りなお/高校国語

40歳から高校教員に。教科は国語。 授業の記録、読書、癒しなど日々のあれこれ。 前向き…

りなお/高校国語

40歳から高校教員に。教科は国語。 授業の記録、読書、癒しなど日々のあれこれ。 前向きに、自分らしく生きたい。

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自己紹介します。

はじめまして。ご訪問いただきましてありがとうございます。 りなおです。note始めました。 私という人間を知ってもらうため自己紹介をします。 不思議少女から文学少女へ、そして高校の教員に 山と海と川が身近に感じられる地方の田舎でおおらかに育ちました。 世界の七不思議の本を読み漁り、妖精の存在を頑なに信じ、自分の前世は エジプト文明に生きた少女でありたいと願う、少し夢見がちな子どもでした。そして、文学がなんだかかっこよく思え、太宰を意味もよくわからないまま読んだり、「なんて

    • 想像力が世界を救う!?〜デジタル化の影で誓ったこと〜

      ご訪問いただきありがとうございます。 りなおです。 夏休み中、Google認定教育者レベル1に挑戦したという話は前回の通りです。 今回はその挑戦をしてみて感じたこと、デジタル化の影で誓ったことのお話。 この私の小さな挑戦の中で、デジタル化によって自分の仕事の可能性を見ることができたような気がしました。授業ももちろん、いろんな場面で活用していけそうな気がします。ただ、これは忘れてはいけないと強く思うことがありました。 「人間にはこころがある」ということ。 これからますます

      • えっ、私がGoogle認定教育者レベル1に?!

        こんにちは。りなおです。 わたくし、この夏、ひょんな縁から「Google認定教育者レベル1」を取得することができました。今回はそのお話。 現在の私と勤務校のICTレベル 私の勤務校のICT進捗状況は、県の中では進んでいる?と言われているらしいが、昨年やっと各教室にプロジェクターとスクリーンが配備された程度です。それでも、コロナ禍にいち早くGoogle Workspace for education(旧G suite)を導入し、休校中の授業や課題のやりとりはGoogle

        • 受験と反抗期

          お久しぶりの投稿になります。りなおです。 学校は夏休みに入り、クラス40人の三者面談が終わりました。ただただ40人をこなすだけではなく、午前中は進学講習をやりつつ、午後から面談。面談の空き時間に調査書の入力…。マルチタスクすぎるー。それでも、一つずつこなして今日に至ります。 さて、三者面談を3年ぶりにやって気づいたことがあります。 (これはかなりの個人的な見解であり、勤務校はいわゆる地元の進学校です。) それは、「受験期までに反抗期は終わらせろ!」です。 正直、そもそも高

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        自己紹介します。

          理想(文科省)と現実(生徒)のはざまに

          こんにちは。りなおです。 最近、自分の仕事で悩んでいることがあります。 私の疑問 私は高校の国語教諭をやっています。現代文(評論、小説)・古典(古文、漢文)を教えています。その中でも、現代文は教科書の内容に沿って実際に自分事として生徒に考えさせることができること、私の考えを言葉にして伝えられることなどが現代文の醍醐味だなと思っています。しかし、古文に関しては、特に古語・文法やって訳して終わりという授業に意味はあるのかと疑問に思うのです。 私の現状 私は現在、同じ学年を

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          みんな、授業で劇やるってよ!

          こんにちは。りなおです。 急に寒くなりました。 秋支度が間に合わず少し焦り気味で過ごしています。 『史記』鴻門之会 さて現在、古典の時間では漢文『史記』の鴻門之会を読んでいます。 これも定番ですね。剣の舞、樊噲の演説、沛公脱出、そして四面楚歌の場面をやる予定です。項王、范増、項伯、項壮、劉邦、張良、樊噲、曹無傷などたくさんの人物が登場し、さまざまな行動をします。そしてその行動には必ず心情(意図)があるという「行動と心情の関係」を意識させながら読んでいます。 授業の定番「

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          「鎮座系女子」爆誕の謎

          こんにちは。りなおです。 夏休みが終わり、急に殺人的に忙しくなり毎日くたくたです。 やっと、書こうという気持ちになったのでこうして画面に向っています。 さて、夏休み明け初日から7限まで授業。初日だから先生たちもアイドリング的な授業をするのかと思いきや、どの教科も初日からエンジン全開で、しびれます。もちろん私も初日から何事もなかったように通常運転。 夏休み明けの変化 そんな夏休み明けの授業で気が付いたことが1つ。 あれ、みんな静かすぎないか?授業って、ライブだから、教壇

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          「継続は力なり」の本当の意味を知った

          こんにちは。りなおです。 夏休み直前ぎりぎりに『山月記』と『人虎伝』の読み比べを終え、現在、学校は夏休みである。ただ、この二つの作品を「現代文」と「古典B」の漢文の授業で平行して読み、最後に読み比べができたことは授業者にとっても、生徒にとっても非常に有意義な時間になったと感じるのでここに残そうと思う。 「臆病」「自尊心」「尊大」「羞恥心」 『山月記』のメインの一つといえるこの4つのワードである。かなり考え抜かれたこの4つのワードの組み合わせが秀逸だ。授業では、この4つのワ

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          国語よ、この国から出て行け!

          こんにちは。りなおです。 仕事柄、入試問題も含めいろんな文章に触れることが多く、時々今までの自分の考えをガラッと変えるものと出会うことがあります。 今回はそのお話。 知識<好き<楽しい オリンピックや世界大会などで、「意気込みは?」とインタビュアーに聞かれた選手の「とにかく楽しみたいです。」という答えが嫌いだ。いや、嫌いだった。楽しむのではなく、真剣に向き合うのが国代表の選手としての姿勢なのではないかと思っていたからだ。孔子の言葉に出会うまでは。 これは孔子の『論語』で

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          話し方が上手くなりたい!

          ご訪問頂きありがとうございます。 りなおです。 今回は「話し手」と「聞き手」の関係性についての個人的な見解。 みなさんは話し方がもっと上手くなりたい、もっと論理的に話ができたのではないかなど思ったことはないだろうか。 話し方が上手くなりたい! 私は元来、人前に出て話をしたり意見を言ったり、みんなの船頭になって舵を取るような性分ではない。ただ、仕事中は妙なスイッチが入り、教壇に立ち約40人の前でしゃべり、担任や顧問として船頭の役割をやっている。先に述べたように元々おしゃべ

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          授業の余談:「自信」の正体を言語化する

          現在、現代文の授業でど定番『山月記』をやっている。だいたい3年サイクル(そのまま学年を持ちあがることが多いので)でこの教材をやるのだが、作者の中島敦の文章に毎回感嘆のため息が出る。思わず朗読したくなるような、特に李徴の即席の詩のところなんか、読みながら気持ちが高ぶっていくような、なんとも不思議な気持ちになるのだ。文章の力ってすごい! さて、初読で李徴の性格を生徒に聞いたら「自分に自信がある」という答えた生徒がいた。「自信」というワードに引っかかったので、全体にこんな質問を投

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