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【6月の限定コーヒー】エル・セロ農園×Regolith Coffee

GOOD COFFEE FARMSのコーヒー定期便では、
「顔の見えるコーヒー」を毎月お届けしています。

作り手と焙煎士(ロースター)がタッグを組み
初めて皆さまの手に届けられるコーヒー。
そのストーリーをロースターへのインタビューを
通してお伝えしていきます。

先月の定期便はこちら。


今月は、宮崎県よりRegolith Coffeeのオーナー
浅井 寿さんにお話を伺います!

浅井 寿  |  Regolith Coffee 代表
リーマンショックを機に飲食の道へ。タリーズコーヒーや福岡の名店・豆香洞コーヒーでの勤務を経て、2015年に地元の宮崎県・延岡でRegolith Coffee 創業。現在、大分県で店舗拡大を計画中。


コーヒーは正直好きではなかった。


コーヒーは業界に入るまで殆ど飲まなかったし、
そもそも身近なものでもなかったんです。
たまに口にするのはインスタントコーヒーで、
あまり美味しいイメージもなかった。

でも僕はコーヒーに救われたんです。
仕事に忙殺されて気分の沈んでいた時があったんですが、
寒い冬場で夜景を見ながらコーヒーを飲むと、
何だか落ち着いて幸せな気分になれた。

将来やりたいことが明確になった気がしました。
コーヒーを通して人に癒しを届けていきたいと。
その時の情景がお店のロゴにもなっています。

ー コーヒー業界に入る前は何をされていたんですか?

10代から20代にかけ、色々な職を経験しました。
中学卒業後にイギリスへサッカー留学したくて、
一風堂が暖簾分けしたラーメン屋だったり土方だったりで
働いたのが最初の仕事でしたね。

晴れて17才の時に半年間留学することができて、
その後通信高校通いながら働いてたんですが、
本当にいろんなことをやりましたよ笑
運送会社、不動産、建設会社、プラント・・・
職を転々としてたんですが、アパレルのファイブフォックスで
7年ほど働いた後に転機がありました。

リーマンショックを機に飲食の道へ


リーマンショックで一旦仕事を辞めて、
改めて自分のやりたいことを考えるキッカケができたんです。
たまたま手にした本で飲食業界に伸びしろがあることを知って、
小さい頃から料理や食べることが好きだったことを思い出すと、
飲食の道に進みたいという思いが一段と強くなりました。

まず目指したのが、バーテンダーの道です。

ー え、コーヒーではないんですね!(笑)

そう、まず職人気質のバーテンダーにあこがれたんです。
あと、元々営業やマネジメントの経験を通して人に関わることが好きなのはわかっていたので、ちょうどいいなと思いました。

ただ僕、お酒がのめないんですよ(笑)
思った以上にこれは致命的でした。
あと、聞き役に回るのがバーテンダーの仕事の一つですが、ハッキリものを言う性格なのでこれも難しかった。

ー それで、コーヒーの道に入ったんですか?

そうですね。だから最初は、逃げの要素もあったと思います。
バーに比べてビジネスが単純というイメージもありました。
今思い返せば失礼な考え方ですが、、

それで「コーヒー飲めないけど、入れますか?」
といって働かせてもらったのがタリーズです。
福岡で2店舗マネジメントを任せてもらって、
とてもやりがいもありました。

タリーズコーヒー勤務時代の浅井さん

豆香洞コーヒーとの出会い


ー2店舗のマネジメント!相当忙しそうですね。

はい、まさに忙殺されてましたね。
冒頭で話した夜景とコーヒーの話はこのタイミングでした。
コーヒーに対しての思いは徐々に強くなっていました。

そんな時、豆香洞コーヒーの代表・後藤さん*を知ったんです。
(*2013年の世界焙煎大会チャンピオン)
初めて焙煎士という存在を意識しました。
後藤さんの職人魂に強く惹きつけられました。

当時豆香洞コーヒーで働くのは狭き門でしたが、
運良く働かせてもらえることになりました。
自分の中でコーヒーの可能性を広げられた素晴らしい時間だったのですが、「自分はコーヒーのことを何も知らない」と打ちのめされる日々に数カ月間で心が折れてしまいました。

ー それでも自分でお店を持つ大きな原動力になったのではないでしょうか?

そうですね。
自分に足りない事は明確になりましたし、本腰入れて焙煎を学び始めたのもこのタイミングです。

あなたの人生、おかしくなりますよ?

Regolith Coffee 延岡本店の外観

いざRegolith Coffeeを立ち上げようという時、
中小企業診断士の方に言われました。

初期投資もあまりに大きいし、キャッシュフローもよくない。
こんな事業始めたら浅井さんの人生おかしくなりますよ?

確かに業界の傾向を考えたら当然のアドバイスだなと思いましたが、
できない理由を探してもダメ。できることを一生懸命やろう。
覚悟は決まっていました。

ー お店をやっていく上で心がけていることはありますか?

お客様とのコミュニケーションを第一に考えています。
人との関わりが好きなんですよね。

コーヒーの良さをわかりやすくお客様に伝えられるように、
Qグレーダー(品質を客観評価する国際的な資格)も
取り、イベントにも積極的に出展して生の声を
できる限り自分で聞くように心がけています。
何事も先入観が良くないんですよね。

定期便でお届けするコーヒーについて教えて下さい!


月並みですが、自分を癒したい時にぴったりです。
ぜひ生活の中のワンシーンで飲んでもらいたい。
このコーヒーを飲んで一息つこう、落ち着きたい
と思ってもらえたら、これ以上のことはない。
ぜひリフレッシュしてください。

風味としてはブルーベリーやチョコレート、ハニーの印象で、
酸味や甘味のバランスが素晴らしいんです。

焙煎したてのエル・セロ農園 ドライウオッシュド


あと、生産ストーリーも面白くて惹かれました。
このコーヒーはアナエロビック(嫌気性)発酵*が施されています。
アナエロビックは個性的な風味を生み出す方法として注目されていますが、
それだけでなく発酵環境(温度やphなど)をコントロールする効果もある。

今期のグアテマラは気温が想定より上がらず発酵が予定通り進まなかった。
そこで発酵タンク内で嫌気性環境をつくってあげることで発酵環境をコントロールしたんです。
決して個性的な風味を作ることが目的ではない。
面白くないですか?

こういう生産ストーリーをしっかり届けてくれるGOOD COFFEE FARMSさんのようなパートナーと今後も取引していきたいと思っています。

タンク内で嫌気性発酵を行っているRegolith Coffeeさん特別ロット

今後の展望は他にありますか?


コーヒーを家で飲む文化を作っていきたいです。
お茶の文化に近いのかなと思います。
ご飯後に「お茶でも飲もうか?」はあっても
コーヒーでも飲もうかというのにはまだならないですよね。

10代でイギリスに行った時、小さな町の
コミュニティの中にひとつバーがあって、
そこにみんなが自分の家のように集まってくる。
そんな空間をつくっていきたい。

後、人を育てることにも力を入れるつもりです。
結局僕は人との繋がりで救われてきたので、
恩返しという意味もあります。
地味な活動を積重ねて、ここ延岡からいい流れを
つくっていきますよ。




毎月限定コーヒー豆が届く定期便は、以下リンクから。
生産者から焙煎士へとバトンが繋がり、あなたのお手元に届きます。

▶今月のコーヒー豆◀
農園:エル・セロ農園
オーナー:フレディ・コルデロ
地域:ヌエボオリエンテ地区ハラパ県
標高:1,950m〜2,060m
品種:パチェ50%、カティモール50%
精製:ドライウオッシュド
焙煎:中深煎り
風味:ブルーベリー、チョコレート、蜂蜜

定期便の購入はこちらから↓


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