今月のビール醸造ニュース

今月見つけた面白いビール醸造関連のニュースをまとめました。


Omega Yeastがビールの濁りの原因となる遺伝子を特定

アメリカの酵母会社Omega Yeastが、ビールの濁りの原因となる遺伝子(HZY1)を特定、これによりビールの濁りをコントロールするための新たな可能性が生まれました。
ビールをクリアにするのも、濁らせるのも様々な知識とテクニックが必要なので、醸造家にとっては作りの手段が増える嬉しいニュースだと思います。
これらの研究が製品になる日が待ち遠しいですね。

Anchor Brewingが127年の歴史に幕

アメリカンクラフトビールのパイオニア、Anchor Brewingが127年の歴史に、幕を閉じました。
2017年にサッポロビール㈱に買収されたことでも話題になりましたが、Anchor Brewing側とサッポロビールが醸造所の買い手を探していたが、見つからなかったとのこと。
アンカースチーム、リバティエール、クリスマスエールなど現在のクラフトビールカルチャーの礎になったビールたちがなくなるのは悲しいですね。
醸造所はビールの製造をやめ、残っているビールがパッケージングされるまで販売が続きます。

Bud Lightの不買運動がつづく

世界最大のビール会社アンハイザー・ブッシュ・インベブが持つアメリカ最大のシェアを持っていたビールブランドBud Lightの不買運動がつづいています。
ことの発端は2023年4月、同社がTikTokerを使った若年層へのキャンペーンを行った際に起用したトランスジェンダー女性に、反トランス派の保守層が反発を起こしたことによる。
反トランス派には有名歌手や著名人の名もあり、不買運動は大きく広がり、2023年5月のBud Lightの売上は約10-25%程減少したと推定され、株価は20%も下がる事態となった。この結果により、Bud Lightは"アメリカで最も売れているビール"という看板をModelo Especialに譲ることとなった。
その他にも不買運動を宣言する著名人が続き、7月現在でもこの運動は続いている。

West Coast Brewingの新店が大阪梅田にオープン

飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進中のWest Coast Brewing(静岡)の新店が7/14大阪梅田にオープン。大阪駅前第2ビルに構えた店舗は6タップの生ビールとテイクアウトも可能な缶ビールが揃う。
大阪への直営店のオープンはWCB DARK LABに続いて2店目、すごい勢いですね!

おわり

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