【前編】農家が地下アイドルに会いに行って人生観が180度変わった話

1.人に見られるしごと。魅せつけるしごと。


みなさんは芸能人にはまったことはあるだろうか?
俳優、声優、ミュージシャン、お笑い芸人、アイドル、モデル。。。いわゆる芸能人と言われる仕事は多くあり、活躍する姿はテレビやラジオ、道すがらのポスターや看板、商品のパッケージにわたるまでの多くの場所で出会うことが出来るのだ。
人々に対して、あるときは楽しませ、あるときは感動させ、またあるときは人の物欲を刺激するなど、様々な表現を駆使して見る人全ての感情を刺激する。素晴らしい仕事である。

さて、突然だが、私は芸能人に対して特別にハマったりしたことがほとんどない。もちろん、コブクロのうたが大好きだったり、特撮ドラマに出てくる俳優に憧れたりしたことはあるが、精々その程度である。芸能人、特にアイドルやモデルに関しては興味を持ったことすらないのだ。
人によってはアイドルやタレントに人生かけてハマってしまう人がいるという。
私にも身の回りにもそんな人は大勢いて、例えば私の母は嵐の櫻井翔にドはまりしていたことがあった。友人女性は関ジャニ∞の大倉忠義にハマりこんでいた。ファンっていう言葉が正しいのかもわからないが、本当に人生をかけてその人を愛してみせる。そんな覚悟を感じたことがある。
そんな人たちを横目に、「なにがいいんだろうか?」なんて思っていた私がアイドルを、ましてや地下アイドルを知って、人生観を大きく塗り替えられた。
今回はそんな話である。

初めて地下アイドルを見た日

私には10年近く前に知り合った女性の友人がいる。彼女とは当時流行っていたニコニコ生放送という配信サービスで知り合った。当時から親しくさせてもらっており、お互いの身の回りの話や将来の夢の話なんかをすることも多々あった。
そんなある日、彼女が言った言葉は今でも耳に焼き付いて忘れられない。
「私、昔からアイドルになるのが夢だったの。」
当時、彼女はとある地方でOLをしていたのだがずっと心に秘めた夢があると打ち明けてくれたのだ。
彼女が夢を語ってくれた。でも、お互いのことはなんでも話していて、もちろん年齢までも知り合ってる仲である。私も口では「夢は大事だと思う。」なんていいながらも内心は(さすがに難しいでしょ。。。)なんて思っていた。

それから数年後、もちろんその間も連絡はとりあっていたのだが、ある連絡が彼女から届き私は目を疑い言い知れぬ感情になった。
「アイドルになりました!お客さんとか集めないといけなくて、よかったら○○日ライブこれない??」

あっ、なったんだ。アイドル。なれたんだ。

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