見出し画像

願わくば貴方もとで

始まりはロマンティックに終わりはリアリスティックに。あんなに好きだったあの人が次の日には他人に。

この繰り返しがいつも億劫で仕方がない。恋愛なんてそんなもんだなんて言わないで欲しい。私はこの時間と言うリミットの中で生きているのだ。常に生き急いでいたいのだ。若気の至りだとしても。

私自身、飽き性でロマンチストで少女漫画を見て育って来た申し分ない夢みがちな人間である。でも私はこの性分を好んでいる。もはやそう思い込んでしまいたいのかも知れない。

何もかも妥協したくないこの惨めな性格に呆れつつも、日々恋をしたい。ある友人は私の恋をしている目が輝いていて好きだと言った。嬉しかった。この小さなコントラストの中に私の何を写せているのだろうか。

好きと言い、言われ、付き合い、別れのシャトルランのような苦しみを生涯味わうのだったら、もぉ良いのではないかと思ってしまう。しかし今もなお私は恋をしている。そしてもぉ傷ついて、苦しい。

分かっているのに学ばないこのアタマはどうかしている。苦しくて、悲しくて、胃が心臓が押し潰されそうになって、憂鬱になる。貴方がしてくれなくても、他にいるし、私の事を大好きだと思ってくれている友人だっている。だから言ってやりたい。貴方が居なくても私大丈夫なんで、と。

言いたいけど、また苦しいし、悲しい。けれど本当は貴方に今愛して欲しい。貴方のことを好きになってしまったのだから。代わりなんていないのだ。

恋をするたびにますます他人に縋りたくなる自分を押し殺し、代わりのない最後の恋をする日まで私は引き続きこの恋を続ける。

願わくばこの恋が続き、貴方のもとで終われますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?