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産後うつとは?その定義と症状

出産は女性にとって大きな人生のイベントです。特に初めての出産は緊張も不安も興奮もついて回ります。

少子化が進む昨今では、なおのこと出産という一大イベントは女性にとって大きな人生の分岐点と言えるでしょう。そんな一大イベントの出産を終えた産後には、幸せの象徴である赤ちゃんがいます。

・・・が、赤ちゃんは自分では何もできません。周りの大人に助けられて頑張って生きています。その周りの大人の代表が、「お母さん」。

出産という一大イベント終えたばかりのお母さん、大きなホルモン分泌の変化と出産で使った体力の回復もままならないまま、子育てというまた新しい難題を突き付けられてきます。

まして初産高齢化の進む現代では、急激な生活の変化に戸惑うお母さんも多いことでしょう。

今回の記事では私の体験談とともに産後うつの定義、症状そして治療法について書いていこうと思います。

1)産後うつの症状

やる気が出ない、わけもなく不安になる、涙が止まらない、子供やパートナーを疎ましく思う、自分が無力だと感じる、死にたくなる・・・。

あげていけばきりがないですが、幸せの象徴ともいえる赤ちゃんを目の前にして、幸せを感じられない状態が波のように押し寄せます。人によってはこれが持続し、人によっては寄せては返す状態になります。私は後者でした。

息子の手を自分の首に押し当てて「殺してほしい」と言ったこともあります。赤ちゃんは、飲んで、排せつをして、寝る。泣くことはあってもすぐに泣き止むと思っていたのに泣いて泣いて寝てくれませんでした。

赤ちゃんに寝かしつけが必要だと知ったのはだいぶ後のことでした。出産前に寝かしつけのことなど考えたことも寝かしつけが必要だということすら考えたことはありませんでした。

眠りたいのに、寝かせてもらえない。帝王切開だったこともあり、体の回復もなかなか思い通りにならず、痛みも続いており、痛み止めのせいでふらつくこともあり、ストレスばかり溜まっていきました。

2)産後うつの定義

産後うつとは、出産後2週間以上うつ症状が続く状態をいいます。出産に伴うホルモンバランスの変化で多かれ少なかれお母さんは感情の変動が激しい時期がありますが、一時的であれば「マタニティブルース」と呼びます。

私も出産後訪ねてきてくれた保健師さんとの電話のやり取りで疑われたのがきっかけで診断を受けました。この時に疑ってくれた保健師さんには今でも感謝してやみません。

産後うつは、症状の出方は人それぞれです。そして治療が必要かどうかも専門家にかからなければわかりません。まずは「おかしい」ということを回りが気が付くかが大きなカギになると思います。

3)産後うつの治療

きちんとした診断ありきですが、薬物治療、カウンセリング、グループ療法など、自分に合った治療法を専門家と見つけていくことが大切です。必要な場合は入院治療も可能です。

授乳中の服薬、精神科医師及び心理カウンセラーによるカウンセリング、グループ療法の治療を体験した私が言います。大切な赤ちゃんを守るためには自分のことをきちんと見つめてあげることが必要不可欠です。

私個人は、上記したすべての治療を受けました。そして受けて良かったと思っています。詳細についてはまた別に記事を書こうと思っています。

まとめ

2週間以上続く出産後のうつ症状は「産後うつ」のシグナルです。きちんと向き合って治療していくことで確実に回復します。

私の「産後うつ」は壮絶でした。

産後、5週間、パートナーが育休を取って家にいてくれた間は大丈夫でしたが、彼が仕事に復帰した途端、急におかしくなりました。家の中にずっと会話の成り立たない赤子と二人。泣いてても理由がわからない。疲れ切ってるのに赤ちゃんが泣いてるから眠れない。赤ちゃんは文句なしにかわいいのに、です。

今はこうして落ち着いて語れるようになりました。産後うつは治るものです。だからこそ、「おかしい」と思ったときにきちんと対応するようにしましょう。

そして、周りに「助けて」と言えるよう、環境を整えておくこともとても大切です。産後うつは病気です。治療が必要であることをお母さんも周囲の人間も覚えておいてほしい、と経験した私は願っています。

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