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5歳の娘に甘えることの是非

先日、仕事でとても辛いことがあった。
いい大人なのに、仕事中こっそり人目のつかないところに移動して泣いてしまい、その後も思い出しても涙があふれ出すようなこと。

なんとか仕事を終え、娘の迎えに保育園に向かう。
教室に行くといつも通りに娘が、「もっと遊びたかった」だとか、「お母さんはいつも迎えに来るタイミングが遅い」だとか「早い」だとか、ぶつくさ言いながら走ってくる。

玄関で靴を履かせているときに、「今日のご飯は何?」と聞かれるのもいつものこと。
たいがいは偏食の娘があまり好まないようなメニューだったりするのでここでもあれは嫌だこれは嫌だ、緑の野菜は絶対食べないからねとかぶつくさ言うのがいつものルーティンである。

この日は、なんだかそれを言われるのさえも気が滅入るほど落ち込んでいたので、
「娘ちゃん、今日はあんまりお母さんにいろいろ言わないで欲しいんだ」
と申告してしまった。
と同時にまた思い出して涙が溢れてきてしまった。

娘は最初は
「大人なのに泣いてる!恥ずかしいよ」
とか茶化していたけど、そのまま自転車に乗るうちに、どうやら母は本当に泣いている、何やらいつもと違うようだと察したようで、
「娘ちゃん、今日は嫌いなもの食べる。なんでもお母さんの言うこと聞く・・・」
とつぶやきだした。

そこで私はハッとした。
母の気分で娘に気を遣わせている・・!!
いい子を演じさせている・・!!
これではいけない・・!!

娘には母の機嫌を窺いいい子に振る舞って欲しくはなかった。
子どもの前で感情をコントロールできなかった私が悪かったとはいえ、私が落ち込んでいることで娘が子どもらしいいつものわがままを我慢をしていい子になって欲しいわけではなかった。

「いいんだよ。娘ちゃんはいつもどおりでいいよ。言うこと聞かなくていいよ」

私は我に返ってそう声をかけたのだけど、それで娘はさらに立腹してしまった。
「せっかくお母さんに元気出してもらおうと思ったのに!!」


この場合、どうするのが良かったのだろう。
素直に甘えて、嬉しいよと伝えておけば良かったのかな。
娘は顔色を窺ったわけでも、いい子を演じたわけでもなく、ただ純粋に母を元気づけたい一心で、自分なりにできることを考えていたのかも知れない。

何か正解か分からない。
甘えるのが良かったのかも、悪かったのかも。
それでも先読みしすぎて娘の好意を台無しにしてしまったことは申し訳なかったし、もっと良いやり方があったんだろうと思う。



余談だが、帰宅後8歳の息子にも心配をかけ、
「お仕事のお客さんに嫌われてね」
みたいなお話をしたときに、息子がかけてくれた言葉。

「その人、見た目で判断してるんちゃうん!?」

見た目!!
そんなに嫌われるような見た目に息子には見えているのかな。笑
それでちょっと、元気出た。


小さな、優しい子どもたち。
精一杯、私を思ってくれてありがとう。


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