✳︎Vol.1✳︎ピンチをチャンスにしてくれた、スペインの田舎で教会を巡る旅【カミーノ・デ・サンティアゴ】
こんにちは!Hola!
私にとっての3回目のカミーノについて書くために、カミーノとの出会いを振り返る記事です。また、カミーノ・デ・サンティアゴをご存じ無い方はこの記事の最後にご紹介しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーカミーノを知らなかった大学2年生私は、家で母と話していました。
その時の会話は、昨日のことのように鮮明に脳裏に焼き付いています。
2015年6月のある日。
「あのね、友達に会いに、1人でスイスとイタリアに行きたいから飛行機取ったんだ。いいよね?」
私の親は、割と厳しい。ヨーロッパに1人で行くなんて言ったら、絶対ダメって押さえつけられる。そう悟った私は、先に飛行機チケットを取っちゃえば、母も降参するだろうと思ったのです。
「は?」「そんな勝手なことして、ママが許すと思った?」
やっぱそう来るか。実家に住む私には母への報告無しに海外に行くなんて、許されていない…。母はこんな荒らしい口調で、完全に怒りモードに入りました。あーもうダメだ。そんな馬鹿な。と、すでに後悔している私に母は続けました。
「あんた、ママと一緒にカミーノ来ないと、それキャンセルだから。」
…これを聞いた時、カミーノって何のこと状態の私は、キャンセルだからって言葉しか聞いてなくて、さらに後悔した。あぁおワタ。
「復路をキャンセルして、帰りの足でスペインに行って、そこから2週間かけてスペイン北部のカミーノ・デ・サンティアゴをママと歩く。それが出来なければ、諦めなさい」
あぁ、なんかスペインとか言っている…意識が朦朧とする中、必死に状況を理解しようとした(どんだけショックだったのって感じですが、そんくらい)。
程なくして分かったのは、復路の飛行機はキャンセルし(幸いにも往路はジューブ行き、復路はミラノ発で別々に購入)、大学の授業も休み(フィリピンでボランティアを2週間して、ヨーロッパ行く予定なので帰国はすでに大学開始のギリギリだったのに、さらに2週間+になった)、スペインで親子旅をするということ!
えっ2人っきりで2週間も!😫?
というのが、一番の懸念点でした笑。
最初にも書きましたが、門限23時だった当時、無駄に厳しい母に対して反抗の気持ちがあった私。
あと、当時は何もかも1人でやることにやる気を見出してたので、結局親と合流という、家族旅行寄りになるのが嫌だったのかも。
それでもスペインに行けるんだし、とりあえずヨーロッパの旅も守れたからと、決意を固めたのでした…
(復路のキャンセル代35000円+イタリアからスペイン+スペインから日本のチケットも、自腹で出すという条件もありましたが〜泣💸)
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ということで、2015年の夏に2週間行き、どはまりした私達は完歩するため、2016年に3週間かけてコンポステーラまで。そして、私は1人で2017年に3度目のカミーノへ出かけました。3度目に関しての記事を書きたくて、これを前振りで書いているので、ここまで読んでくださった方は、次の記事も是非ご覧いただけたら嬉しいです!
題名からも分かるように、私はカミーノ・デ・サンティアゴに行きとっても良かったと思っています。人生のターニングポイントが存在するのであれば、フランス留学のきっかけになったこの旅が、それなのでしょう。当時は恨み半分でしたが、母親には感謝しかありません。
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カミーノ・デ・サンティアゴの紹介に移ります
キリスト教版お遍路さんのことです!つまりは巡礼の道✨
中々イメージ湧かないですよね…
四国の88の仏教寺院を訪れるお遍路さんはご存知でしょうか?
似ておりまして、行く先々の教会でスタンプをもらいながら進みます。
右上のST.JEAN PIED DE PORTという街から
青線の様に、スペイン北部を西へ770キロ
左上のSANTIAGO DE COMPOSTELAという街まで歩きます。
(その先の、フィニステーラという海際まで歩く人も)
歴史を簡単にご紹介:
聖徒ヤコブの遺骸がスペインのサンティアゴという町で発見され、周りに住んでいた信者が町まで歩いていく巡礼行為が生まれました。
最初はガリシア地方(スペインの左肩)だけでしたが、次第に拡大され11世紀にはヨーロッパ中から多くの巡礼者が集まり、最盛期の12世紀には年間50万人を数えました。近年は20万人が世界中から来るそうです。
出典:NPO日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会HP要約
https://www.camino-de-santiago.jp/about-santiago/index.html
目的は様々、キリスト教信者のため、旅行感覚でスペインの田舎を歩きたい、世界中の友達を作りたい、スポーツも兼ねて…etc
私のカミーノ(フランス人の道)の流れはこんな感じです。
6時 起床
7時 宿を出発、小さな村々を通り過ぎつつ歩く
12時 お昼が買えるスーパーや、バルがある村でお昼休憩
16時 その日の目的の村の宿へ到着
18時 シャワーのあとに、ご飯
22時 就寝
えっ?楽しいかて〜?めっっっちゃ楽しい!学生さんで時間があって休みにどっか行きたいあなた!ちょっと疲れてきた社会人の皆さん!最高の方法で英語を習得したい方も!声を大にしてお伝えします!
後悔させません〜〜〜〜〜!と。
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いや、でもよく分からんってなりますよね。
ってことで【勝手にQ&A】(写真は最後にまとめて載せます)
☆持ち物は?
みんなバックパックを背負って歩きます!そこに必要最低限の着替えと、洗面道具を入れています。否応がなしに、ミニマリストになれる。
☆スペインのどこから歩くの?
マドリードから電車で移動。フランス国境付近の小さい街「サン・ジャン・ピエ・ド・ポー」が歴史的なスタート地点!ここからじゃなくてもOKよ。
☆道って言ってもどっちに行くとか分かるの?
770キロもの区間、迷わないように常に黄色い矢印がそこらじゅうに書いてあります。家とか、道とか。ぼーっとしていると迷うやつ。
☆他にも歩いてる人いるの?
たくさんいます!時期によりますが、5月〜10月の良い季節は、多くの巡礼者が歩いています。そして彼らと話し始めると、止まりません。なんでこんなとこに来たの?という質問から、3時間身の上ばなし。友達になていく…
☆みんな1人で歩いてるの?
それぞれです。親子、親友同士、カップル、1人…圧倒的に1人が多めだと思います。そして、徒歩がほとんどですが、自転車や馬(乗るよりは、引いてるだけ)で巡礼する人も!
☆どんな道?
山道もあれば、メセタの平らな大地もあり、はたまた国道の真横の細い道など。靴は、基本的には登山シューズのごついヤツがいいで。
☆宿が安いっていうけど、いくら?
大体は7~12ユーロくらい。でも各村に1つは、3ユーロや5ユーロの破格宿があります。ドネーション形式で、自分が好きなだけ献金するとこも。
宿はアルベルゲって呼びます。
☆宿はどんな感じ?
男女ミックスで2段ベッドが並んだ大きい部屋の時は、いびきに注意。鍵付きのロッカーや、コンセントが枕元にある宿も。お値段によりけりですが、キッチンとシャワーはどこもしっかりしています。
☆食事は?
「宿にあるキッチンで、巡礼で出会った仲間と作る」ことが安くておすすめ!もしくは、街のバルでご当地料理を堪能。あと、巡礼者(ペルグリーノ)メニュ、というのが多くのバル、レストランで食べれます。9~11ユーロで、サラダ、メインのお肉、デザート+ワインボトル1本…‼︎
このワインボトル1本ておかしいですよね、本当なんです。1人で行っても2人で行っても、1本ですが。頼めば2本目もらえるかも?
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文章の邪魔をしたくなかったので、写真はこちらでシェアします↓
✳︎カミーノで一番美しいと思ったパッチワーク
✳︎ピレネー山脈も超えます。。。ゼーゼー
こんな感じでお昼どころは特に巡礼者がたくさんいます。寂しく無い。
写真の若者一向は、全員1人で参加した人たちが一緒に歩いてるグループだった。
国をあげて、そこらじゅうに矢印書いてます!
この目印もところどころに。街まで何キロって情報は基本的に信用しない方がいい!たまに絶望するから(笑)
朝食はスペインスタイルでコーヒーと甘いパン。
下は噂のペルグリーノメニュ:
これが1人前。パンも食べ放題。見た目よりボリューミーです♡
ワインは白のとこもあれば、赤もあったな〜
裸足のペルグリーノ発見(奥の人)
肝心な宿ですね。ここはとても綺麗だったし、プライベートが守られていました。だいたい仕切りも、なく2段ベッドです。
アルベルゲに併設しているレストランでみんなでディナー♫
歩いてる間も英語漬け、ご飯の時も英語漬けです。しかも、英語圏から来ていない人も多くいるので、聞き取りの勉強には持ってこいな環境。
ここに写っているのは、ポーランド、ブラジル、スペイン、メキシコ人!
陽気なスペイン人。カメラ向けるとすぐポーズしてくれる笑