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インドに落ちた愚人ども。。。4     まだここ、サルナート

 お釈迦様が遊行をした場所は、北インドからネパール南部のあたりです。村から村へと歩くうち、弟子たちが増え、そのうち何十人、何百人の大集団になっていきました。出家集団「サンガ」の誕生です。

***戒律とは

 サンガでは、お釈迦様の説法を聞いたり、瞑想をしたり、と修行に励んでおりました。大集団になりますと、ルールが必要になってくるんですね。それが「戒律」です。

 「戒」と「律」。どちらも大事ですが、あえていえば「戒」。「律」は法律の律です。ルールを守れよ、でないと罰がありますで、というのですね。

 対して自分の戒めとして自発的に守ろうとするのが「戒」なのです。罰則はありませんが、だからこそ自分の意思で、積極的に精進する姿勢こそ修行のあるべき姿ではないでしょうか。それこそがお釈迦様の言いたいことなのです。

***サルナートで考えた

 戒、定、慧の「三学」という教えがあります。チョークー的解釈をしますと戒は生活習慣、定は瞑想、慧は教学ということになます。

 瞑想、すなわち修行をし、学問を学ぶ。もちろん大事なことなんだけれど、やはり自分を戒めて生活習慣を整えていかなければ、解脱に近づくことはできないのではないでしょうか。

 これって出家修行者のみならず、学生さんや社会人さんにかって、言えることですね。夏休み、勉強ばっかりしたって、かえって能率は上がりません。バランスが大事です。

***お寺においで

 といっても、難しいのは、何が適当か、ということです。目標に到達するまで、ぶっ倒れるまで努力するのがちょうどいいという人だっていますよね。その水準は、自分で見極めていかなければなりません。

 苦しくなったときは、お寺さんを訪ねてみてください。お葬式だけの付き合いという人もいるでしょうが、仏教は生きている人々のための教えなのです。信仰というよりは、学び実践するということを目指した宗教として、理解していただければ、愚僧チョークー、お話ししがいがあるというものです。
               南無釈迦牟尼仏

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