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大人のための、子連れ旅 ~1歳と晩秋の上高地~

大人のための、子連れ旅。

旅を計画するときは、どんな雰囲気の場所で、どんな思いを味わいたいか、を想像する。

「10月までに連続有給を取らないといけないんだよね。せっかくなら遠出しようか。」と聞くや否や、わたしは森でスーハーしていた。木々と湿った土の匂い。木の葉がカサカサ吹かれる音。行きたい。森でスーハーしたい。

さて、我が家は夫と1歳の3人暮らしである。
子どもにとっては、何とかランドや何とか王国の方が楽しめるのかしらという議論があった。あるいは森の中の何とかランドに行くとかね。

しかし、私は「森」に行きたかった。せっかく泊まり掛けで遠征できるのだ。自然の息吹きを胸いっぱいスーハーしたほうが良いに決まってる。
何とかランドにはまた行こう。というわけで今回は、子どもに迎合しない、大人の心を満たすための旅行にすることとなった。

旅先は、信州・上高地。

1歳との旅で感じたことを書き留めておこうと思う。

子どもはどこででも楽しめる

分かりやすい子どものための場所にはその楽しさがあるけれど、そうでなくてもちゃんと楽しめるもんだ。と分かった。
1歳は、石を選んだり、木道の橋を何度も渡ったり、何かしらを踏んづけてみたりして、1歳なりの縮尺で大自然を楽しんでいた。
お膳立てされていなくても、ちゃんと自分で楽しいことを見つけられる豊かさを、嬉しく、心強く思った。
これから色々なことを知っても、こういう素朴な喜びも忘れないでくれよ、と願う。


すべてが美しい上高地マジック

10月の上高地は晩秋だった。
予定を立てた後に知ったのだが、紅葉のトップシーズンだったのだ。
黄金のカラマツの林、錦に彩られたアルプス、ただ立ち枯れている草すらも何故か美しい。恐るべし上高地。
そんな風景をバックに、家族の写真がたくさん撮れて、宝物になった。
河童橋の上で、赤いミトンの両手を広げたわたしへ、1歳がぽてぽて走ってくる写真なんかは、いつ見ても泣きそうになる。
今しか見られない家族の姿を、風景の力を借りてとびきり美しく思い出に焼き付けることができた。本当に、行ってよかったな~。

リスクを取ってリターンを得る喜び

1歳が安全に楽しめるか、我々の体力が持つか、寒さに凍えないか、ディナータイムを耐えられるか、様々不安は尽きねども、何とかなった。自信も付いた。
子どもがいるとリスクを取りづらい。準備や対策を考えるのも面倒なため、「何もしない」で楽しがちな私である。されど今回の旅では、リスクを取って達成感や自信を手にする喜びも、私をリフレッシュさせてくれた。

こうして、森でスーハーしつつ、楽しい写真をたくさん撮り、心満たされる素晴らしい旅行ができて、当初の目的は200%達成された。
1歳さん夫さんご協力ありがとうございました。

結論

上高地、歩ける1歳なら行ける。

ただし風邪はひく。




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