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Books : 悪の法則

【主任】課長さん、課長さん、映画好きの課長さん。

【課長】主任さん、主任さん、残念ながら俺は映画が好きではないんだよ、それじゃ、忙しいから・・・

意地悪なこと言わないでくださいよ〜 人に紹介したらいい印象を与える映画ないですかねぇ?

なんだよそれ?

先日、リモート飲み会に参加したのですが、私は映画好きってことになったんです。

なんで自分の趣味が受動的に決まるの?

課長さんは古い人間なので、その辺の仕組みがよくわかってないんですよ〜 それでですね、参加した女性とラインをやりとりしている中で、面白い映画を教えて欲しいって、言われて、塩梅のいい映画を紹介したいのです。

「塩梅のいい映画」ってのがよくわからないけど、好きな映画紹介したらいいんじゃないの?

生憎、「007」とか「Mission Impossible」とか「翔んで埼玉」ぐらいしか見てないんですよ。

いい娯楽映画だと思うよ。一つだけ毛色の違うの入ってるけど。

そう言うのじゃなくて〜 「主任さんってすご〜い!!」って言われるような、塩梅のいい映画が知りたいのです。

何言ってるのかよくわからんのだけど・・・個人的には、少し古いけど「悪の法則」が好きかなぁ。

どんな映画か説明してみてください。

何か上からだねぇ・・・簡単に言うと、弁護士が裏社会のビジネスに手を出して酷い目にあう映画だよ。

簡単過ぎて、全く気持ちが動きませんが・・・

この映画のポイントというか、怖さはね・・・一度だけのつもりでヤバいビジネスに手を出すんだけど、少しずつリスクが悪い方に振れて、まずい状況になっていくんだよね。そして、修正しようと思った時には、手遅れになっているんだよ。

そんなに、怖い感じがしないのですが・・・

いやいや・・・意思決定するときにフレームが甘くて、恐ろしいダウンサイドリスクが想定されず、意思決定した後に、それが見えてきて、そこに向かって落ちていくって感じは恐ろしいよね〜 決断は終わっていて、やれる事は何もないとしたら・・・ 所謂、すでに起こった未来ってやつなんだからさぁ。

・・・それって職業病なんじゃないですかねぇ?

言葉であの恐怖を説明するのが難しいなぁ・・・映画ではその辺りの怖さが上手に表現されているよ。

・・・その映画、女性に紹介しても大丈夫ですかねぇ。

弁護士が有力者に救いを求めて電話するんだけど、その有力者がこんなことを言うんだよ 「・・・あんたは今自分が十字路立って進むべき道を選ぼうとしていると思っている。でも選ぶことなんてできない。受け入れるしかない。選ぶのはもうとっくの昔にやってるんだから。」痺れるよねぇ〜

女性がそのセリフに痺れると思えないのですが・・・

あとねぇ・・・ボリートっていう殺人の道具が出てくるんだけど。これがまたエゲツないんだよ。

・・・

他の映画では主役級の役者が、酷い殺され方をするし、本当に嫌〜な気分になって、自分の足元が崩れるような漠然とした不安に陥る、塩梅のいい映画だよ。

そんな映画紹介して「主任さんってすご〜い!!」ってなりますかねぇ・・・

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