3399 丸千代山岡家


おはようございます。
今日は、山岡家について書いてみようと思います。

先日、千葉に行ったときにたまたま、山岡家を見つけました。
山岡家は愛知に住んでいたときに幹線道路沿い近くに店舗があリました。
店舗かなり簡素な作りで、昔ながらのラーメン屋で、価格もかなり安い印象の店舗でした。お客さんも男性がほとんどですが、女性などは少し入るには抵抗のある店舗でした。
ただ千葉にある店舗は以前見かけた店舗とは外装・内装も異なり
かなり綺麗だったので、びっくりしました。
他のラーメンチェーンと比べても遜色のない店舗内装でした。

お客さんも若い男女が多く、夜は満席でした。
価格は安い上に、ラーメンのメニューがが豊富にありキャッシュレスに対応している店舗です。
今の若い人はほとんどキャッシュレスの利用になりますので、キャッシュレスでないとお客さんを送客できないと思います。

それで少し気になったので、調べてみました。

まずは直近の月次から見てみたいと思います。

月次

4/10に3月の月次を発表しています。
全店+61.2  既存店+51.8  
客数+48.0  単価+2.6  
店舗数は177店舗あります。


3月のラーメンの月次の比較です。
一風堂 、町田商会、日高屋など比較的都市部の方が、強い数値ですが、
郊外に多く店舗がある、山岡家もかなり強い数値を出しています。

チャートの動きです。
10月から2倍近くまで上昇しています。
BOXでみると、3段目から4段目まできていますので、そろそろ天井なのかと思うような株価の位置にあります。


過去のバリエーションで見ると、10~20倍前後ですが、今年の動きでは、20~30倍前後に上がってはいます。

他のラーメンのバリエーションを見てみます。
日高屋はコロナ前は20~40倍 現在は40~60倍ぐらいになります


ギフトは 15~40倍前後です。

力の源HDでは15~40倍前後になります。

ざっくり見ると、ラーメン銘柄は40倍前後ぐらいまでなのかと思います。
そう考えると、山岡家の26.1倍は割安に見えるのかもしれません。


会社予想

今期の業績予想です。
売上は203億+9.2  営業利益5.4億の予想になります。


上期の予想では売上96億+20.1  利益0.3億になります

四半期別の業績推移です。
1Q(2~4月)に赤字になる傾向が強いです。

売上総利益は食材の麺やラードの原価上昇があり、かなりバラツキが大きくなっています。

値上げ


値上げのお知らせ(2022.8より値上げ)
8/1に値上げをしています。
ラーメンは約20円値上げしています。

4/1にも2度目の値上げをリリースしています
一部商品の価格改定

価格だけを見ると、横浜家系ラーメンの町田商店はラーメン780円から、
一風堂は820円からたべることができるので、ほとんど価格だけでみると変わらないです。
餃子で見ると、山岡家が少し安いのかもしれません。
ただ一風堂などはハーフでは250円で販売しています。
トッピングも値上げしていますが、町田商店はあまりよくわかりませんが、
一風堂に来店したときは、110円でした。チャーシューは200円ぐらいだったような気がします。
なので、特別ここのラーメン屋が安いようには感じません。
ここのラーメンを食べたことがないので、少し比較することは難しいです。

ただこのラーメン店はサービス券を配っています。
ラーメンを買うと、サービス券がついてくるそうです。
他のラーメンチェーンなどでは、アプリなどで、クーポンを配布していますね。
現在は5月末まで、2倍キャンペーンを実施しています。

そう考えると、値上げしているとはいえ、やはり価格はリーズナルな印象は強いです。
食料品はかなり値上がりしていることを考えても。
値上げ幅も10~20円の値上げですので、5%程度になるので、それほど客数の影響は少ないのだろうと感じます。

50枚集めると、Tシャツがもらえるそうです。
旧デザインはすでに終了しています。

8月から値上げを実施していますが、ほとんど客単価は上がっていないです。
数値だけ見ると、影響があるようには見えません。
3月に急激に客数が上昇していますが、時短営業が緩和されたタイミング
10月はインバウンドの規制が緩和したタイミングなります。
こういったニュースがかなり消費マインドが良くなっているので、こういうことは憶えておきたいと思います。


販管費で見ると、これまでと比較して、かなり上昇しています。
コストの内訳をみると、水道光熱費と、給与の割合が上がっているように見えます。


 

出店状況

前期の出退店状況です。
昨年は9店舗出店、閉店7  純増+2 になります。
出店の内訳:山岡家7   味噌1   餃子1  
 ただ閉店の内訳をみると、すすきの系列店を3店舗閉鎖して、味噌ラーメン餃子店、2店舗をオープンしています。
この2店舗は新業態の店舗になるようです。

江別市と大垣市も同じようにリニューアル店舗を出しているので、
実質的に、新店は、5  閉店は2になるのではないかと思います。

エリア別の出店状況をみますと、北海道52  関東に73に集中しています。
今期の出店状況をみても、東日本にはほぼ出店しておらず、西日本中心に
出店を増やしています。

前期は岡山店に1号店を出店したように、西日本への出店拡大を想定して、第三営業部を新設しています。

地域別の売上で見ると、北海道・関東で65%を占めます。
少し偏っているのは気になるデータです。
特に北海道は売上の25%を占めます。ラーメン激戦区と言われる場所で、この売上はすごいような気がします。
ヒットした理由は、札幌には味噌ラーメンがありながらも、山岡家の代名詞である「豚骨醤油」というジャンルが浸透していなかったため
山岡家は24時間営業のお店もあり、営業時間の長さと郊外の立地への出店が特徴です。
道内では輸送も長距離を移動しなければならず、赤い目立つ看板にロードサイドの広い駐車場など、トラックドライバーさんにも利用しやすい店舗だったことも大きな理由のようです。


平均売上は9400万、日販で計算すると、26万円になります。
一日あたり300食以上は売れていることになります。
24時間営業になりますので、稼働率4割前後なので、まあまあすごいような気がします。ピークタイムだと6~7割ぐらいあるのかもしれません。

全店の売上は186億+23.5  平均売上は1.06億になります
日販29万ですが、2019年の有報を見ると、
売上は141億+10.0   平均売上0.8億 日販23.8万
少し遡って、2015年の有報の売上をみると、
売上100億+11.8   平均売上0.7億  日販19.7万
と出店のペースはそれほど高い会社ではなく7年の純増は30店舗しかないですが、既存店の売上が、日販当たりで10万も上がっているのはかなりすごいことだと思います。

都道府県別で見ると、やはり関東近郊の埼玉・千葉・神奈川の店舗の売上はかなり高いです。神奈川県は3店舗しかなく、出店余地はありそうに見えます。特に近年都心部近くに物流施設が相次いで、できていることを考えると、需要は高いのではないかと思います。


ただ、有利子負債が、純資産よりあまり財務状況は継続的にあまりよくないようです。
出店戦略の文面をみると、かなり慎重に出店場所を選定して、出店しているようには思います。
売上の中身を見ると、新規出店より、既存店舗の売上を上げることに力の入れているように思います。
昔、トリドール なども、出店ペースが早くなり、店舗のうどんの質が落ちたことで、既存の売上が苦しんでいた時期がありました。
ケンタッキーでも同じです。
やはりこの会社は味に拘っており、セントラルキッチンではなく、店舗での調理に拘っているので、どうしても店舗のペースは遅くなるのではないかと思います。

トリドール なども店内調理に拘っていますが、セントラルキッチンと店内調理では、スタッフの求められることが違いと思います。
ラーメン店ではほとんどがパートアルバイトで運営されていると思います。
山岡家でも同様だと思います。
セントラルキッチンであれば、基本的に、決められたことをやることになると思います。山岡家のように店内調理の場合、調理工程も多く、考えて働く必要があると思います


簡単に言うと、従業員の質が違うのだと思います。
効率の悪いように見えますが、店内調理にこだわるからこそ、常にラーメンの質を上げることを考えていると思うので、質の高い従業員が集まりやすいし、熱量も違うのだと思います。
セントラルキッチンでも、常に質の向上を求めていると思うので、全く同じだとは思いませんが、 山岡家が長く、営業していることを考えると、店舗で試行錯誤を繰り返しながら、ラーメンの質を上げているのだと思います。
普通に考えて、店舗の環境や客層も10年経てばかなり変わると思うので、その中で、売上は伸ばしているのはすごいことだと思います。

今期の業績予想

既存店の売上高が前年比104.1%と計画し、全社で165億円
原価率は26.2%を計画
人件費率(役員報酬・給与手当・雑給・退職給付費・法定福利費)は37.6%を計画
水道光熱費9.9%     販管費率70.7%計画
10店舗の出店を計画  老朽店舗のリニューアルも計画
新規出店費用、リニューアル、来期物件取得費用を含めて9億円を計画


中国地区で物件調査を強化
2024年に九州出店を計画し物件調査開始
店舗開発部の物件調査人材を増員
食材配送センターを名古屋から神戸に拠点変更予定

中途採用80名、新卒採用15名の人材採用
農業事業でネギの栽培開始
山岡家アプリの開発準備
キャッシュレス券売機30店舗導入
入金機50店舗導入による両替業務の低減
全従業員にコミュニケーション促進にSlack導入

コロナ禍の中で、小売業の中で、従業員向けのコミニケーションツールとして、チャットを利用する企業は非常に増えていると感じます。
効率的に、業務改善を進めていこうと考えている企業は非常に多く感じます。小売業は非常にDXを進めている印象が強いです。
小売業の生産性の低い理由に小売業のデジタル化の遅れはあったと思います。
コロナ禍を契機に、デジタルの活用がかなり進んでいる印象です。特に小売業は人手不足が顕著でありますので、より従業員のコミニケーションのDX化は進んでいくのではないかと思います。
そういった企業に注目してみるのもいいのかと思いました。


ラーメン市場

市場規模は5,000億円~7,000億円、店舗数はおよそ50,000店と推測されています。
平均成長率は5%程度
市場規模は、ハンバーガー、焼肉と同じ程度の市場規模がありますが、ラーメン市場は、ハンバーガー、焼肉と違い大手チェーン店での寡占化は進んでおらず、8割は個人店になります。

上位5社の売上ランキングでも日高屋の250億がトップですが、6%程度にしかなりません。
近年は、ギフトHDが、海外では、力の源HDが勢力を伸ばしています。
比較的、都市部に多いラーメンチェーンが好調です。
郊外に多い幸楽苑は苦戦している印象です。
町田商会と一風堂は繁華街にも多いですが、郊外にもバランスより出店しています。郊外で言うと、物語コーポレーションの丸源ラーメンも好調な印象が強いです。

ラーメンの支出額で見ると、最も多い山形県で1万円になります。
トップテンでみると6000円ぐらいです。
回数で見ると6回ぐらいなのでしょうか?
ある統計では、4割の人は数ヶ月で1回は行くようです。
近年は、SNS等の影響で、来店する人も増えているのではないかと思います。


山岡家のラーメンを食べたことがないので、どういったラーメンなのかちょっとよくわかっていませんが、

スープにこだわりがあるようです。
ベースは豚骨スープ。水と豚骨だけ。丸3日煮込み続けて、4日に提供されるようです。

よく見る、家系ラーメンとは違うようです。
少し文面をみると、似ていると感じたのは、トリドール が運営している、ずんどう屋と似ているような気がします。
違ったらすいません。

ずんどう屋は姫路発祥のラーメン店ですが、水と豚骨だけを使って、20時間かけてスープを仕上げます。
山岡家の方が3日かけているので、スープのこだわりは全国一なのかもしれません。
ここのラーメンは細ストレート麺ですので、麺は違いますし、
使っているブイも違うのかと思います。
また山岡家のラーメンを食べてみたら、書いてみようと思います。


資産の状況をみても圧倒的に豚肉の量が多いです。

事業等のリスクの中でも記載がありますので、注意が必要です。

麺は豚骨スープに合うように開発されたストレートな太麺
芯が強く、小麦の香りがする低加水の非熟成麺

山岡家のチャーシューは、肉本来の旨味を味わえる肩ロースを使用
ネギは国産。契約農家で山岡家の規格に合わせて作られた専用のネギを使っています。


座席数8200席近くありますので、平均は40~50席ぐらいの店舗になると思います。標準的な店舗になります。
ただかなり古い店舗が多く、店舗の老朽化は心配になります。
1号店を1988年にオープンしていますが、いまだに、営業をしているのはかなり驚きです。








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