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Vol.10 今でも忘れられない身を滅ぼした恋愛(前編)

みなさんは、身を滅ぼすほどの恋愛をしたことはあるだろうか。
わたしは20〜22歳という脂が乗りに乗った、女子として無敵の日々を一人の男性に尽くした。そして生涯忘れることのないほどに傷つき、かつてないくらいの涙を流した。神経がすり減り、食事も喉を通らず、まさに身を滅ぼす大恋愛だった。

無駄な2年間だった。
幸せだった日がたくさんあって、一緒にいった場所や初めて手を繋いだ日のことも鮮明に記憶していたけれど、ある出来事がきっかけで一瞬にしてその全てを
無駄だったと結論付けてしまうことになる。

彼はわたしの4つ上。
出会ったのは19歳の時。大学の先輩だった。当時のわたしから見ると23歳の彼はすごく大人に見えた。でもその時彼には彼女がいることは知っていたし、わたしにとっては気前のいいお兄ちゃんのような先輩でしかなかった。

時々講義のあとに時間が合えば、一緒に食事に行ったり、たまたまランチで会ったときには、わたしと友達の分のお会計までしてくれて、気に入られている後輩だった。
しかし、翌年。
そう、20歳のとき。彼女と別れた噂が広まり、わたしがその噂を聞くまでにそんなに時間はかからなかった。
それを聞いてもそうなんだー。くらいにしか思わなかったが、半年くらいたった時
先輩と変わらず食事をしていると、
「俺のことどう思ってる?」と聞かれた。
「おきにの先輩です。」と冗談混じりに答えると、
「俺のこと好きにならない?」といわれた。

今聞くと身の毛がよだつキザすぎるセリフ。
でもピュアなわたしは一瞬ときめいた。

でも!
別れた彼女は、わたしと同じ学科の先輩だったし、顔も知っていたので
嫌だった。付き合っていると噂されたくなかった。
透明ちゃん、女子校出身。男絡みのいざこざ未経験のため、先輩に目を付けられるのはごめんだった。

「先輩のことは好きだけど、異性としてはみれません。」と伝えたが、
逆に火をつけてしまったようで、
それ以降好きアピールめっちゃされた。

顔はタイプじゃなかったけど、一緒にいて楽だし、色々なところへ連れて行ってくれたし、何よりわたしは押しに弱い。(今は押されても微動だにしない)

気づけばわたしも好きになっていて、付き合うことになった。
ほぼ毎週のように会っていたから、恋人同士になって何か変わったかと言われると、学校の外では手を繋ぐようになったことくらい。

初めての大人の男性とのお付き合いは、
毎日が幸せハッピーだった。
当時の私を知る友人は、あの時のわたしをとても心配していたそう。
あまりにも彼中心の生活をしていたから。


後編へ続く。


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