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敬愛する堀尾さんが、新しい動画を発表しました

1月はいぬる、2月は逃げる、3月はさる、なんて言いますね。年明けから飛ぶように日々が過ぎていきました。ワタクシもね、忙しさにかまけて更新を怠っておりましたが、我が郷土が誇る堀尾さんもね、なかなか忙しかったようです。

待ってました、です。YouTubeに新しい動画が上がりました。今回はね、編集者の希望で、あの伝説のブルースシンガー、ロバート・ジョンソンを取り上げています。堀尾さんの、ごきげんなギターとトークを、ぜひ聞いてみてください。

●●●悪魔の十字路

ロバート・ジョンソンといやあ、クロスロードですよねえ。悪魔に魂を売って人知を超えたギターテクニックを身につけたといいます。その十字路って米ミシシッピ州のクラークスデールという田舎町にいまもあって、観光地になっているそうですよ。

田舎町といいますがすごいですよ。関連するミュージシャンはロバート・ジョンソンだけではございません。マディ・ウオーターズにサム・クック、ジョン・リー・フッカーに果ては、テネシー・ウィリアムまで。あら、最後は演劇の人でしたね。

●●●乗り越える力

悪魔の話に戻ります。悪魔ってね、デーモンとかサタンとかの訳語と思っている人もいるでしょうが、実はれっきとした仏語なんです。フランス語ではないですよ。仏教語。ワタクシの専門分野でございます。仏道修行を妨げ、人を惑わせる悪神ですな。梵語では魔羅(マーラ)といいますな。マラと縮めて書けばなんだかひわい、ですが、これも正当な仏語でございます。あらまーら、ときたもんです。

困難を前にすると、人は何かに頼りたくなります。耳元で悪魔がささやいてくるんですな。こっちが楽だぜ、なんてね。つい受け入れたくなりますが、そうしたら最後、ということは多いですね。ワタクシも若いころはよく聞こえてきたものです。今でも時折ありますよ。

伝説は伝説としてロバート・ジョンソンは、悪魔に魂を売ったどころか、死ぬほど練習したに違いありません。悪魔も驚くほどの努力をしたか、試行錯誤をしてうまくなっていったんでしょう。弦楽器とはそういうものではないですか。急にうまくなったのは疑いがないようですが、それでも一日にしてならず、ですよ。本当のことは知りませんが、天から技術が降ってくるようなことは、まずありませんから。

●●●一度聞いてみてください

堀尾先輩もかなりの努力をしたんでしょう。自分の好きな道に懸命になる。それを努力と言っていいのかどうかは判断が分かれるところですが、とにかくプロレベルの練習をしたのは間違いありません。

堀尾さんが解釈するロバート・ジョンソン。どうっすか。悪魔に魂を売った、という言い方をまねるなら、ギターに魂を捧げた男のブルースです。いいっすよ。

●●●その反対です


魂を売ったロバート・ジョンソンは27歳で亡くなってしまいます。ジミ・ヘンドリクスも27歳です。堀尾さんはもうじき古希です。だから、どうだ、天才たちとは同列にはいかないんだ、といいたいのではありません。

ミュージシャンといったって、結構長生きです。長命の人もかなり多いのではないでしょうか。短命のイメージは、目立つ数人が作っているように思います。

ロバート・ジョンソンの「ラブ・イン・ヴェイン」をシンプルでストレートに歌ったローリングストーンズ。ぜってー、悪魔に魂を売ってる。行くのは地獄だろう、と少年時代は思っていました。ブライアン・ジョーンズなんかは典型ね。

まさかね、そのギタリストのキース・リチャーズの腹が出ている姿など、ワタシ、想像もしなかったもの。キースはもう80歳を過ぎましたね。先年亡くなったドラムのチャーリー・ワッツも80の大台までいきました。

悪魔のささやきは何十年も前から彼らの耳にも入っているでしょうが、走り続けているんですね。魂を売った代償に醜悪な姿をさらすという地獄を味わっているのかもしれませんが、ミックやロンはかっこいいもんね。何度か、薬なんかの誘惑に負けたことはあるようですが、今も現役ミュージシャンとは、やっぱ、すごいや。

●●●いやはや

そないなことは、まあ、ようござんした。今回の記事の趣旨は、堀尾さんの演奏を一度聞いてみてくださいね、ということでした。横道逸造でしたね。はあ、それ、それ。クロスロードもやってます。ひざまずいて聞かねばなりませんよ。愚僧チョークー、そうお勧めするのであります。今回は合唱。



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