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受験と反抗期

お久しぶりの投稿になります。りなおです。

学校は夏休みに入り、クラス40人の三者面談が終わりました。ただただ40人をこなすだけではなく、午前中は進学講習をやりつつ、午後から面談。面談の空き時間に調査書の入力…。マルチタスクすぎるー。それでも、一つずつこなして今日に至ります。

さて、三者面談を3年ぶりにやって気づいたことがあります。
(これはかなりの個人的な見解であり、勤務校はいわゆる地元の進学校です。)
それは、「受験期までに反抗期は終わらせろ!」です。
正直、そもそも高三になってまだ反抗期やってる場合ではないのが現実です。保護者と本人の中での受験に対する共有がされてなければ、話が進みません。限られた面談時間の中で、そこがまだ家庭で話し合いをされてなければ、最悪な場合、面談中に親子喧嘩になります。そうならないために、三者面談事前シートを生徒用と保護者用を渡してお互いに話し合いをしてもらうように促すのですが、なんてったって、そういうご家庭ほどそのシートが保護者の手元まで渡らないということがよくあるパターンです。

何が問題なのか。本人はこの期に及んで、自分探しの真っ只中。今までは親の言うことを聞いていれば何とかなった。でもこのままでいいのか。本当は自分は何がしたいのか。自分は何者なのか。と、霧の深い思考の森を彷徨っています。一方、親の言うことを聞いていた子が、勉強しろと言っても聞かなくなり、受験期であるのにスマホばかり触っていて勉強する気配もない子供に保護者は焦りイラつく訳です。本人が実は人生において有益な深い思考中であるにも関わらず、保護者は子供に代わって進学先を調べ尽くし、夏休み中に塾に行かせるために早朝に子供を起こす。子供よりも教科書や参考書を熟知し、それが子供のためである、これが愛であると正当化する。何のためにここまでするのか。子供のため?いいえ、違います。親自身のためです。自分が安心したい、焦りから解放されたいからではないのでしょうか。(かく言う私も、そういう保護者の気持ちもわからないでもないのです。私も受験生の親を2回ほど経験しているので。)

そう言う親子関係を経て、受験期に突入するのはいいと思います。一方まだ反抗期を抜け出せていない上に、受験が重なると本当に厄介です。本当は受験に集中できる状態にしておきたいところが、余計な感情が入ってくるわけです。また、受験期に非常に大事になってくる親や学校といった周りとの協力関係(これ、本当に大事!)、それを生む応援される態度が不完全だと、なかなか集中して受験に向かえないと言うことも。

もちろん、私がここで述べていることは理想かもしれません。しかし、40人の三者面談をしての共通点が、この高三の夏にいまだに志望校が決まっていないのは、だいたいまだ反抗期が終わっていない子が多いと言うことです。それゆえ家庭でも十分に話し合いが持てず、かといって自分が何をしたいかわからない、何になりたいかもわからない、だから何をしていいかわからない。でもとりあえずみんな大学行くって言うから行こうかな。でも行くなら(自分の実力は不思議なほど棚に上げて)MARCH以上かな、しかも浪人はしたくないとのたまう訳です。そんな心構えで、本気で学問を志しているライバルに勝てるでしょうか。大学が学問最高府であること、学問・研究をする場所であること、決して高校の延長ではないことを肝に銘じてほしいところです。

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