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”グッドデザイン探訪”を紹介します

4月28日からはじまったグッドデザイン賞のウェブメディア.g Good Design Journal(ドットジー グッドデザインジャーナル)

今日は、現在3本ある連載のうちの1つ、グッドデザイン探訪について紹介します!

「よいデザイン」がつくられた現場へ

グッドデザイン探訪では、その名の通り、よいデザインが生まれた現場を訪問。「中小企業」「福祉」「ものづくり」など、テーマを定めて当事者に会いに行き、どのようにしてそのデザインが生まれたのかをインタビューによって探っていきます。
そして、 次の新たなデザインへのヒントを見つけることを目指しています。

町工場からブランド誕生!

記念すべき初回にお話を伺ったのは、おろし金で2年連続グッドデザイン賞を受賞した株式会社ツボエの代表取締役社長である笠原伸司さんと、ともに製品を作り上げたアートディレクターの栗山薫さん(kuriyama kaoru design)。

「町工場からブランド誕生!」と題し、二人の手によって“極上のおろし金”ができるまでの軌跡を前後編で掲載しています。

今回は、その内容の一部をダイジェストでお見せします。

笠原伸司さんと栗山薫さん(右)

1907年(明治40)に創業した株式会社ツボエ。四代目の笠原さんが入社してからは、OEMを中心におろし金の設計・製造を行っていました。
知人の紹介によりロゴのデザインを頼んだことがきっかけで、栗山さんとともに、自社開発によるオリジナルのおろし金づくりにチャレンジすることになった笠原さん。タッグを組む契機となったロゴデザインについて、こう語っています。

(栗山さんに)ロゴのデザインを依頼したんです。すると、会社の歴史から理念から、いろいろヒアリングしてくるわけです。

そうか、デザインするためのスピリッツを探っているんだ。ただ、見た目を格好よくすればいいわけじゃない。ああ、プロってそういうものなのか、と驚きました。

できあがったロゴを見て、まさに脳天をつかれる思いがしました。そこには、おろし金の刃が入れ込まれていて、私たちの歴史も思いもデザインされていたからです。

町工場からブランド誕生!(前編)

栗山さんデザインのロゴマーク

最悪だった前評判からの逆転劇

自社だけでなく、地元燕三条の優れた技術を持つ企業から協力を受けて、二人が完成させたおろし金。“極上”を目指して妥協しなかったため、品質には自信があるものの、開発コストがかさみ、1万円という価格を設定しました。すると、周囲の評価は「高すぎる」「売れるわけがない」と、最悪なものになってしまいます。

経営者というのは孤独なもので、助けてくれる人はいっぱいいるけれど、責任は一人で負わなければなりません。失敗したら、過剰投資と言われかねない。売れなければ恩返しできない。どれほど我慢しなければいけないのか、これまで維持してきたものもなくなるほどの覚悟で挑みました。

町工場からブランド誕生!(後編)

そして、この状況を逆転させる転機になったのは、グッドデザイン賞をはじめとするデザイン賞への応募だったのです−−−


その後の第二弾の開発や、ものづくりに対するこだわり、デザイナーとの協業による効果など、詳しくはぜひ、“グッドデザイン探訪” 前後編をご覧ください!