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vol.2 初めての異性とのデート

今日は異性との初めてのデートについてお話ししようと思う。
わたしの初めてのデートは中学2年生の時。

わたしは中高一貫の女子校に通っていたため、普通に生きていると
男の子と出会う機会はまずなかった。
ギャルに憧れて顔の成熟に見合わないツケまつ毛をバチバチに決めていた頃、友達含め、出会いの場として活用していたのが、mixi。(懐かしすぎる)

どういう経緯でその男の子と会うことになったのかは、覚えていないし、
顔もはっきりとは覚えていない。
でもインパクトのあるちょっと変わった名前と、この初めてのデートの衝撃といったら当時14歳のわたしにとって、凄まじいものだったので、
記憶を呼び起こしながら、振り返っていこうと思う。


初デートの場所は渋谷。
mixiで何回かやり取りをして、顔は写真で知っていたし、すんなり合流することができた。
同い年のYくん。
プロボクサーを目指しているらしく、
14歳の顔つきには似つかわしい筋肉の持ち主。

第一印象は、身長詐欺ったな。だった。
プロフィールは170cm以上だったけど、どうみても160cmくらい。
でも顔は写真通り整っていた。

経験のないわたしは、少女漫画のようなワクワクをデートに求めていたし、
必然的にそうなるものだと思っていた。
そんなわたしは、初めてのデートに浮き足立つ気持ちと、
緊張とが交互にやってきていて、少し体調が優れなかった。

正午過ぎに待ち合わせていたため、お昼ご飯を食べることに。
さすが中学生、お金もないし、美味しいお店を知っているわけもないので
マックに入ってお話しすることに。

どんな話をしたかは、もう正直忘れてしまったけど
学校のこととか、家族のこととか、たわいもないことだった。
話は別に面白くもなく、大して盛り上がりもせず。
それよりも体調が悪くて、注文したナゲットが食べきれない。

するとしばらくしてYくんは、こういった
「ナゲット食べないなら、食べていい?そのお茶もくれる?」

……。


はい……?


いや、悪いのはわたしの食い意地のせいじゃない。
Yくんは元々120円のハンバーガーと水しか注文していなかった(しかも水おかわりしていた。)のに、それだけでは足りなかったのか、わたしのナゲットと爽健美茶を催促してきたのだった。

注文して席についた時点で、中学生ながらに
は?と思っていたのに、食欲がないわたしに「大丈夫?」と声をかけるでもなく
物乞い(言い方)をしてくるあたりに価値観が全然違う。と思った。

そう思ってしまった瞬間から、Yくんを減点法でみてしまい
さっきまでカッコイイなと思っていたルックスも、全然だった。
というか何で身長詐欺ってんだよと、今更怒りが湧いてきた(笑)

マックを出て、場所を移動しようとなったけど
渋谷の人混みとさっきから引きずっている体調不良と、
お金が無さすぎるYくんへの不信感とで、このままデートは続けられないと思い
適当な理由をつけて1時間ちょっとで解散することにした。
Yくんとはそれっきり。

初めてのデートで、わかったことは
わたしは、この人無理だと思ったら、その後にどんな展開があっても
楽しむことができない。気分が沈んだまま浮上してこないということ。
自分の新しい一面を知った貴重な体験だったと思うことにした。

後にYくんはナゲットくれ男と名付けられ、
わたしの笑い話のネタの一人になる。
今はほろ苦可愛いエピソードとして心にしまってある。

いい経験だった。

無事プロボクサーになれただろうか。年末のRIZINを観ると思い出す。
今再会したら、肉を焼きながら
ナゲットくれと言った時どんな気持ちだったのか聞いてみたい。(やめとけ)


おしまい。

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