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コーヒーを淹れよう ③抽出する【準備編】

コーヒーを淹れるには、

①豆を買う
②豆を挽く
③抽出する

という3ステップが必要です。

この記事では「③抽出する」について詳しく見ていきます。
「①豆を買う」「②豆を挽く」については過去記事参照)

コーヒーを抽出する方法には、いくつかの種類があります。この記事では代表的な抽出方法をいくつか紹介します。

■抽出方法① ドリップ

「ドリップ」とは、挽いたコーヒー豆の上からお湯を注ぎ、(何かを使って)濾して抽出する手法です。

お湯を人間が注げば『ハンドドリップ』(近年では『プア・オーバー』なんて呼び方も。Pour=注ぐ、Over=上から)、機械で注げば『マシンドリップ』。
濾す際に紙を使えば『ペーパードリップ』、布を使えば『ネルドリップ』、などと呼ばれます。
(紙と布以外に金属製フィルターなどもありますが、本記事では割愛します。気になる方は調べてみてください)

ドリップのいいところは、「器具にあまりお金がかからない。そして淹れ方次第で自分好みの味に調整可能」ということです。

・おススメ器具(ペーパードリップ編)

※!注意!※
 以下のリンクから商品を購入すると、筆者にほんの僅かながらお小遣いが入ってしまいます。「ヤダ!筆者には1円たりとも稼がせたくない!」という方は、商品名を検索してご購入ください

1)コーヒーポット

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コーヒーポットはドリップの必須アイテムではありません。ヤカンやケトルから直接お湯を注ぐこともできます。ただし、その場合お湯の量をコントロールするのが非常に難しいため、画像のように「注ぎ口が細くなっている」タイプのものがおススメです。

正直、それほど性能に差はないので、デザインや直感、値段で選んで問題ありません。

湯量の調節は(どんなポットを使っていても)毎日コーヒーを淹れていれば自然と上手になります。

2)コーヒーサーバー

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コーヒーサーバーもドリップの必須アイテムではありません。

毎回一人分を抽出するのであれば、直接カップに抽出しても構いません。ただし、一回に2杯以上抽出するのであれば、一つはあったほうがいいアイテムです。(抽出したコーヒーを受けるだけなので、使っていない急須やポット等で代用することも可能)

これもデザイン、直感、値段で選んで問題ありません。
(抽出後に再加熱したい場合には、レンジ・IH・直火など対応しているかは要確認)

3)ドリッパー

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ペーパードリップ時に必須のアイテムです。

おススメは、画像のHARIO (ハリオ) V60
円錐型ドリッパーと呼ばれるタイプで、淹れ方次第で、ネルドリップのように“コクを出す”ようにも、通常のペーパードリップのように”飲み口すっきり”にも調整できる優れもの。

ただ、自宅に「メリタ式」や「カリタ式」のドリッパーが既にあるのであれば、あえて買い替えるかどうかは要検討。まずは自宅にあるもので淹れてみて、味に満足できなければ買い替えを検討する、という感じでよいと思います。

4)フィルター

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こちらも必須アイテム

注意点は、ドリッパーとフィルターはセットなので、同じものを買う必要があること

自宅にある「メリタ式」「カリタ式」のドリッパーを使用する場合には、(上記画像のものではなく)専用の台形フィルターを購入しないといけません。

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( ↑ 全部まとめてセットで買っても¥1,400以下)


■抽出方法② エスプレッソ

「エスプレッソ」とは、挽いたコーヒー豆を専用のフィルターに充填し、水を沸騰させ、その蒸気および圧力によって濾して抽出する手法(および抽出されたコーヒー)のことです。

エスプレッソマシンで機械的に抽出されることがほとんどですが、イタリアでは直火式の『マキネッタ』と呼ばれる器具で抽出することも多いそう。

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(上の画像がマキネッタ)

・おススメ器具(エスプレッソ)

エスプレッソのいいところは、(通常はマシンで淹れるので)ドリップに比べると技術の差が出にくく毎回安定した味で抽出できることです。
(厳密にはエスプレッソマシンでも、コーヒーを専用のフィルターに充填する作業[タンピング]の技術によって味に差が出ますが、ドリップ技術ほどの差にはなりません)

エスプレッソの悪いところは、「ちゃんとしたマシンはめちゃくちゃ高い」ということです。

ちなみにどれくらい高いのか。以下に業務用エスプレッソマシンで有名な『ラ・マルゾッコ』のリンクを貼っておくので見てみてください。

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(まぁ、普通の人が買うような金額じゃないですね…)


家庭用マシンも紹介しておきましょう。こちらは部員さん(元コーヒー屋さん)おススメの家庭用マシン『ascaso DREAM』です。

エスプレッソの味の決め手になるのは、「タンピング技術」と「抽出圧力」です。業務用と比べると家庭用ではどうしても「抽出圧力」が低くなりがちですが、このマシンは業務用と同等の圧力を実現しています。

「自分好みのコーヒー豆を使ってエスプレッソを淹れたい!」という方にはおススメです。

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(ただ、これでもちょっと高い…)


部長の私がおススメするのは、ネスレから販売されている『ネスプレッソ』です。

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(マシン本体はめちゃくちゃ安い!)

「え?ネスプレッソってあのカプセルのやつでしょ?美味しいの?」

そう思いますよね?私も思ってました。

でも、すごく美味しいんです。

以前、有名コーヒー屋の店主が某コーヒーカンファレンスから戻ってきて「どこのコーヒーが一番美味しかったですか?」という質問に、

(少々落胆気味に)「帰りに寄ったヨドバシカメラで試飲させてもらったネスプレッソが一番美味しかった」

と答えていました。


…それくらい美味しいです。

コーヒーは一個ずつ専用カプセルにセットされているので、「タンピング」自体が不要。そして「抽出圧力」も驚くほどしっかりしています。

おススメはエスプレッソ用カプセルの『イスピラツィオーネ・リストレット・イタリアーノ』と『イスピラツィオーネ・フィレンツェ・アルペジオ』です。

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(左がリストレット、右がアルペジオ)

「特別なこだわりはないけど、美味しいエスプレッソが飲みたい!」という方におススメです!
カプセルをセットしてボタンを押すだけで、簡単に美味しいエスプレッソが味わえます。

ぜひ一度お試しを!


■抽出方法③ 水出し

「水出し」とは、その名の通り挽いたコーヒー豆をお湯ではなく水で抽出する手法(および抽出されたコーヒー)のことです。

近年では『コールド・ブリュー(Cold=冷たい、Brew=淹れる)』、昔は『ダッチ・コーヒー』とも呼ばれていました。

「ドリップ」と違い、水で抽出してさえいれば、どのような方法や道具を使っていても呼び名が変わりません。一律「水出し」です(筆者が知る限りは…)。

専用の器具を使う方法と、簡易的に抽出する方法があります。

・おススメ器具(水出し)

水出しのいいところは、「ドリップ以上に必要な器具が少なく、お金もかからない。しかも毎回安定した味を再現可能」ということです。

こうやって書くと良いことづくめですね。

欠点と言えそうなことは、「抽出に時間がかかる(8-12時間)」「香りが立ちにくい」ということくらいでしょうか。

ただし、専用器具を購入する場合は、少々お値段が張ります。

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(昔ながらの喫茶店とかで時々見かけますね)

おススメは専用器具などは使わずに、家にある麦茶用ポットと、100均で売っているお茶パックを使用する方法です。

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(ポットは横置きできると冷蔵庫に入れやすい)

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(お茶パックは100均に大抵置いてある)

水出しコーヒーの淹れ方は、
 ① コーヒー豆を50g粉にする
 ② それをお茶パックに入れる
 ③ お茶パックを麦茶用ポットに入れ、水を1リットル入れる
 ④ 8-12時間程度、冷蔵庫で放置
 ⑤ お茶パックを取り出して出来上がり
と非常に簡単。

豆の量と放置する時間は好みによって調整してください。


次回は「③抽出する【実践編】」。お楽しみに。


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