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宗教2世に関する報道について

最近、宗教2世という言葉が世間では認知されてきています。
その中で、新興宗教や異端・カルト宗教の教義による虐待と、親の人格的なものからの虐待を混同した報道がされていました。
このような報道が続いていくと、宗教そのものが「悪」ではないか、という考えも生まれるのではないかと私は危惧しています。
実際に大手キリスト教メディアでは、宗教2世について過度に取り上げている節があります。
今回はそのことも含めて、私の意見を書こうと思っています。

宗教2世そのものではなく、それに関する報道についての意見です。宗教2世で実際に被害を受けた方々に対してのものではないことをご理解ください。

宗教2世と結びつけられた虐待報道


まずは、私が違和感を感じた報道があります。

それは、親から虐待を受け、両親の愛情に飢えた半生を送った人を取り上げたものでした。
虐待を受けていた人が小学生の時に両親が新興宗教に入信したとのことです。
その記事を読む限り、新興宗教の2世だから虐待を受けたのではなく、親の人格そのものが問題なのでは?と思いました。
その根拠として、親の感性で当事者の見た目を決められたこと、親から容姿をけなされたことにあります。

実際にリンクを貼って、この記事を読まれた皆さんに共有したかったのですが、リンクを貼ることが規制があるのか、なぜか出来ませんでした。申し訳ございません。
後日、紹介記事が新しい話を出すということで、どのような話になっていくのか、話を追っていきたいとは思っています。


私が出会った宗教○世


私が実際に関わった宗教○世の方がいます。
彼女は有力な檀家の娘で、何世続いている家系なのかわからないので、○世と書いています。

彼女は、幼少期から父親が怒るとビンタをされ、母親からも守ってもらえなかった為、病気になり、私と出会うまで入院生活を送っていたそうです。
彼女はクリスチャンになりたいという意志があったにも関わらず、幼少期の親からの虐待によって、親の言うことを何でも聞き入れ、私が教えた私の個人情報も私と牧師との会話内容も彼女の親に筒抜けで、クリスチャンになることを反対され、彼女自身が中年と言われる歳であるのに、親から彼女所有のパソコンの没収や親が彼女のSNSを管理する、私たちの送ったプレゼントを送り戻されるということがありました。

この問題は、宗教の問題ではなく、虐待の問題です。
私たちは彼女の親から連絡手段を彼女の同意なく一切断たれたので、これ以上は関われていません。

これを宗教○世だったから問題だったとは言えないと思います。


キリスト教に波及する宗教2世問題


このトピックが私が一番伝えたいことです、

某大手キリスト教メディアは一時期宗教2世を盛んに取り上げ、メディアの関係者に関しては、配偶者や子どもに伝道するのは信教の自由の侵害だ、と言っていました。

ですが、仏教はどうでしょう?
檀家制度は今でも存在し、仏壇は代々受け継がれ、お寺にはお金を払わなければなりません。
キリスト教の宗教2世が問題になるならば、仏教も問題にするべきではないかと考えます。

先程紹介した宗教○世の女性の家はお寺に毎月数十万払っていました。
日本が貧しくなっていく中、これを搾取と言わずして何と言うでしょう。

それに全く触れずに、キリスト教だけ宗教2世が云々と言われるのはおかしな話です。

そして、クリスチャンならば誰でも知っていることですが、マタイの福音書の最後には「大宣教命令」という主イエス・キリストのご命令があります。

"さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示された山に登った。
そしてイエスに会って礼拝した。ただし、疑う者たちもいた。
イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても地においても、すべての権威が与えられています。
ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、
わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」"
マタイの福音書 28章16~20節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

クリスチャンの場合、配偶者や子どもたちに福音を伝えていくことは、「共に天国に行きたい」という願いなのです。

もし、福音を継承されるのが嫌ならば拒むことも出来ます。
教会に通わなければ良いのです。
もし、無理やり通わされるのであれば、その家から脱出することを勧めます。

実際に私の母は教会学校で躓き、クリスチャンがたくさんいる家庭でしたが、教会に通っていません。

ですから、クリスチャンメディアが言う信教の自由だからという理由で家族に伝道してはならないというのは違うのではないかと思います。


日本と宗教


日本には主に仏教、神道、キリスト教がありますが、宗教2世を意識するあまり、批判するべき宗教と正統な宗教を混同したり、宗教の教義による虐待と、今で言う毒親の虐待を混同するのではないか危惧しています。

この記事を読んだ方には、宗教2世について感情論やメディアに惑わされるのではなく、きちんと宗教のことを知ってほしいと思います。

もちろん私は、宗教の教義や霊感商法によって苦しんだ宗教2世の方々には寄り添いたいと思います。

ですが、マスメディアには気を付けてください。
ニュースを鵜呑みにしてしまうことほど危険なことはありません。

聖書では使徒パウロの教えが本当に聖書の言葉と合っているか、調べているユダヤ人の姿が描かれています。
教えを鵜呑みにしないように…

"兄弟たちはすぐ、夜のうちにパウロとシラスをベレアに送り出した。そこに着くと、二人はユダヤ人の会堂に入って行った。
この町のユダヤ人は、テサロニケにいる者たちよりも素直で、非常に熱心にみことばを受け入れ、はたしてそのとおりかどうか、毎日聖書を調べた。"
使徒の働き 17章10~11節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

追記
今回の記事で私がお伝えしたかったことは、キリスト教メディアさえもが、宗教2世という言葉を持ち出し、家族へのキリスト教伝道をもダメだというようなことを言っていたのを見て書きました。
そして、私自身、メディアに対する危機感を書いています。
その中で、「司牧上」仏教の話をしたのであって、宗教の議論をしようとは全く考えていません。

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