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なぜ統失?第2部「閉鎖病棟入院編」⑩非言語催眠は存在しない?

前回の続き🔽

就寝時間になっても、

アカシジアの症状で、

身体が、そわそわ、ムズムズ、

ベッドに横になることが出来ません。

消灯後も病棟の廊下を行ったり来たり、

ずっと歩いていました。

深夜0時位になると、

やっと追加の睡眠薬を貰う事が出来ます。

毎晩、廊下の呼び出しベルを押して、

夜勤の看護師さんを呼び、

睡眠薬を処方して貰っていました。

「眠れないので睡眠薬を処方して欲しいんですけど…」

主治医の先生に相談して来ますね」

そう言われて、

大体15分位待たされます。

これ、深夜なのに本当に相談しているのでしょうか?


睡眠薬を飲んでもアカシジアの症状が収まりません。

睡眠薬のおかわりは、

それから30分後位から出来た筈です。

他の患者さん達も追加の睡眠薬を貰いにやって来ます。

おかわりの時もお決まりのように、

「主治医の先生に相談して来ますね」

アタオカおじいちゃん先生も大変だったと思います。

毎晩、深夜に何度も起こしてしまってごめんなさい!

当時、最強の睡眠薬、

ベゲタミン(赤玉)も大量に処方されていたのに、

(危険性が高い為、製造中止になりました)

何度、睡眠薬をおかわりしても、

この頃、殆ど寝れませんでした。


深夜に薬を貰いに行った時に、

夜勤の看護師さんが話しかけて来ました。

実は同い年で、

僕の地元の高校の卒業生なんだそうです。

入院前の診察の時に、

アタオカ先生の隣に居た看護師さんです。

高度な催眠術ですね。」

と、唯一、

診察時に一言だけ喋った人です。

〇〇なら(地元の土地)、△△って、居たでしょう。」

「あいつ悪かったでしょう。」

高校は別々になったけど、

地元の中学では、

有名な餓鬼大将のいじめっ子でした。

ちょっと懐かしかったけど、

アカシジアでそれどころでは無かったので、

「はい。」

とだけ返事をしました。

やっぱり、高校でも相変わらずだったんだなと思いました。

この看護師ならちゃんと話を聞いてくれるかもしれない。

ある日、

この看護師に打ち明け話をしました。

鈴木健二という謎の催眠術師と出会い、

そこで怪しい催眠術を施術され、

それから精神的に色々とおかしくなった、

それが非言語催眠という物だと言う事、

「とりあえず、鈴木健二のホームページと非言語催眠についてググってみて下さい。」

そうお願いしてみました。

「分かりました。調べてみます。」

これで信じて貰えるかも知れない…


翌る日、その看護師が、

にゃぶりえるさん、検索してみたんですが何も出てきませんでした。」

「非言語催眠なんてものは存在しないんです。」


かなりショックを受けました。

”何も出てこない筈ないのに、調べてもないじゃないか。”

どうせ統合失調症の妄想だから調べる必要も無い。


そう判断されているのだと…

この看護師さんにも、

何を言っても信じて貰えない。

絶望的な気分になりました。

これで僕は、

此処では何を言っても無駄なんだと完全に諦めてしまいました。

別の看護師にこの話をした時には、

「ワハハ、もうそんな所に行くなよ!」

こんな感じで笑い飛ばされてしまいました。

こんな感じのことを次々と言われてしまったので、

これは催眠現象とは何も関係なく、

ただの統合失調症の症状なのではないか、

そう思い込む事にして、

僕の中で少しずつ意識が変化して行きました。



次回へ続く🔽













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