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第13回 ドリルに夢中になる

息子が4、5歳の頃私はよく絵本の読み聞かせをした。読みながらどうしても涙ぐんでしまう感動ものの絵本が何冊かあった。もともと涙脆い私は、分かっている内容なのに毎回同じ所で涙ぐむ。ある時息子は「ママ、これ読んで」と言って絵本とティッシュ箱を両手で持って来た。私がいつもの場面で声を詰まらせると、サッとティッシュを渡してくれた。なんて気が効く子。 笑

年長さんになると息子は、絵本よりカード遊びが好きになった。私が買った四字熟語カードやことわざカルタで遊びながらこれらを覚えた。また、絵を描くのが好きだったので、日本地図を見ながら細かく日本列島を描いて、得意そうに私に見せてくれた。それならば、と思った私は適当な替え歌を作り、46都道府県の場所を覚えてもらった。ついでに県庁所在地も覚え、国旗も描きながら覚えた。息子は面白いように次々と学んでいった。

今でも強く印象に残っていることがある。小学1年の時授業参観でカタカナについて学んでいた。知っている国の名前をカタカナで黒板に書く、ということで何人かの子供達が書いていた。

アメリカやイギリス、フランスなどと書かれている中で、息子はサウジアラビアと書いた。そして周りの様子を伺いまだ時間があると分かると、その文字の下に国旗を描いた。刀を描き、アラビア語に似せた?文字らしきものを書いた。先生にはスルーされたが、隣に立っていたお母さんには小声で「あれサウジアラビアの国旗?すごいね」と言われた。少し面はゆい気がしたが誇らしくもあった。

とりわけ息子が夢中になったのがドリルだ。市販の公文や学研のドリルをどんどんこなしていって「もっとないの?」とせがまれた。小2の頃には小6のドリルを終えた。普段はおっとりしているのに、勉強の時はなぜかせっかちになり、私が説明しているそばから次々と問題を解いていった。この頃から私は中学受験を考えるようになった。



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