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「企画を立てて、スキを仕事に」~第10期京都ライター塾(動画視聴コース)第3回レポート

京都ライター塾は、書くことをテーマに発信を続ける、『京都暮らしの編集室』主宰 江角悠子さんが開催する、ライターなど「書く」を仕事にすることを目指す人のための全6回の講座です。

第2回までの講座レポートは以下の記事に。



本記事は同講座 第3回「企画の立て方」の受講レポートです。

企画提案をすることの大切さ

ライターは自ら名乗れば、誰でもなれる仕事。
ですが、依頼がなければ仕事になりません。
依頼してもらうための方法はいろいろありますが、「1番強力」と江角さんが語るのが、
「出版社や編プロ(編集プロダクション)に企画を提案する」こと。

企画提案には、実績を持ち込み、営業をすることと、企画を立てて持ち込むことがあります。
どのような媒体であっても、常に企画(ネタ)を求めているため、企画を提案できることは歓迎されるとのこと。

「企画の提案ができると、自分が書けること、書きたいことを書いて仕事にしていける。それってすごく、幸せなことじゃないですか?」
と江角さん。

そのためにも、書きたい媒体を見つけておくことと、自身のメディア(ブログやSNS)で記事を書き、発信していくことが大切だと教えてくださいました。


企画を立てるために

では、その企画を立てるためには、どうしていけば良いのでしょうか。

書きたい媒体を調べ、媒体を知る

まずは、webや本などで好きな媒体をみつけておくこと。
自分の興味や、書きたいテーマを扱っている媒体は何か。
自分と合いそうな媒体を内容や文体の雰囲気などから探していきます。
そのためには自分の興味が何かを知って、やりたいことやできることを把握しておくことが大切。
自分の書きたいことの軸を持っていく必要があるということを説明されました。

私はこの「媒体」を意識することが、これまですっぽり抜けていました。
書きたいと漠然と思っているだけで、どこでどのように書くのか全くイメージができていなかったのです。
小説や実用書、専門書など、書籍はたくさん読むのですが、雑誌や記事を読むことがあまりなかったんです。

当面はまず、書店や図書館に出かけたり、いろんなWebメディアに触れて、自分のお気に入りを探すことに注力していきたいと思います。

企画の立ててみる

そうして媒体を見つけたら、その媒体のコンセプトや、読者の関心のある内容は何かなどを研究していくというのが一連の流れです。

企画を考えるにあたっては以下のことを発想の起点に広げていくと良いとのお話がありました。


・誰をターゲットに書きたいのか
・自分の興味のあることを挙げていく
(ハマっていることや、今悩んでいることを
ヒントに考える。
例えば、人間関係に悩んでいるなら、
『人間関係がうまくいくコミュニケーション』
など。)
・誰に会いたいか?何を聞きたいのか?
→例えば、身近な頑張っている人、
好きなお店の店主など

そして、考える際には、

・独自性
・具体性 
・実現可能性
・話題性

を意識するようにします。
また、選んだテーマについても、何を伝えたいか、切り口はどうするかなどしっかり深めていくようにするのがポイントとのことです。


デジスタイル京都で連載を担当するなら?


講座では江角さんも実際に企画提案し記事を担当されたことのある、『デジスタイル京都』というWebメディアで連載を担当するならどんな企画をしますか?との問いかけがあり、ライター塾の卒業生が実際に提案し、採用された企画の紹介がありました。

そこで私も企画を考えてみました!!


タイトル:マンホールで知る 京都の名物探訪

【テーマ】
マンホールには、その町の名物や名所、自治体の花や鳥、特産品が描かれている。
京都のマンホールに描かれた図柄にちなんだ名所や名産品を訪ねたり、マンホール設置場所周辺の人気のお店などがあれば紹介する。

【原稿】
マンホールの紹介(図柄や由来・歴史)
描かれているものにちなんだ名所の魅力、
スポットの情報
(1500字程度)

【画像】
マンホール画像およびスポットの紹介画像

【紹介するマンホールの図柄と訪れるスポット案】
①京都市 御所車柄
→マンホールに描かれている御所車柄にちなんだ銘菓 老松の御所車紹介
または御所車柄の着物紹介

②京都市(旧京北町) 京北町時代の町の花 シャクナゲ
→八丁・片波源流域(伏条台杉群)のシャクナゲの群生や西日本屈指の巨大杉群落の紹介

③宇治市 宇治橋(三の間)
→宇治橋と周辺の宇治茶のお店紹介

④向日市 桜
→由来となった、「桜の径」の紹介
(市の事業で整備した阪急西向日駅南東の
桜並木)

⑤八幡市 安居橋(あんごばし)
→安居橋と周辺の神社を紹介

⑥長岡京市 筍と竹
→筍料理の名店紹介

⑦城陽市 梅とハナショウブ
→城陽市観光協会が提案する
「花のみちコース」をめぐり、梅や
ハナショウブ、酒造や神社などを紹介

⑧宮津市 天橋立
京都市周辺からは少し遠いですが、
浮世絵のように美しい宮津市のマンホールは
私の一押し!!
ぜひ名所天橋立とともに・・・!!

【その他】
マンホールにはその町がもっとも誇るものが描かれているのでは。
マンホールに描かれているものをめぐることで、そのまちのウリが知れ、いつもとは一味違った京都が楽しめるのではないかと思い提案する。

好きなことを仕事にするって、楽しい!


今回、企画を考えてみて感じたのは、わくわく感。
私は歴史も京都も大好きだけど、めちゃくちゃ詳しいかというと、案内なんてできないレベル。

でも、江角さんが講座で触れられていた、

〇読者が読みたいものや知りたいこと
〇自分だからこそ書けるテーマ・書きたいこと
〇まだ媒体で書かれていないこと
の重なる部分を見つける

との言葉に「京都×自分だからこそ書けるもの」を考えていく中で、自分の生涯のゆるふわ趣味、マンホールを切り口に考えてみたら・・・

調べること、計画を立てること、全て、楽しい・・・!!

これまで社会人として働く中で、企画を求められる場面は何度もありました。
でも、私は企画の仕事が本当に苦手だったんです。

自信がなく、ずっと人の顔色を見て生きているところがあって、働いてからも、
「この職場が求めているものは何か?」
「どうあるべきか?どうすべきか?」
が常に分からず、不安でした。
間違っていたらどうしようが怖くて、自分の思考が停止してしまっていたから、何も浮かばなかったのだと思います。

もちろんライターが行う企画も、クライアントや読者の求めるものを提案するという点では、同じだと思います。
でも、自分の「好きなこと」「知りたいこと」を起点に考えると、そこにあるのは「こうあらねば」ではなく、どう企画すれば、読者にも媒体にも、メリットがあって、伝えたいものの魅力を伝えられるかの工夫を考えることなんだと感じられました。

今回は好き勝手企画しただけなので、実際営業するとなると怖くてできないかも知れません。
却下されてまた自信なくして落ち込むこともあるのかも知れません。
ですが、自分の軸を常に見つめること、企画してみて感じたわくわくは、常に胸において取り組んでいけたらと思います。

自分の内側の「好き」「知りたい」「伝えたい」を軸に、書くことや、それを仕事にしていくことと向き合っていきたい。
そして書くことだけではなく、自分の人生のいろんな選択を、自分の内側の「こうしたい」に従って選んでいける自分になりたいと思えた講座でした。

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