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デジタルデトックスはいいぞ

デジタルデトックスをはじめてから、全ての調子がよい。
ただ、少し気を抜くとすぐリバウンドしてしまうので、今後の自分のためにも、これまで自分が感じたデジタルデトックスの利点と、自分に合っていたやり方を整理してみた。


利点

質の低い情報に触れる時間が減った

 現代ではスマホとインターネットが広く広く普及して、誰もが発信者となれる。ある人にはそれがメリットとなる一方で、私にとってインターネットは「質の低い情報の山」になってしまった。一般人に量産されたつぶやきをかき分けてかき分けて、ようやっと知りたい情報の切れはしが見つかる。
 さらに、SNSを習慣的に見続けていた私は、いわば目的もなく毎日ごみの山に向かい、そこで毎日何時間も費やして、何も見つからなかった、と落胆のまま疲れて眠りに落ちることが日常だった。
 本来であれば、目的意識や検索機能を金属探知機や方位磁石のように使い、混沌をくぐり抜け、賢く宝にたどり着くべきだった。それなのに、あてもなく無駄に歩きまわり、無駄に疲れている自分にようやっと気づいた。
 今では、調べ物をするときは目的と時間を決めてからパソコンに向かうようになった。そのほかの時間は本を読む、ノートに書きものをする、勉強する、などにあてている。以前と比べて格段に充実した毎日を送っている。

刺激の少ない生活に慣れた

 SNSはドーパミンと呼ばれるホルモンを効率的に出させて、脳の報酬系を麻痺させる。だから、SNSを見ることが日常化していた私はいつも刺激を欲していた。YouTubeの動画を見ながらでないと「暇で」ご飯が食べられなかったし、Podcastを聞かないと「暇で」道を歩けない。そのくせ、ずっと考えたいと思っていた人生の諸問題には手をつけていないままだったし、家族にもロクに連絡しないままだったし、積ん読は増えるまま減らない一方だった。
 インターネットへのアクセスを断つと、スマホで得られる安易な快楽に逃げられなくなる。最初は音楽を聞きながらしていた勉強も、静かな空間でまっすぐ本に向き合ってした方がよっぽど楽しく身になることに気づけた。食事や家事は、集中してしまえば10分もかからずに終わった。あれだけないと思っていた時間は、目の前にいくらでもあった。その喜びも、スマホによる安易な快楽を遮断しなければ気づくことができなかった。

自分の頭で考える時間を取り戻せた

 今までは、何か困ったことがあると、他人が出した答えが見つかるまで何時間でもパソコンの画面とにらめっこしていた。そして、たとえ何かが見つかっても、もっとよい情報があるかも、とさらにネットの海をさまよって、くたくたに疲れて夜を迎えていた。
 きっと自分に足りなかったのは「これが自分の答えだ」と確信できるまで考え抜く時間だったんだと思う。目の前にある道が自分にとって正しいのかなんて、頭をひねって思考をこねくり回さないとわかるはずがないのに。自分で手と足を動かして失敗しないとわかるはずがないのに。
 スマホをだらだら見る時間をなくしたから、あれこれ考えながら試行錯誤できる時間が格段に増えた。時間が増えたいま、前に進むのに必要なのは転びながらでも前に進む勇気だと思う。

やり方

 自制心がとことんない自分には、以下のやり方が合っていました。
 あまりに自制心がなさすぎて情けないので、ここから文章が敬体になります。下の項目に行くほど過激になりますが、私は全部やっています。自制心が本当にないので・・・。

スマホを靴箱にしまう

 自分の部屋から一番遠く、一番奥まった場所にある靴箱。
 寒い玄関に突っ立ってSNSをいやいや見るときの何とも言えないみじめさに耐えきれず、「もういいか・・・。」と勉強や読書に戻ることが多いです。

他人にスクリーンタイムのパスワードを管理してもらう

 やめたいSNS(Twitter, YouTube, Instagram)のスクリーンタイムを、他人(夫)に頼んでパスワードでロックしてもらいました。私は、Twitter 5分、InstagramとYouTubeを合わせて5分に設定しています。
 どうしてもその時間以上見たいときは、他のデバイスを使うか、夫に頼んでロックを解除してもらいますが、そんなにまでして見たいコンテンツはそうそうないです。

スマホのWi-Fi接続を切る&回線をpovoにする

 Wi-Fi接続を切ることで、スマホのデータ通信はpovo頼みになります。
 povoは月額基本料金が0円で、必要に応じてトッピングを購入することで、データ通信ができるようになります。何も購入していない状況では、低速通信のみが可能です。この時できること、できないことは以下のとおり。

できる
・LINEのメッセージ送受信
・LINEの音声通話
できる、けど時間がかかる
・乗り換えアプリの結果表示
・Twitterのテキスト表示
できない
・上記以外のほぼ全て

 スマホは人と連絡さえとれればいい、SNSは見たくないのに見てしまう、誰か、誰か助けてくれ、という人にはピッタリだと思います。なぜなら、SNSはイライラするぐらい読み込みが遅くなるので自然と見たくなくなるし、おまけに通信料が0円になるから。
 道に迷って人に迷惑がかかりそうな時や、どうしても映画などが見たいときはトッピングを購入していますが、それでも月1000円以下です。

やってみた感想

 個人的には、上記のシステムを導入すればするほど、生きるのが楽になりました。
 確かに多少不便にはなりましたが、得られた穏やかな時間は何ものにも代えがたいです。
 「暇だから勉強するか」、と以前の私では思いつきもしなかった言葉が出るようになったし、「暇だし無料だから」とやたらしている散歩では、思考も整理され血流も良くなりいいこと尽くめです。「暇だから家事するか」の恩恵は、もはやはかり知れません。
 先日、上記のシステムの穴を通りぬけ、惜しくも図らずして数時間SNSを見てしまいましたが、今日は同じ時間でこの記事を書くことができました。
 便利すぎる世の中に疲れてしまっている人に、この記事が役立てばいいなと思っています。


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