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PKを蹴る勇気

盛り上がったW杯も、アルゼンチンとフランスと歴史に残る激戦の末、メッシ率いるアルゼンチンが36年振りの優勝で幕を下ろしました。

今回のW杯は、素晴らしい試合が多く、その中で日本代表の戦いに、感動と勇気を貰えた人が多かったと思います。
私もその1人です。

始まる前は、優勝経験のあるドイツ、スペインと同じ組になり、死の組と言われ、予選敗退濃厚と思われました。
しかし、結果はドイツ、スペインに逆転勝ちし、見事予選1位となりました。

そして、新たな景色を見るために、ベスト8をかけてクロアチア戦!

結果は残念ながらPKで敗れる。

私も睡眠不足を覚悟して、夜中TVで静かに応援していました。

試合後、泣き崩れる選手達を見て、こちらも目頭が熱くなりました。

今回の大会では、印象に残るシーンが、たくさんありました。

堂安の2ゴール。
三苫の1㍉。
権田の18秒。など

人それぞれに、印象に残るシーンは違うと思います。
私が1番に印象に残ったのは、敗戦した最後のクロアチア戦のPKです。

森保監督は、PKの蹴る選手を挙手制にしました。
5秒間の沈黙の中、「じゃあ、俺が!」と、エースNoの南野選手が手を挙げた。

強い気持ちで臨んだが、相手GKの好セーブに阻まれた。
2人目の三苫選手も外し、そして4人目のキャプテン吉田選手も外して、結果1-3で負けました。

南野選手は、宿舎へ戻るバスに乗り込む直前、森保監督から声をかけられました。

PKを1番で蹴ってくれてありがとう。この大会で大変な役回りになったけど、いやな顔1つせずチームを支えてくれてありがとう。

南野選手は止まらない涙とともに「PK外してすみません」としか答えられなかったそうです。

三苫選手も試合後ずっと涙を流し、インタビューでも号泣する姿を見て、心が締めつけられる思いがしました。

そんな三苫選手に、森保監督はピッチ外で温かく抱きしめていた。

PKを蹴る選手を自ら選ぶ監督もいれば、今回の森保監督みたいに挙手制にする場合もあると後から知りました。

森保監督はインタビューで、

結果を掴み取れなかったこと、選手に責任を負わせてしまったことにおいては、私が全て決めた方が選手にとってもよかったし、結果もひょっとしたら変わっていたかもしれないという、たらればもある
蹴ってくれた選手に関しては、口から心臓が飛び出るくらいの緊張とプレッシャーのなか、選手たちが勇気を持って自分がチームを勝たせる、日本のために戦ってくれた、その勇気をまずは讃えたい
帰国後の森保監督の会見

あの場面で自ら手を挙げて蹴る勇気は凄い!と思いました。

もし失敗したら、、
自分のせいで負けたらと考えると震えてしまうと思います。

でも彼らは、失敗を恐れず、自分の力で勝利を掴み取るんだと挑戦しました。

結果はGKに止められて敗戦しましたけど、私はその勇気を讃えたいと思いました。

イタリアの至宝と呼ばれた、元代表のロベルト・バッジョの言葉で、

PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ。

バッチョ氏も、1994年大会のブラジルとの決勝戦で5人目で蹴り、ボールはクロスバーを超えて外れ、優勝を逃しました。

人は失敗を恐れるあまり、チャレンジすることに二の足を踏んでしまう。

確かに失敗をすれば、落ち込んだり、後悔したりします。

今までの私の人生で、何度か挙手制を求められることがありましたが、その都度私は、下を向いていたと思います。

やりたくない
自信がない
責任を負いたくない
と。

HSP気質の私には、これからの人生においても、多分手を挙げることはないと思います。

でも、手を挙げることは出来なくても、挑戦することは出来ると思います。

失敗をして学ぶこともありますし、経験にもなります。
決して無駄では無いと思います。

今までは手を挙げず、挑戦しなかった人生でしたけど、日本代表の戦いを見て、これからは失敗を恐れずに、色んなことに挑戦したいと思ったW杯でした。

日本代表選手お疲れ様でした。
そして、勇気と感動をくれてありがとう。


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