないもので、生きていくうえでどちらも必要であることを伝えています。

バリ島での起業を考えたとき、日本語とわかることばを探し、思い出したのが「ハレとケ」

ハレの日にもケの日にも合うチョコレート。
ケの日をハレの日に変えるチョコレート。

「ハレとケ」のあとに付けられた「ト」には、りえさんのローチョコレートに対する思いが込められているのです。

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(写真提供:ハレトケト)

ローチョコレートの製造、販売とともに力を入れているのがワークショップ。日本人には認知度の低いローチョコレートの存在を、多くの人に知ってもらおうと定期的に開催しています。

りえさんのワークショップはスイーツを作るだけでなく、看護師のときに学んだ栄養学や生理学の視点も交えて展開されます。
海外旅行中に知り得た情報など、随時更新しながら楽しいレッスンが繰り広げられますので、食や健康に関心のある方はホームページやSNSをチェックしてみてください。

そしてりえさんの活動はローチョコレートだけでは終わりません。ローチョコレートはあくまでも通過点。

この話の続きはハレトケトにてお楽しみください。

(写真・文:山水 雅)

Hareto-Keto Raw Chocolate & Detox Cafe -ハレトケト-
 住所:滋賀県彦根市芹橋2丁目6-54
 TEL:050-7115-4899
 HP:https://haretoketo.com/
 E-mail:info@haretoketo.com
 営業日:土曜、日曜(木曜)
 営業時間:10:00-17:00
 ※営業日・営業時間はHPでご確認ください