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【歴史コラム】出島🟰オランダ人とは限らない

医療編の主人公・吾作(青沼)を演じる村雨辰剛はスウェーデン出身


江戸中期の出島のオランダ商館医ツュンベリーはスウェーデン出身

カール・ペーター・ツュンベリー
は安永4年(1775年)に来日したスウェーデン人医師。植物分類学を創始したリンネに学び植物学者でもあった彼は
日本に滞在した1年間だけで約800種類の植物を採集し学名をつけた。
それらをヨーロッパに持ち帰って『日本植物誌』を著して世界にはじめて日本の多くの植物が紹介された。
(朝ドラ「らんまん」でも彼が著した植物事典が登場している)
彼が日本の長崎出島にいるとき指導したのが吉雄耕牛で通詞でありながら蘭学医として有名。

ドラマ大奥season2ではスウェーデン出身の村雨辰剛さんが演じる吾作(青沼)はオランダ人と長崎丸山遊廓の遊女との間に生まれたという設定だが

出島のオランダ人というのは必ずしもオランダ人、オランダ出身というわけではない(シーボルト事件で有名なシーボルトもドイツ人医師だし…)

スウェーデン人で植木職人の村雨さんが
かつて同じスウェーデンからやってきた植物学者と同じ場所・出島にいる青年を演じているのがなにやら不思議な縁を感じて見た第一回で、続きが気になって仕方ない。

ドラマ大奥で吉雄耕牛がやたらと吾作のことを案じていたのは、じつは吾作が吉雄耕牛の師であるツュンベリーの子供で、師への恩義のため吾作を気にかけていたと妄想を膨らませると楽しい。

同じスウェーデン出身の2人、なんとなく顔とか目とか鼻とか似てる…?


ちなみに村雨さんは永瀬廉が時代劇初主演となった「わげもん」でもオランダ商館員として出演している。ここでは脇役で少し怖い人を演じているが物語では重要人物。長崎出島やオランダ商館、長崎通詞に興味がわいた方におすすめしたい。

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