Dr.N@総合診療医

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代謝性アシドーシスまとめ

代謝性アシドーシスアニオンギャップ上昇代謝性アシドーシス AGが上昇する代謝性アシドーシスは不揮発酸の蓄積が原因である。乳酸アシドーシス、ケトアシドーシス、尿毒症、薬物中毒などがある。 原因 蓄積する酸 L-乳酸アシドーシス ショックなどの組織低酸素、ビタミンB1欠乏 L乳酸 D-乳酸アシドーシス 抗生剤、腸管麻痺、短腸症候群などによる腸内細菌の異常増殖 D乳酸 ケトアシドーシス インスリン不全、アルコール、絶食 βヒドロキシ酪酸 尿毒症

    • 高K血症まとめ

      高カリウム血症心電図変化 個人的初療 K値:4.5〜5.0 ステイもしくは食事注目 K値:5〜5.4 原因薬剤中止、場合によってカリメート15g分3、アーガメイトゼリー75g分3 K値:5.5〜6 心電図、原因薬剤中止、カリメート15g分3、アーガメイトゼリー75g分3  K値:6〜 入院検討、GI(グルコース50%40ml+ヒューマリン4U 血糖が〜110までならグルコール50mlもしくは60mlに)、自尿あればフロセミド20mg、アシドーシスあればメイロン7%40ml

      • 低Mg血症まとめ

        マグネシウム欠乏(低マグネシウム血症)低マグネシウム血症の症状 低Mg血症の症状は非特異的である。食欲不振、筋力低下、テタニーなど。従って積極的に疑わないと見逃しやすい。 入院患者(特に重症患者)でのMg欠乏の頻度は少なくないのでルーチンでのMg測定をおこなうことが望ましい。 難治性不整脈、低Ca血症、低K血症、利尿薬、アルコール多飲、慢性下痢、低栄養などではMg欠乏がおきている可能性がある。 血清Mg濃度が正常でもMg欠乏はありうる 低マグネシウム血症の原因 消

        • スライド作成 画像、アニメーション

          自分用のメモ ・裁ち落としで使用する 余白を0にする ・論文をかっこよく引用する 論文PDFを開いて全画面表示にしてacrobat readerで編集→スナップショットとしタイトルページをコピーする。 これをpowerpointスライド上にペーストし、画像ファイルとしてスライド上に表示させる。これを右クリックして図の書式設定→塗りつぶしと線(バケツのアイコン)→線→線(単色)より色を黒、太さ0.25ptにする。 次に効果(五角形のアイコン)→3D回転→標準スタイル→透視造

        代謝性アシドーシスまとめ

          スライド作成のコツ 基本原則

          自分用のメモ ・視線の誘導は右か下方向への一方通行 それぞれが加わる場合には、アニメーションなどを活用する 例えば、表、図などを説明する際にはオーディエンスは普段の読み方と違う方向に読む必要が生じる場合があり、違和感・疲れるといったことを起こしやすいことに留意。 ・シグナルノイズ比を高める つまりシグナル(伝えたいこと)を高め、ノイズを低くする。 注目してほしい 数値に強調を加えるなど ・箇条書きは3つまで 人間はあらかじめ 提示された内容の数を把握していると理解しやす

          スライド作成のコツ 基本原則

          スライド作成のコツ

          自分用のメモ windows ショートカットキー alt+tab 開いているウインドウを切り替える ctrl+tab ブラウザなどで表示されているタブを切り替える win+D 開いているすべてのウインドウを最小化してデスクトップを表示する win+L 画面をロックする win+↑、↓、→、← それぞれ開いているウインドウを最大化、最小化、右に寄せる、左に寄せる ctrl+A すべて選択 ctrl+C コピー ctrl+X 切り取り ctrl+V ペースト ctrl+Z

          スライド作成のコツ

          BAD news 悪い知らせ SPIKES SHARE

          SPIKES Set up 場の設定 静かな場所、話し合いに参加する人、対話に必要な情報の準備。 Perception 患者の病状認識を知る 患者や家族が現状をどのように理解しているかを把握 「ご病気についてどのように説明を受けてこられたか、教えてください」 「ご自身の体調をどのように感じておられますか?」 Invitation 伝えることの合意 患者や家族がどの程度知りたいかを把握し、話すことの了承を得る。準備ができていない場合は延期も必要。 「もしあまり聞きたくないこと

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          AMA 自主退院について

          医師が入院継続の必要があると説明しているにもかかわらず、入院患者が退院することをagainst medical advice(AMA)という。医師との話し合いなく退院することはelopement(無断退院)という。米国ではAMAは全退院の1〜2%を占め、通常の退院と比較して30日以内の死亡率及び再入院率が高く、入院日数は当然少なくなる。AMA後の再入院により、医療費が56%増加するという報告がある。AMAは予後が悪いため、極力予防を行う。それでも不可避の場合は、患者の判断能力

          AMA 自主退院について

          LR(尤度比)の高い身体所見

          尤度比には陽性尤度比(LR+)と陰性尤度比(LR-)があり、検査結果が陽性の場合には陽性尤度比を、陰性の場合には陰性尤度比を用いる。 陽性尤度比と陰性尤度比はそれぞれ感度・特異度から算出される。 検査後確立(P)=検査後オッズ/1+検査後オッズ 検査後オッズ=検査前オッズ*尤度比 検査前オッズ=検査前確立/1-検査前確立 (陽性)尤度比=感度/1-特異度 (陰性)尤度比=1ー感度/特異度 心不全の身体所見 チェーンストークス呼吸(収縮能が低下している心不全のLR+5.4)

          LR(尤度比)の高い身体所見

          入院時 身体所見

          身体所見は感度と特異度がそれぞれ異なっていることを理解しておく必要がある。たとえある身体所見が陽性であっても、その信頼性が低い場合は特定の診断の確実性は必ずしも高まらないことにも注意が必要。 身体所見の尤度比 尤度比(likelihood ratio:LR)を活用する際には、病歴と他の身体診察全てを含めて考察する必要がある。一般的にLR+>3、LR-<0.3は診断の確実性をそれぞれ高める、低めるのに十分な目安と言える。 検査前確立を意識する 特定の疾患の診断を行う際に、検

          入院時 身体所見

          入院時 病歴聴取

          実は病歴聴取のみで7、8割が最終診断と同一の鑑別診断に至ったというデータがある。 主訴:chief complaint(CC) カルテに記載する際には、主訴は患者の言葉で記載することが原則である。 逆に伝わりにくい場合は、ニュアンスが同じような医学用語を使用する。 現病歴:history of present illness(HPI) 主訴に対して詳細な病歴聴取を行う。 診断の鑑別疾患を意識した関連症状の陽性・陰性所見や関連情報を確認する。 主訴からその後の経過、今回の受

          入院時 病歴聴取

          審査・判定と市町村の認定

          ・要介護認定等基準時間は、実際の介護時間とは異なる。 ・要介護認定等基準時間には5分野の項目が含まれる 直接生活介助・ADL、間接生活介助・iADL、認知症の行動・心理状態関連行為BPSD、機能訓練関連行為・リハビリ、医療関連行為・輸液、褥瘡処置など ・介護保険認定審査会について 必要があると認めるときは、主治医の意見を聴くことができる。 ・介護認定審査会は、複数の市町村が共同で設置することができる。 ・介護認定審査会の委員には、必ず学識経験者が含まれる。 ・要介護認定の処分

          審査・判定と市町村の認定

          要介護認定・要支援認定の概要と申請手続き

          ・要介護状態は6ヶ月にわたり継続して、常時介護を要する状態である。 ・第一号被保険者は、認定の際に、要介護状態等となった原因は問われない。 ・第2号被保険者の介護保険の認定に関して特定疾病に心筋梗塞は含まれない。 ・糖尿病は合併症があれば特定疾病に指定される。 ・主治医意見書は市町村が主治医に対して記載を求める。 ・認定申請の代行ができる 地域包括支援センター、指定居宅介護支援事業所、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設、社会保険労務士、民生委員、成年後見人、家族、親族な

          要介護認定・要支援認定の概要と申請手続き

          成年後見制度

          ・成年後見人等は身上監護と財産管理を行う ・法定後見制度と任意後見制度がある ・軽度の認知症の人なども対象となる ・任意後見人は本人が判断能力が衰える前に指定する 成年後見制度の概要 成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害などにより判断能力が不十分なため、意思決定が困難な人を支援し、権利を守るために制度で、2つの任務がある。 1️⃣身上監護:生活や介護に関する各種契約、施設入所、入院手続きなどの行為を本人に代わって行うこと。 2️⃣財産管理:預貯金、不動産、相続、贈与、

          介護保険の被保険者

          ・被保険者は40歳以上の地域住民である ・被保険者資格は強制適用される ・住所地特例が設けられている ・第一号被保険者是認に、被保険者証が交付される 第一号:市町村の区域内に住所を有する65歳以上 第二号:市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満のもので医療保険に加入しているもの。 40歳以上65歳未満の生活保護受給者は国民健康保険の適用除外となるため、健康保険に加入していない限り、介護保険の被保険者になることはできない。 介護保険→住民票のある市町村、国籍は関係な

          介護保険の被保険者

          保険者・国・都道府県の責務等

          ・介護保険の保険者は市町村である ・国、都道府県は重層的に保険者を支援する。 ・医療保険者は第2号被保険者の保険料を徴収する。 ・年金保険者は、第1号被保険者の保険料を特別徴収(年金から天引き)する。 市町村の役割と事務 介護保険の保険者は市町村及び東京二十三区である特別区である。市町村は保健運営の責任主体として、被保険者の把握や資格管理をし、保険事故が起こった場合には被保険者に保健給付を行う。また保険料の徴収や保健財政の管理、地域支援事業の実施なども保険者の事務である。

          保険者・国・都道府県の責務等