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時には道草しながら歩こう

無事に香川に着いた。
先ずはお寺に参拝に行くと、何人もの白いお遍路装束の人たちを見かけた。そう、ここは四国八十八ヶ所巡礼の地だ。全部の霊場を巡ると総距離は1000-1400km及ぶという。

今は車でお遍路をする人が多いと聞くが、もちろん歩いて巡礼する人もたくさんいる。

なぜ人々はそんな大変な長い距離を敢えて歩くのだろう。

前職の同僚の一人が、会社を辞めた私にお遍路を強く勧めてきたのを思い出した。歩いた人しか体験出来ない出逢いと感動があるからだと。

それが一体どういうものなのか。
想像もつかない道のりを敢えて自分の脚で歩くこととはどういうことなのだろう。

つい最近までは私も常に時間に追われ、効率良く、いかに無駄のないように、そんなことを基準に日々を過ごしてきた。

一緒に道を歩いていたとき、人から言われたことがある。

私はいつも焦って早く歩き過ぎると。
周りの景色も見ずに、目的地に辿り着くことしか考えていないと。

『どんな時でも歩むペースは一定に』

『大切なことは目的地よりもその周辺にあるよ』

これからの私の生き方、在り方に大切なことなんだろう。

そういえば、幼い頃は学校から家への帰り道、敢えて寄り道してた。田んぼ道、季節ごとの草花や虫、風の匂いなどいろんなものをみて感じながら歩いていたなあ。

目的地に辿り着くのも大切だけど、そこに至るまで時には道草しながら味わう。私の人生後半、あと何年なのかわからないけど、幼い頃に戻ったつもりで歩いて行きたいな。


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