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般若心経のことども5 ついにきたよマントラ

今回は、般若心経のもう一つのテーマである「マントラ」について解説します。まさにこの部分、お葬式でも、坊さんギャーギャー何言うてんねん、と心の中でつっこむとこですね。



掲諦 掲諦 般羅掲諦 般羅僧掲諦 菩提僧婆訶」(ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか)

サンスクリット語の音写です。悟りに至った。万歳!といった感じですかね。お経でもこの部分、盛り上がりますよね。誰ですか。ようやくお経が終わる、苦しみからの解放だよ、という人は。苦しみなんてものは、はなから存在しないのですよ。空、でっせ。

「般若心経」(はんにゃしんぎょう)

これが般若心経であるー。今は葬祭場でイス席だからそうしたこともないのだけれど、昔はね、畳の間で正座でしょ。焼香に行こうとして立ちあがろうとした途端に、足が痺れて派手に転倒、しめやかな葬式のはずが、みんな笑いをこらえて肩が震えている、なんてことあったんです。でもまあ、やれやれですね。これで般若心経は終了ということになります。私が唱えますと以下の動画の通り。棒がころんと、締まりが悪いですねえ。


真言=マントラ

ボクの寺は高野山真言宗でございます。弘法大師・空海さんが宗祖となります。その空海さんの教えこそが密教と呼ばれる分野に属す、まさしくマントラを中心とする教えです。宗旨の名前もマントラの漢訳語である「真言」宗と、かなりの直球勝負です。

但し、本来、マントラは仏教的な呪文というより、インド伝来のヨーガの一種といえます。おや、なんだか妙な新興宗教か、と思う人もいるでしょうが、それは違います。あっちが真似しただけです、れっきとした教えです。

ヨーガとは

紀元前に成立した「ヨーガ・タットヴァ・ウパニシャド」には4種類のヨーガが説かれています。

1, マントラ・ヨーガ = 真言・念仏

我が師の教えです。

2, ハタ・ヨーガ = 苦行形体のヨーガ・身体的ヨーガ

インドっぽいっす。

3, ラヤ・ヨーガ = 無念無想・禅的ヨーガ

禅寺ですね。

4, ラージャ・ヨーガ = 「梵我一如」の瞑想、最終的解脱

麻原彰晃ではございません。彼も悟りに失敗した哀れな求道者に過ぎないのかもしれません。道を外れること著しかったですけれど。

なんとかのポーズ=ヨガ

一般的にいう「ヨガ」は、様々なポーズをとるハタ・ヨーガのことを示しますが、ヨーガにもさまざあり、マントラも疑いなくヨーガの一種といえます。まずは密教とは何かというところから確認してみましょう。

花火を待つ9万人




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