入院時、向かいのベッドを使っていたお婆さんの話

線維筋痛症だと
まだ分かっていなくて
原因不明の痛みや
不調の症状に苦しんでいた頃
検査入院をした

向かいのベッドには
寝たきりのお婆さん
オムツをしていて
定期的にスタッフが
対応しにやってくる
床擦れが起きぬよう
寝返りのサポート等も
行っていた

カーテン越しだから
姿や様子は見えないけれど
きっと身体を起こすことも
難しいんだろうなと思った

入院生活をしていると
毎日カーテン越しに
看護師さんとお婆さんの会話が
聞こえてきた

看護師「○○さん、今日は口紅
    つけないの??」
お婆さん「とってもらっていいかしら?」

どうやらお婆さんは
毎日欠かさず口紅をしているみたいだ
その様子がとても素敵に思えた

私は具合が悪くて余裕がなく
髪の毛も痛みから来る油汗でベタベタ
メイクなんてしてる余裕もない
でも、どんなに具合が悪くても
動けなかったとしても
口紅をさすお婆さんは
心のゆとりを感じて
とても素敵に映った

言葉遣いも丁寧で
品の良さも伺えた

医療スタッフへの対応も
丁寧で穏やかだった

どんなに調子が悪くても
私もこのお婆さんのようでありたい
静かにそう思った

具合が悪くて余裕がなくても
心が荒んではならないね
一時的な不調でもそうだけど
長く続く私の療養生活
心のゆとりや穏やかさ
丁寧さを心がけながら
過ごしていきたいと思いました

調子の悪い私に接してくれる方々に
感謝を込めて少しでも柔らかく
接していきたいなと思います

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