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ベンチャー転職の教科書~面接NG事例集(前編)

現在、オリンピックが開催されているが、観戦には行けないもどかしさを感じつつ、頑張っている選手の姿を見て、こちらがやる気や元気を貰えている方も多いのではないだろうか。選手たちには本当に感謝したい。

選手たちを応援しつつ、実家に帰省したい、大切な人とどこかへ旅行に行きたい、久しぶりに友人と飲みに行きたい、そんな何かを我慢し、転職に関する情報を漁っているあなた。この記事を読む時間は、あなたのこれからのキャリアを左右する。さあ、この期間で差を付けよう。

本稿では皆さんの転職活動を明るいものにしてほしく「今までありそうでなかった面接対策」を公開していく。お時間無い方は、目次から内容に飛んでいただき、来たるべき面接に備えてほしい。

はじめに~この記事で伝えたいこと~

ネット上には、様々な「転職ノウハウ」が沢山転がっている。

・面接対策ガイド~○個の質問とお手本
・面接でよくある質問例
・転職に成功する人の特徴
・転職成功事例特集
・・・・・・・

確かに、どれも必要だし、特別な対策があるのであれば知りたいと思うのが誰しもの本音だろう。しかし、これだけでは受からないという落とし穴があることを理解してほしい。それはなぜか。答えはいたってシンプルで「落選する本当の理由」を知らないからだ。ネット上には、どこに落とし穴があるか教えてくれている記事は少ない。ゴールに向かって速く走る方法は教えてくれるが、本当に気をつけるべきポイントは教えてくれない。

そのポイントを伝えるため、今年、Goodfind Career にて「NG事例から学ぶベンチャー採用像」と題してオンラインセミナーを行った。これが、手前味噌ながら好評で、実際に、受講者から第一志望企業への内定を勝ち取った方もいる。これまで多くの候補者様をベンチャー企業へ転職支援してきた中で、様々な企業様から頂戴した貴重なフィードバックを解説していくので、ご覧いただきたい。
※実際に企業から頂いているフィードバックを元に当該企業のプライバシー保護のため内容を一部編集し掲載しております。

第一章~面接NG集(スキル面)~

ベンチャーでの面接においてNGとなる事例をよくよく分析していくと、スキル面で落選となるケースと、スタンス面で落選となるケースが多いことが分かっている。そこで、第一章ではまず、スキル面について考えてみたい。スキルとは、あなたがこれまでの経験で培ってきたことと、先方で求めるスキルがマッチするかどうかを見られている。以下、落選した候補者に対する企業のフィードバックについて個別のケースをいくつか見ながら考察を深めてみよう。

【NG事例①】
総合商社勤務A氏が上場ベンチャー企業を受けたケース

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・ご自身の成果や付加価値について、説明することができない。
→良い仕事とは何か、付加価値は何かを意識できていない印象です。
・話が冗長になるケース散見されました。
→何を言っているのか、良く分からないことが多い印象です。
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正直、話が冗長で何を言っているかわからないというフィードバックは、自己分析、整理ができていないだけである。認識をし、その上で意識をし、しっかりと振り返りを行う必要がある。

本ケースのポイントとしては、大手勤務の人材というところである。総合商社勤務ということもあり、優秀であることに間違いはないのであろう。ただ、それは周りの同僚や上司も優秀であるということである。言わば、全員がJリーガーである。では、あなたが代表チームに選ばれるためにどういった成果や付加価値を提供したのだろうか。サッカー選手で言えば、簡単なところで、誰よりも得点を取ったのか(成果)、チームが成果を出すために誰よりもアシストしたのか(成果&付加価値)、チームのバランスを取ったのか(付加価値)などである。

※念のために補足をするが、大手=Jリーガー、ベンチャー=代表選出ではもちろんない。ここでは、大手にいる状態=Jリーガー、その中でも抜きん出た存在であること=代表という設定でご理解いただきたい。

では、ビジネスマンにおいてはどうか。優秀な仲間と比較して、自身にしかできないことは何をしたのか。私がいたからという、自社に対してどういった付加価値を提供したのか。周りに埋もれない何かを必死に見つけよう。

面談をしていると、PRできるものが無いという方がいるが、敢えて言わせていただくと、そんな事は絶対にない。PR出来ることは誰にでも必ずある。ただ、その見つけ方を知っている方はそこまで多くは無いだろう。知りたい方は、是非、面談に来てほしい。一緒に自身の成果、付加価値、PRを探していく手伝いを精一杯させていただきたい。

【NG事例②】
大手人材企業勤務B氏が未上場ベンチャー企業を受けたケース

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・事業共感があり、お話していて、一緒に頑張っていけそうだと感じました。
・一方で、営業手法においては行動量とパッションでカバーしてきた印象を受けました。
・課題の設定が曖昧なのと、営業の仕方も何か型化をされていた訳ではなく、タイミングや顧客との関係構築を大切していたというエピソードがメインでした。
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ベンチャー転職において、事業への共感はMUSTで必要になってくる。そこに関しては問題はなさそうである。ただ、このケースでのポイントは、営業力の「再現性」が見受けられなかったということ。

ベンチャー転職では、今回の営業職に限らずどのポジションにおいても、この「再現性」をとにかく大切にしてほしい。今すぐにでもペンと紙を用意し、これまでの実績を書き出し、その上でどこに再現性があるのかを考えてほしいくらいである。営業で言えば、商材が変われば売り方も変わるし顧客も変わる。そのような環境下では、現職(前職)でMVPを取ったとか、1位を取ったとかいうのは、正直過去の栄光に過ぎない。もちろん、栄光があることに越したことは無いが、人事目線で大事なことは、「この人を採用して、うちでも栄光を掴むような活躍を見せてくれるかどうか、自社に利益をもたらす存在になる得るかどうか」だ。

それを面接の中でどうアピールするのか。それが「再現性」である。分かりやすく言うとPDCAをどう回してきたかだ。

正しい「課題設定力」
→粒度の細かい「仮説構築力」
→考えて終わらない「実行力」
→実行して終わらない「分析力」
→分析を通して見えた新しい「課題設定力」、、、

これを如何に細かく回して仕事をしてきたかどうかを、説得力を持ち、簡潔に話すことが必要である。

確かに行動量やパッションも営業として大事な要素ではあることに間違いはない。ただそれだけでは再現性に乏しいのである。しっかりとこれまでの行動分析をして、受験先企業でも活かせるものを用意しよう。

スキル面~NG事例まとめ

ここまで、スキル面でお見送りになるケースを見てきたが、どうだっただろうか。そんなこと当たり前に気を付けているという方もいるかもしれないし、まったくもって考えたこともなかったという方もいるかもしれない。上記で挙げた事例は、これまで蓄積された内容のほんの一部にしか過ぎないため、これだけで必ず通過するようになるという話ではないものの、今一度振り返っていただくことをお勧めする。

以下、改めて内容を纏めておく。

•自身が工夫してきた話が出てこない
成果創出に至るまでのプロセスにおいて、自身なりに工夫された形跡が見えづらい

•課題特定→仮説思考が弱い
顕在的な課題に対して対応をしているだけで、今ある課題の本質がどこにあり、それはどういう事象が起因となっているのかが考えられない

いたってシンプルな内容だが、それだからこそ面接で話せないと落ちてしまう。そして、そこで落ちる方が多いという認識を読者の皆さんは持ってくれただろう。あとは実行するだけだ。

後編へ続くーーー


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